カジキマグロいう言い方を聞いたことがあると思いますが、実際にカジキマグロという魚はいません。
カジキというのが正解です。
カジキはバショウカジキ目カジキ亜目の魚であってスズキ目サバ科のマグロとは別種の魚です。
ただまぐろ漁の延縄(はえなわ)漁で取れたりするのでマグロと混同されたり類似点も多かったことからその名残りが残っているのでしょう。
確かに昔はカジキマグロという言い方をする人が多かったように思います。
いずれにしてもカジキはマグロの仲間でもなんでもないのでカジキと呼ぶようにしましょう。
魚通君にマウント取られる前に対応しておくことをオススメします。
ところでカジキってどんな魚でしょう?
毎日仕事でカジキを扱っているリッキーが食材としてのカジキについて詳しく解説してみたいと思います。
カジキはどんな魚?
![](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/11/B37791F2-5A45-4A30-ABB7-811A8D56F4C9_1_105_c.jpg)
カジキはどんな魚でしょう?
基本的に細長い流線型の魚です。
口の先、上顎の吻が尖って長いのが外見上の一番の特徴です。
大型になるものは700kgを超える大型の肉食海水魚です。
漢字で書くと「舵木」、「梶木」と書き、船の木製の舵をその吻で突き刺すことから名付けられたといわれています。
フィッシングスポーツの対象にもなっています。
トローリングで釣っているシーンなど映像で見る機会もあると思います。
針がかかった時にジャンプする姿は非常にダイナミックでそれに魅了されている人も非常に多いです。
カジキの種類
![](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/11/7360BFC0-05EF-431F-8CEE-9EF021E9442F_1_105_c.jpg)
メカジキ、バショウカジキ、マカジキ、クロカワカジキ、シロカワカジキ、フウライカジキ
日本近海には6種類のカジキがいるといわれています。
ちなみにカジキマグロという言い方をする人がいますがマグロではないのでカジキというのが正しいです。
名称 | 科 | 利用方法 | 獲れる地域 |
メカジキ | メカジキ科 | 切身、稀に刺身 | 北方太平洋 |
マカジキ | マカジキ科 | 刺身、寿司、切身 | 南方太平洋、インド洋 |
シロカワカジキ | マカジキ科 | ほぼ刺身、寿司 | 南方太平洋、インド洋 |
クロカワカジキ | マカジキ科 | 刺身、昆布じめ | 南方太平洋、インド洋 |
バショウカジキ | マカジキ科 | 切身、稀に刺身 | 日本海、太平洋 |
フウライカジキ | マカジキ科 | 不明 | 不明 |
その中で関東、東北で人気なのがメカジキです。
切身で食べられることが多い魚で一番知名度は高いと思います。。
また北陸、関西でお馴染みなのがマカジキ、シロカワカジキ、クロカワカジキです。
こちらは刺身や寿司で食べられることが多いですが切身としても売られています。
九州熊本方面ではカジキといったらシロカワカジキといった感じになります。
能登でもバショウカジキが上がったりします。
それぞれカジキの特徴を詳しく見ていきましょう。
メカジキ
![メカジキの寿司](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/11/44728ECA-3E3C-4B17-A225-6D8E8A4C153F_1_201_a.jpg)
メカジキは関東東北ではお馴染みのカジキといえます。
スーパーなどでも切身として販売されているのをよく目にします。
脂の乗った切身として人気が高いです。
あまり刺身としては売られていることはないですが刺身される場合もあります。
大手回転寿司の寿司ネタで提供されたりもしていました。
マカジキ
![マカジキ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/11/66B529C4-6829-4679-AEB9-52A79A215400_1_105_c.jpg)
身がオレンジ色をしているので刺身として人気が高いです。
関西方面で利用されることが多く、特に北陸ではよく消費されます。
刺身、寿司、昆布じめ、ソテーなどで利用されます。
魚体は大きくなりますが小さい個体も流通しています。
シロカワカジキ
![シロカワカジキ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/11/24A61D57-A2B6-48E4-82F6-7905CE555662_1_105_c.jpg)
カジキの中でも大型になり脂のノリもいいので高級刺身になることが多いです。
値段も高めになっていて主に寿司屋や割烹で使われるカジキです。
九州の熊本で相場が決められるといわれています。
クロカワカジキ
![](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/11/DFFEA6F0-7D27-452B-A7E9-12DE029789CE_1_105_c.jpg)
これも大きくなるカジキです。
需要も多く比較的安価なものも多いのでスーパーでよく使われたりします。
刺身や昆布じめにされます。
富山では「さす」、金沢石川では「さわら」と呼ばれたりします。
金沢の治部煮はこのクロカワカジキを使うことが多いです。
バショウカジキ
背ビレが扇型になっていてカッコいいカジキといえます。
その姿の割に安いカジキです。
魚体は他のカジキと比べて小さめです。
基本切身にしてソテーなどで食べますが刺身にすることもあるようです。
ちょっとクセが強いように感じます。
フウライカジキ
あまり見聞きすることがないカジキです。
その存在すら知らない人も多いかもしれません。
追って情報追加します。
カジキのおいしい料理
カジキはいろんな料理法があリます。
昆布じめ
![](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/11/606EAEE1-A79F-4F86-A4DB-4B71985D9E76_1_105_c.jpg)
その中でも特においしいのが昆布じめでしょう。
昆布の風味の身質のネットリ感がたまらないおいしさといえます。
子付け刺身
![カジキ子付け](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/11/2A0E4A6A-0635-4E0E-B348-8ABEE2013318_1_201_a.jpg)
タラの卵を湯通ししてから炒って刺身にまぶして食べる子付けという料理が絶品です。
独特の味わいがあって刺身とはまた違った感覚です。
タラの子との相性抜群で非常においしいものです。
揚げ物
また唐揚げやカツにしてもおいしいものです。
冷めると固くなる点がちょっと難点です。
意外とおいしいのがカジキの血合の唐揚げです。
刺身で使わない血合部分を唐揚げにして餡をかけるのです。
立派な一品になります。
焼き物
ソテーやバター焼きにしてもいいでしょう。
あまり火を通しすぎると固くなります。
治部煮
金沢の治部煮はカモを使うことが多いですがこのカジキでもできます。
実際料理屋さんで使われたりします。
まとめ
カジキがこれだけ料理用途広いことを知らない人も多いと思います。
マグロに匹敵するほどのおいしい刺身も召し上がれます。
カジキがマグロを越える日が来るのもそう遠くないかもしれません。
それだけ食材としての価値も高いといえます。
食べるチャンスがあったらぜひ召し上がってもらいたいものです。
今回このカジキの魅力が十分知ることができたのではないでしょうか。
参考文献:Wikipediaカジキ
<終わり>
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