いか刺しの美味しさと恐怖 〜アニサキス被害を防ごう

刺身はやっぱり美味しい

皆さんお刺身食べてますか?
今の時期いろんなお刺身がおいしいですね。

現代では冠婚葬祭にはお刺身はつきものだし、晴れの日のお祝いにもお刺身は欠かせないものとなっています。それだけ人生の節目にお刺身は大きな役割を果たすと言って良いでしょう。

ただ単純に鮮度のいいお魚を冷え冷えの刺身で食べる。本当に日本人に生まれてよかったと思えるひと時です。

鮮度だけが刺身できるできないの条件ではない!

刺身になるかならないか判断するとき鮮度がいいから大丈夫!っていう人多いけど寄生虫の問題も見逃さないでね。

リッキー作の刺身盛合せ

特にイカのお刺身は根強いファンがいます。春にはするめいか(真いか)ソーメン、夏には赤いかの刺身、秋にはあおりいか、紋甲いかと続き、冬にはやりいかの刺身にするめいか(真いか)の塩辛など年中いかの刺身が食べられています。

そして鮮度がよければいかの刺身も美味しいと思っています。

リッキーのするめいかお刺身ドーム型(西村バージョン)

例えばするめいか(真いか)が大きくて肉厚になるのが晩秋の時期。
でも実はそのおいしさの陰に大きな危険もいっぱい潜んでます。

美味しさと裏腹な大きな危険が潜んでいます

皆さん食べるお刺身でも特に注意しないといけないのが寄生虫特にアニサキス。アニサキスという寄生虫が胃の粘膜にくらいついてのた打ち回るほどの痛みを伴う症状が特徴といわれます。かつては森繁久弥さんがこれにかかったということで当時のニュースになりました。

アニサキスとは
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%82%B5%E3%82%AD%E3%82%B9
wikipediaより

どうでしょう?こんなの見せられたら怖いよ。いかの刺身もう食べられないよ。という声がたくさんきこえてきそうですね。

アニサキスに関する正確な情報を持つことが大事

怖いと思うけど正しい知識を身につければ安全にお刺身ライフを楽しめます!

お刺身を楽しむブログ「さかなのさ」でも一つしっかり取り上げないといけないと思いっていました。アニサキスが多くなる前に今回特集を組んでみました。

するめいか

これに特に寄生虫が多いんです。

やりいか、あおりいか、紋甲いか、あかいか(剣先いか)では理論上は同じ割合でいてもおかしくないですが実務で見ることは少ないです。

※アニサキスは時期を問わず魚の身に潜んでいるものですが、特に晩秋の時期などはするめいか(真いか)のサイズも多くなるせいかよく見ます。

アニサキスとは

先にアニサキスの実際の写真を見てみましょう。
これです。↓ ↓ ↓

真ん中の糸くずのようなものがアニサキス。

刺身のパックの中で這い出ているのを見たことがある人も多いかもしれません。

ここまではインターネットしらべればいろいろ書いてあって調べようとすれば調べられるのですが、これ以上のことはなかなか書いてないんですね。

実際どうやって魚の身についているだ!どうやって取り除けばいいんだ!

現場での実経験の豊富さを売りにしている「さかなのさ」ではもう一つ突っ込んだ情報が必要ですね。

早速この写真  ↓

するめいかの裏側(内臓があるほう)です。

どこにいるかわかります?

よく皮の間にいますか?という質問を受けます。
リッキーの経験上皮をむいた外側にアニサキスをみたことはありません。
ただ皮の間にはニベリン条虫という比較的害のない寄生虫がいることがあります。(つまんで取り除く)

同じ写真です。丸で囲んだところに奴は潜んでます。

ここに棲家を作ってます。

楕円に曇ったところをつめで掻いてみます。

出てきました。
わかるかな。

細い糸状のものがアニサキス。
通常は丸まってとぐろを巻いた状態で潜んでることが多いです。

これが怖いアニサキス。ゆっくり動いてるよ。

これを見ると「いか刺し」しばらく食べれなくなるかな。
でもこれを機会に正しい知識を身につけて安全にお刺身を食べてほしいですね。

いか刺しで寄生虫被害を防ぐ3条件+1

1.見つけて取り除く

まずはアナログなやり方ですが見つけて取り除くこととても効果あります。少なくともいか類は身を透かして見るとアニサキスの棲家が見つけることができます。見つけて爪で引っ掻いて取り出して除去すれば安全です。

