
小さなスーパーで大手のスーパーと戦っているお店も多いと思います。
非常に苦戦を強いられているかもしれません。
どうやったら大手SM(スーパーマーケットの略)と戦っていけるのか、どうやって打ち勝つことができるの日々奮闘されていることだと思います。
どうやって勝つか勝てるのかは、鮮魚の場合はある意味単純明快です。
個性的な特徴ある店作り
これしかありません。
すなわちコンセプト作りをしっかりすることが大事なのです。
これはアメリカのSMから学んだことでもあります。
やはり強いお店は個性がしっかり確立されていて明確でした。
そこででた結論は、
小さなお店が勝つには個性をビンビンに尖らせる
ということでした。
これがわかればおそらくお店づくり、商品造りが非常にやりやすくなると思います。
どうぞ最後までご覧ください。
目次
あなたのお店の得意なものはなんですか?
私は今までいろんな鮮魚店のお店作り売場作りをしてきました。
結局のところ、
「○○を買うならここ!」
というように得意なものがわかりやすいものがあるお店が繁盛するのだと思います。
得意なものが明確である方が一番お客さんに訴えやすいし、伝えやすいのだと思います。
決して情報誌で特集を組まれているミールソリューションができているとか中食対応できているとかで選ぶわけではないのです。
それは脇役です。
その意味で理屈は単純なんだと思います。
では魚屋を選ぶお客さんの判断基準はなんでしょうか?
鮮魚の場合は兎にも角にも「鮮度!」と「うまい!」
もちろん小売店の場合は家から近いというのが最大の決め手となるのでしょう。
確かに大きな要素です。
ところが魚の場合はそれだけではダメなのです。
「あのお店の魚は鮮度がいい!鮮度が違う!」
というものが必要で、最大の来店動機になるのだと思います。
「安い!」
とか、
「ポイントがある」
より、
「鮮度がいい!」
とか
「うまい!」
が大事になるのです。
もちろん都会と田舎、山間部と海側のローケーションでも違うと思います。
さらにこの店に行かないと買えないというものがあれば最強!
ただ鮮魚ではうまいもの、鮮度がいいものを扱うだけでそれなりに来店の多い店づくりは可能だと思います。
しかし、もう一つほしいのは、
「そのお店に行かないと買えないもの」
があるということです。
簡単にいうと名物です。
これが一番むずかしいということですが、
その意味で店の側からすると何か特徴を持たないといけないということになります。
自分達の立ち位置を把握する上でも大手スーパーマーケットの分析は不可欠です。
それも的確な分析が必要です。
雑談で出てくるような見立てはいらないです。
大手GMS、SMの鮮魚コーナーの弱点
もちろんあなたが大手チェーン店であればそんなことを考える必要はないです。
特に秀でた部門や商品がなくても、立地のよさや販促力、ブランド力で集客できるからです。
特に鮮魚が突出してよくなくてもいいわけです。そこそこでいいわけです。
それが同時に弱点にもなっています。
個性的な商品がないのです。
鮮魚でいうとですよ。
いやいや、大手でもそんなこと当然考えているよと言われるかもしれません。
確かにPB商品があります。
しかしながら、うまいも鮮度いいも平均値、ありきたりです。
私が言っているのは、突出したおいしさ、鮮度のことです。
これは大手GMS、SMの内部にいる人ならよくお分かりでしょうが、
そこまでこだわれない事情がある
のです。
簡単にいうと大企業病です。
大きすぎて平均値でしか対応できないわけです。
メチャクチャ美味しいものやかなり鮮度のいいものがあったとしても規模が大きすぎて全体に行き渡らないのです。
メチャクチャ美味しいものやかなり鮮度のいいものというのは数が限られているものです。
また突発的にそういうものを見つけても機動的な対応が絶対的に不可能です。
鮮魚に突発的なことがよくあります。
結果大手にとって鮮魚は対応しきれないものだらけということになるのです。
それが大手の弱点になるわけです。
こと鮮魚については全国どこの大手GMSやスーパーマーケットをみても満足に鮮魚を扱っているところがありません。
