
今回は北陸の隠れた銘品で高級珍味のイナダを紹介します。
イナダというと関東でいうブリの幼魚ですが、今紹介するイナダは別の珍しいものです。
ブリはブリですが天然小ぶりを天日干しした北陸の高級珍味のことです。
今となっては知らない人も多いかもしれません。
ただたまにないかと問い合わせがあるので一応情報として紹介しておきたいと思います。
北陸高級珍味イナダとは?
このイナダはもともと獲れる時期が限られるぶりの保存食として作られてきました。
冷蔵庫がない時代、冬場にしかとれないブリを一年を通して食べるために塩をして乾燥させて保存性を高めたのです。
他の土地でいうと「干したら」「カンカン鱈」とか「塩がつお」のようなものをイメージしてもらえばいいと思います。それのブリバージョンになるんだと思います。
基本5月ごろに天然小ぶりを片身にして作られます。
脂のない3〜4kgほどの天然小ぶりでします。
脂がなければない方が良質なものができるとのことです。
片身にしたものを塩水につけてそれを20日ほど天日で干して作られます。
乾燥を前提とするので脂ののったブリはむきません。
天日干しする過程で傷んでしまうからです。
なので、春先の脂の抜けた天然小ぶりを使って作られるのです。
出来上がったイナダはアメ色をしてカンカンに固くなっています。
イナダの食べ方
出来上がったものは片身ですが、食べるときはそれを薄くスライスしてそのまま食べるのです。
お酒に浸したりして柔らかくして食べたりもします。
シオシオトした味わいとブリ独特の風味が特徴です。
どんなふうに売っている?

基本片身で真空されて流通しています。
ただ、小ぶりといってもそれなりに大きいので小売りではスライスして少量パックになっているものが売られたりしています。
実際いずれにしても近江町あたりでしか売ってないように思います。
もしかしたら小さい魚屋さんが今でもやっているかもしれません。
実はこのイナダはほとんどが自家製というか作る人が限られています。
少しでも脂があると失敗するのでなかなかリスキーなんだと思います。
以前、リッキーの勤めていた店のオーナーも自分で作っていましたが、うまくいかないことも多いようでウ〜ンと唸っていた姿を見た記憶があります。
その時はお店の屋根に塩漬けした天然小ぶりの置いて乾燥させていました。
やはり脂があったりして腐らせてしまうということのようでした。
乾燥させるのがメチャクチャ大変なようですね。
ただ、うまくいくとアメ色にカンカンになっていい状態になるようです。
どうしてもほしいという依頼に対応

リッキーも魚好きの人にどうしても手配してほしいと言われて買い付けしたことがありました。
ただ商品に辿り着くまでに四苦八苦しました。
それでも状態のいいものを探せてその方にお渡しできました。
いい経験をさせてもらったということでしたが品物自体なかなかいい値段でした。
スライスした少量パックのもので良かったかなと後でちょっと後悔しました。
でも興味ある人はお値段でないんですね。
今でも残っているようなら申し訳ないと思います。
しっかり乾燥していたので数年持ちそうでした。
まとめ
イナダといってこの高級珍味を知っている人はなかなかの通だと思います。
ちょっとレアな情報ですがこれも一興だと思います。
実は全国各地の高級珍味をこの「さかなのさ」で皆さんが購入できるように画策しているところです。
今はその準備期間ということでもうしばらくお持ちくださいね。
<終わり>
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