お荷物部門からの脱却 〜水産部門




魚小売のプロとして

みなさん いかがお過ごしですか?
リッキーは最近では新店舗のほうも一段落して、次のステージへ向かって集中力を高めているところです。
そのリッキーがプロデュースした水産売場が予定通り大成功し全国的にも話題になってきました。現在全国各地から見学依頼や取材依頼が来たり、県内の競合店の幹部・バイヤーが毎日のように偵察に来ています。
現場を任されているK氏のスキルの高さも功を奏し、この魚屋逆風の中でとんでもない魚売場を築き上げています。

魚離れ?魚部門はやっぱりお荷物なのか!

しかしながら水産業界は自体は依然厳しい状況が続いています。人手不足という要因も深刻で水産鮮魚部門はあいかわらずお店のお荷物的位置づけは変わらないようです。製造部門ということで人手がかかるので人件費のことを考えるとお店としてもやっぱりあわないんでしょうね。

魚屋にも販売戦略があって然るべき!

しかしながら、ダメだダメだと言っても始まらないので経営者、幹部の方々は水産の取り扱いをどうするかここで方向性を決断しなければなりません。その決断に迫られている言えます。
ここは思い切って割り切って攻めに出るか、部門の損益を優先して守りに入るかよく考えて決断してくだい。何れにせよこの二者択一しか生き残る道はないのです。中途半端にどっちも大事と考えるならそれは不採算の垂れ流しという道をたどるしかないでしょう。水産・鮮魚部門は非常に専門性が高く経験の少ない経営者・幹部の方々がどんなに頭で考えても解決しないからです。かえって傷口(部門赤字)を広げることは自明の理ですね。

守るなら徹底してチェーンストア理論を貫け!

もし、人もいないしうちの実力では無理だろうと考えるなら徹底して効率を求め無駄をなくす道を選択すべきです。すなわちチェーンストア理論をしっかり導入して効率的運営に特化すべきです。それは水産に力を入れない道にもつながりますが…。

実際大手その他多くの競合他社の皆さんは ほぼほぼ水産売場については「守り」を選択しました。どうせ魚屋では人は呼べないし、人件費もかかりすぎる。人が育つのにも時間がかかるなど経営上のことを勘案してできるだけ人を減らして水産に力を入れない戦略を採用しました。自分のとこでは定型的な作業だけで難しいことはダブルトラックでカテゴリーキラーに任せばいいよと。

たとえばバローさんは水産を力入ず野菜肉で頑張る宣言までしていました。それはそれで優れた戦略だと思います。もともとバローさんは魚が強いわけでなくチェーンストア理論もしっかりと実践してきてるのでそういう選択は正しいことだと思います。

水産に力を入れないとどういうことになるかというと、

昼過ぎには従業員がいなく作業所の電気も消えて売場には活気は当然ない。いつ調理したかわからないような調理済の丸魚のパックと朝作った刺身と切身、メーカー商品(PB商品含む)で売場が埋まっているという状況になるわけです。

とにかくできるだけ効率的に考え人手をかけないようにしようした結果、魚売場、商品ともに魅力のないものとなっていきました。

ただ、たとえそうなったとしても店全体で良ければ利益がしっかり残ればそれはそれでありなんです。

二兎追うものは・・・。鮮度と効率は二律背反か?

鮮度もいいと評判になりたいし効率も良くしたい。確かにそれは誰もが思うことです。しかしながらその両方を満たそうとすると現実は非常に困難な問題が起こります。

鮮度を上げようとすると多かれ少なかれ人手や一定の作業が発生するからです。それは言い換えると効率を落としコストを増加させるということでもあります。いやいやその決められた人員とコストの中でやれるでしょう?その中でやれなければいけないでしょう!と経営者・幹部の方々は口を揃えて言います。

しかしながら現場の担当者たちも決して怠けているわけでもなく毎日いっぱいいっぱいでやっているのです。それ以上の作業まで手が回らないのです。おそらく全国のほとんどの水産部門はこのようなジレンマを抱えていると思います。

魚の鮮度をよくするということは手をかけるということにほかならないのです。それはまた一定の人員と作業時間の増加はある程度許容しなければならないということでもあるのです。

何が言いたいかというと効率コストを重視しながら鮮度を重視する論理は成り立たないということです。

大事なことはその地域でお客さんに求められているのは何かです。鮮魚部門でいえば部門で利益出たかではなく、魚が新鮮だという評判なのです!そしてそこに思い切って舵を取らない限りはこれまでのように中途半端な水産部門で赤字の垂れ流し状態が続くでしょう。