ただし、見つけ損ねることもあるので完全とまでは言えません。

2.体の一部を傷つける

これも効果的な方法です。アニサキスは体の一部でも傷つくと死ぬと言われています。いかを細切りにするいかソーメンはアニサキス対策として取られた調理法とも言えます。確かに細く切ることでアニサキスを傷つける可能性は増えるので一理ある調理法と言えます。

ただアニサキスはご覧の通りとても小さいものなので細く切ってもその間をすり抜ける可能性は否定できません。

またよく噛んで食べれば大丈夫という言い方する人もいますが、同じ理由であてにはなりません。

3.冷凍をかけて殺す

これが現状では一番効果のある対策と言えるでしょう。必ず死にますので。

マイナス20度以下の冷凍庫で24時間以上冷凍かければ死ぬと言われています。

ただ家庭用の冷蔵庫は冷凍かかるまで時間がかかるのでふた晩ほどはしっかり冷凍かけた方が良いでしょう

4.加熱する

もちろん加熱すればもっとも安心ですけどね。刺身で食べたいのに加熱と言われてもってところですか。

99.酢や塩で〆ただけでは死にません

皆さんよく言われるのが〆たら大丈夫でしょうと。全くの間違いです。塩をしたり酢でしめたりしただけではアニサキスは死なないということは現場でも実際経験しています。いかではあまり問題になりませんが注意しておくことが大事です。

あと似たようなものに朝どれのような新鮮でとれたてなら大丈夫と信じ切っている人も多いです。しかし朝どれのサバでアニサキス事故が最近でもあったばかりです。迷信と思っていた方が無難だと思います。

他のいかとアニサキス

やりいかや赤いか(ケンサキイカ)にもアニサキスはいるんでしょうが現場ではあまり見ませんね。アオリイカや紋甲いかでも全く見ないとは言えませんが見ることが少ないです。

あっと!わすれるところだった。

春が旬のホタルイカも生食は気を付けないと。

ボイルなら安心

刺身は内臓を取らないとやっぱりアニサキスにやられる可能性あるんですよ!
(料理屋さんでも普通に出てるけど自己責任とでもいうんでしょうか!)
刺身用で仕入れるときには必ず生食危険の注意事項が書かれたものが入ってるものなんです。

アニサキスは海の世界の「食物連鎖」が関係しています

実はこれらの寄生虫のいる魚は食物連鎖と密接に関係しています。最初はともかく微生物がこの寄生虫をもっていて、その微生物を小魚が食べて、その小魚をするめいか、いわしなどが食べて、それをたらが食べる。そして最後にはクジラのお腹に入ることになります。最終宿主はクジラということ。そしてクジラの排泄物を微生物が分解するということで食物のサイクルができているワケです。

 微生物  → するめいか・いわし →  たら・ぶり → くじら →

このようなサイクルにあるものには全てが寄生虫アニサキスがいてもおかしくないということになります。言葉を換えるとその食物連鎖にある魚には注意が必要ということです。ぶりやたいなどももちろんその中に入るわけです。

すべての魚にアニサキス被害の危険はあるということです。

ただ実務経験則上、たら、いわし、かつお、あじ、さばには特に多く被害が見られるので危険注意せよという言い方をするのです。

[最後に]

リッキーのお客さんで過去5回アニサキスにあたったという人いました。最後は車鯛で。まさか車鯛にいたなんて。のた打ち回るほど痛かったそうです。

スーパーとかお魚屋さんでよく丸魚をおろしてもらっていたとのことです。もちろんリッキーのお店でかったものではありません。部類のお刺身好きのかたで今なお刺身が食べたくてしょうがないということです。

怖い怖いと言いながら。

でも何よりも売る側の人たちが経験も専門知識もないのにお刺身を作ってそれをお店に出してるほうがもっともっと怖いことだなと思いました。

おいしいお刺身楽しく安全に食べましょうね!

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