鮮魚については小さいお店の方が断然有利なのです。
柔よく剛を制す
このように鮮魚は機動的に動ける方が強いということがわかりました。
もちろん、それも集客をしなければ意味はないということですね。
そのためにも先ほど述べた、
「得意分野」
「これがあるから買いに来る」
という商品を持たないといけないということになります。
で、それがなにか、どんなものを名物にするかということです。
それはまさしく魚でいうと、
近海魚の種類の豊富さとブッチギリの鮮度であるべきだと思います。
そしてそれが手頃な値段で買えれば最高なのです。
そういう鮮魚売場を作るべきなのです。
とはいえ、全部が全部の店ができるわけではないと思います。
ただ、今あげた要素の全部でなくてもどれかは取り組む必要があると思います。
その上で、
自分たちはなんのお店か!地域での役割はなにか!ということをとことん突き詰めて考えること
が大事です。
一番わかりやすいのが売場をしっかり見ることです。
そうすればどんな商品が動いているか、どんな商品が求められているかわかってくると思います。
そこから名物になるものを作り上げたり、セレクトしたりすればいいのです。
あれもこれもできるというのはダメです。
結局何もできないのと一緒です。
例えば今私が関わっているお店は水産特化型の店作りに舵を切っています。
鮮魚対面売場を作って魚種の豊富さ、ブッチギリの鮮度、さらに圧倒的な価格メリットをだして成功しています。
たまたま今やっている地域がそういう生鮮魚を求めているのでそこに特化しているだけです。
もし、都市型で、刺身や半加工商品の需要が多いのであればそれに集中して他にはできない商品作りするはずです。
しかも機動的におこなえば、大手には絶対できないわけですから、圧倒的な優位性が生まれるということになります。
とにかく大手はどこであっても鮮魚の施策について意思決定が遅いという致命的な問題を抱えています。

そんなもんです。とにかくウチの店では○○が得意だよ!という武器を持ってください。
アメリカのスーパーマーケットに学んだこと
少し前の話ですが、アメリカ西海岸の流通視察に参加する機会がありました。
いろいろお店を見させていただいたのですが、おしなべて言えることは、
個性がないお店は淘汰されていくということです。
アメリカでトレダージョーという素敵なお店があります。
非常に特徴のある個性的なお店です。
PB商品の割合が9割近くを占めるチョット高級なお店ですがロゴを見るとすぐにトレダージョーのお店や商品を思い出します。
また、そのP Bがとってもおいしいと評判で人気なのです。





PBができるかどうかは別ですが、このお店はPB商品という武器を確かに持っていました。
お店作りも個性的ということもありましたが、とにかく商品を見たらトレダージョーだ!とすぐわかるのです。
しかもそれがおいしいというわけです。
今なおこのお店の人気は落ちていないそうです。
やっぱり個性的なお店で美味しいものを売っていれば食品小売業は間違いないと確信しました。
ほかにも個性的なお店がたくさん見ることができました。
レイリーズという昔から人気のお店も信頼という個性がありました。
古い新しいではないんでね。
特徴あるお店作り、個性的な商品があるかぎりそのお店は継続し続けられるということです。
まとめ
昔からある、今までそうやってやってきたという商いを継続していくのはむずかしいでしょう。
着々と周囲の環境、地域の人たちの感覚が変わっています。
そこで大事なのが特徴あるお店作り、個性的な商品作りになるということです。
「○○があるからこの店に来たんだ」
「これをわざわざ買いに来ているんだよ」
伸びていくお店にはこういう声が必ずしていると思います。
むずかしいことをする前にまず一つでも名物作りを始めてください。
それがその店の力となっていくわけですから。
その中で○○ならここというものを作り上げていくのです。
これ以下でもこれ以上でもありません。
名物作り単純ですがこれができるかどうかしかないのです。
<終わり>
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