
はい、こんにちは。魚小売りアドバイザーリッキーです。
これからの生魚の販売動向を解説していきます。
まず大前提の問題として、
魚を買い付ける際いろんなやり方がありますが、売場に合わせて買い付けしていくことが多いと思います。どんな分け方をしていますか?
実はこれが反映しているのが商品分類です。(のはずです!)
どうでしょう?皆さんのお店の商品登録体系も売場に合わせてできているのではないでしょうか?買い付けもその分け方でやるのがセオリーなのだと思います。
買い付けの際も個別の魚種でわける前に大きな枠組みで考えるのがいいと思います。
例えば、刺身、サク、丸物、切身、チルド、冷凍、魚惣菜、寿司など鮮魚だけでもいろいろ分けられますね。
ただ買い付けする際は基本的に丸物が中心となると思うのでその中でグループ分けが大事なはずです。
なんていいいますか…。今私は魚の分け方を強調して話しているつもりですが、結構魚のグループ化や分け方がとっても大事なんですね。
結論としてどんな形になるにせよ。自分の頭の中で大きな枠組みをイメージできていることがとても大事になるのです。
スーパーマーケットや魚屋さん、カテゴリキラーの方など小売に関わっている人は非常にたくさんのアイテム、商品を扱います。
一個一個管理することは到底無理なのである一定のまとまりで把握せざるを得ないはずです。
で、この分け方こそが企業、組織の目指す方向と密接に結びついていて初めて社会貢献できる=すなわち営業成績が伸びるのだと思います。※社会貢献=業績伸長としてるのは深い意味があります。これは別の機会で。
この分け方がずれると結局場当たり的となり収集がつかなくなったり思ったような効果があげられないというだけでなく経営状態を負のスパイラルに陥らせることもあり得るのです。
しっかりグループにして強弱見ながら組み立ててくださいね。
で、この分け方を能力のない人達に任せっきりにしていると経営者は後になって苦労するのです。いわゆる体系的な考え方ができない人のことです。こういう人たちが経営者本人だったり幹部にいると組織organizationのガンcancerになるわけです。とても悲劇ですね。
話は外れてしまいましたが、買い付けの際は大きく分けて①対面刺身魚、②甲殻類、③カレイ・ハチメ類、④大衆魚、⑤季節魚、⑥特種物(貝類・加工魚、⑦ブリふくらぎ(北陸限定)
という感じで分けて買い付けします。
これを約30〜50分ほどで全て一人で買い付けするわけです。
となると全部魚も吟味していられないので人を見て買う部分が大きくなるわけです。→かつての記事 sakananosa.com「魚を見ずに人で買え!」
で、今からはどんな魚の流れになるかというと、
まず天然鯛が主力になっていきます。ただ気を付けないといけないのが天然に限らず鯛は売上にはならないということです。確かにこれからの時期対面に8入ほどの鯛を置くと本当に安いくなるので嫌というほど売れていきます。新型コロナで感染が広がっていても客さんはおそらく減ることはないでしょう。
しかしながら鯛は売上にはならなのです。
ではなぜ売るか?
それはお店の鮮度感と季節感とイメージをグッーとあげてくれるからです!専門的な言葉で言うと商圏を2次3次商圏まで広げ、顧客の固定化を確実に図ってくれるからです。
やはり天然真鯛は魚の王様です。この天然真鯛が売れる店はやっぱり魅力でしょう!令和の今の時代天然真鯛が飛びように売れているという事実を考えて見てください。そんな売場やってみたくないですか?
なぜできるかというと対面で魚を捌いてお渡しできる技術があるからです。スタッフを育てる技術があるからです。
目の前で新鮮な天然真鯛をお刺身用に皮まで引いてくれると言ったらみんな買っていくでしょう?しかも580円や780円くらいで売ってくれるんですよ。
ただ昔ながらのやり方ではこのビジネスモデルは実現できないことははっきり言っておきます。何かを削らないと。これについてはこちらを参照してください。
→sakananosa.com「鮮魚の対面販売を再構築する!」
と言うことで天然真鯛を売るのはイメージアップと客の固定化がメインなのでじゃ、売り上げはどれで上げるのかと言うことですがまあ一般的に言われるのはいわしなどの大衆魚です。ただ4月も中旬にもなるとイワシは終わる(痩せてくる)のでだんだんとあじに切り替わってのでしょう。
ただこれだけだと他と差別化できないのでもう一つの軸を作る必要があります。
金沢でいうと八目(あからばちめ、柳ばちめ)になりるのですが、皆さんの土地では地物でと取れる人気の大衆魚以外で何かないでしょうか?一日4、5万売れれば十分なんですが。探してみてください。
大衆魚で勝負しても規模が大きい方が当然勝ちますので(ランチェスターの法則)、他の魚を開拓する必要があります。
他の土地で売れていて自分たちの地域では馴染みないという魚を選ぶのもおすすめです。
美味しいから他の土地で売れているのでしょうから食べ方を教えてあげれば自分たちの地域でも定着する可能性もあります。
私はそのパターンでいうと、金沢で全く知名度がなかった、ほたての稚貝、ほや、イサキ、生にしんを売れるようにしました。
ほたての稚貝、ほやは仙台やに行った時にたくさん並んでいる様子を見てこれだけ消費されているのなら金沢でも売れないことはないだろうと思って売り続けました。たまたま金沢の市場にも定期的に入ってきてはいたので。今は季節品として定着しています。

イサキもたまに金沢の市場に入っていることは知っていましたがスーパーマーケットで販売するところは一つもありませんでした。でも関東では人気なこと知ってましたし、皮向いたら脂ののりがとても美味しそうだったのでこれも定期的に売るようにしていたら少しづつですがお客さんがついてくれました。
生にしんは大学時代お茶の水の駅前の居酒屋でニシンの塩焼きばかり食べていたのでその美味しさは知っていたのですが金沢では全く売れてなかったのを美味しいうよと言って売り続けたら、これも今では時期になるとないかないかと言われるようになりました。
もちろんこれらも大きな売り上げを取れる物ではないのでカレイかカサゴみたいな物があるといいですね。しっかり供給がとれる魚開拓しましょう。
で、これから天然真鯛とあじをしっかり売りながらかさごハチメ類を売れるといいですね。

刺身物でいうと「カツオのたたき」とゆでだこ(地物があると理想)です。この2強をしっかり売っていくことになるでしょう。
これでうなぎの夏までいきそうです。
※この記事含め「さかなのさ 」の記事はは地方の20店舗以下のスーパーマーケット、魚屋が大手スーパーに打ち勝つためにはどうしたらよいかという視点で書かれています。したがって大手スーパーマーケット関係の方々は自分たちの弱点を見つけるためにご利用くだされば幸いです。お互いに向上していきましょう。
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