また、鮮魚で利益が出ない(またはトントン)としても日配やお菓子などの他の部門でしっかり儲けるというくらいの気概・戦略がなければ生鮮スーパーマーケットの「生鮮」の看板はない方が良いのではないでしょうか。惣菜についても同じですね。製造が必要な部門の利益のあり方は他部門と同じすべきでないです。

狙うものはその地域で「魚を買うならここの店」という絶大な信頼 〜ナンバー1でありオンリー1

私が一つの新店の水産売場をまかされたとき迷いなく「攻め」の選択をしました。

対面を構え昔ながらの魚屋にしよう!という選択をしました。しかもあえて販売計画の立てにくい天然、地物、生の魚を中心にして頭付きの丸魚で勝負をかける。事前調理済みの魚は基本的に朝から出さない。最新の流れとは真逆ですね。もちろん生魚の仕入に自信があるからできることです。

対面販売すると人手かかるんじゃないの?コストは考えないの?という人もいました。当然コストはかかります。でも目の前で新鮮な魚を捌いてくれるサービスをするにはコストは当然かかるものです。コストがかかってもそれ以上に新鮮な魚を求める人がいてそういう人たちが増えてくれる限りはやるべきです。

そもそも魚屋の基本は対面販売です。これはいつの時代も変わるはずがありません。新鮮な魚が所狭しと並ぶ番台の前に立ち好きな魚を選べる満足感。そして対面のおじさんとちょっとしたコミュニケーションの楽しさ。これはいつの時代もかわらないですね。そして対面販売人気の爆発力は想像を超える評判をもたらせてくれます。そしてその地域で最も信頼される店になりさえすれば利益はおつりが返ってくるほど得られるものです。

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新鮮な魚を買えない難民大量発生!

実際近所の人たち最近新鮮な毎日の魚を買える場所が少なくなったといって嘆いています。金沢の台所「近江町市場」も観光客相手の開店寿司屋か海鮮丼屋ばかりにぎわって地元の人が毎日の食材としての魚を買う場所じゃなくなってしまいました。

近くのスーパーマーケットの魚屋産も昔ほど元気がなくて…。なんて声もたくさんあります。

要は新鮮な魚が獲れる金沢で割安な天然鯛1尾買う店がないという状況はいかほどなものでしょうか?次の日の刺身用に高めに値段のついたパックの天然鯛にはなかなか手が出ないですよね。

安くて新鮮な旬の丸物のお魚どこで買えばいいのですか?

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↑このくらいの天然真鯛なら980円くらいで売りたいんです!それができるのが魚屋の楽しさ。普通なら2500円してもおかしくないくらい。ワ~ッ!っと悲鳴を上げるような感動を与えたいです。

その地域に必要とされない商売は絶対に成り立たない!

地元の人たちが必要としてくれているなら必ず商売が成り立つはずです。対面にバシッと新鮮な魚が並んでいて選び放題。それでいて割安。少なくともそんなお店が1店舗くらいあっていいのではないでしょうか?

鮮度をしっかり吟味してその役割を担えばいいだけなのです。特に地方の魚の獲れる産地ならば。

逆に鮮度の信頼のない鮮魚店部門しいてはお店は成り立つことはないでしょう。赤字が出るだけで終わるのかな。

ふと思いますが鮮度を妥協してプロセスセンターでつくった刺身を売るお店ってその地域に必要なんですかね?

各企業が利益を出さないといけない等諸事情があるのはわかりますがそもそも必要とされなければ商売は成り立たないですね。

徹底して鮮度にこだわる店を作った結果は…。

ということで私が関わったお店は売上利益とも驚異的な数値で推移しています。2015年の5月に立ち上げた金沢おおぬか水産売場はおかげさまで地域ナンバー1オンリー1の信頼を得て年を追うごとに売上が伸び続ける結果をいただいております。2019年の現在も全国トップクラスのお店になりつつあります。おそらくあと10年くらいは伸び続けるでしょう。魚屋の信頼を得ることを最優先にしているので当然と言えば当然ですが。収支もしっかりプラスできてますから。それも対面販売に特化するという戦略を徹底したからです。

最後に

効率コストは企業存立の前提になるものでとても重要です。しかしながらもっと重要なものは地域のお客さんの信頼=魚では鮮度です。このことを理解できない経営者だったり幹部がいるとその従業員スタッフは悲劇ですね。そういう人たちは必ず言います。「効率コストも鮮度もどちらも大事だ!」「どちらとも優先せよ!」と。…何もわかってないですね。

いずれにせよ、魚屋の基本は対面販売。これ特化することがお荷物部門を脱却する最も効果的な手法なのです。一昔前の話?いえいえ令和の今現在の話ですよ!

まだまだはじまったばかりです。一つ気持ちを引き締めて毎日新鮮な格安なお魚を食べてもらえるようもっともっと頑張ります!




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