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スーパーの開店と食品ロス【問題提起】山ほど余って大量廃棄される過剰発注食品

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今回はスーパーマーケットの開店にまつわる深刻な社会問題提起です。

毎日のように全国どこかでスーパーマーケットやドラッグストアの開店グランドオープンが行われていますがその際に大量のパンやお惣菜が過剰発注、過剰製造され最後は大量廃棄されています。

世間的には全然見えてないと思いますが実は無駄な食材廃棄が大量になされているのです。

国連が持続可能性のある社会を目指して提唱されるSDGsの流れに逆らうかのような行為が発生しなされているのです。

その状況を今ここであえて白日のもとに晒し一つの価値観の転換点にしていきたいと思います。

そしてその発生する背景、原因、廃棄の事実を検証しながらその解決方法について考えてみたいと思います。

※個別具体的な店舗を糾弾するものではありません。

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スーパーの開店時どんなことが行われているか

食品量販店やスーパーマーケットのグランドオープン時に大量の食材、商品が廃棄されることがよくあります。

もちろん食品スーパーに限らず百貨店、レストラン、飲食販売店でも同じようにあり得ます。

開店の際大量の食材を準備し結局廃棄に至るという悲しい状況が。

開店だからしょうがないねという雰囲気も漂ってます。

実際直近で開店した近隣の店が2,3店舗ありましたが、ほぼすべての店で○○が残ったとか売れなかったという話を聞きました。

実際たたき売っているならまだいいでしょうが売り切れる量でないのが通例です。

店によっては天井まで積み上げられた大量のパンやバックヤードの机に溢れんばかりお弁当や揚げ物が消費期限を迎え捨てられたりします。

5段カートにいっぱい、オリコンに3カゴ4カゴ、しまいには10カゴ出る店も普通にあります。

そのままでは捨てられないのでスタッフが一つ一つ中身を開け分別して廃棄されます。

それだけでも膨大で無駄な作業です。

なぜ開店時、食品が大量廃棄されるのか?

数百店舗もあるチェーンストアであれば基本のフォーマットがあったりするのである程度精度の高い発注方法は確立されています。

しかしたまにしか開店しないようなローカルのスーパーなどだと開店自体が社運をかけた一大イベントになるので経験値が少なく発注精度も低いわけです。

過剰発注されてしまうのです。

なぜ過剰発注されるのか?

なぜ過剰在庫として残るのでしょうか?

原因として次のような場合が挙げられます。

  • 本部バイヤーの発注 ・・・ 欠品すると自分の責任になるから多めに
  • 初めてで予測が困難 ・・・ どんぶり勘定
  • 毎日連続納品 ・・・ 一つ目測を間違うと同数が連続して納品される
  • 発注キャセルが恥ずかしい ・・・ 最初からキャセルは恥ずかしいもの
  • 発注できたとしても止められない ・・・ 取引先も商品多すぎてキャンセル対応できない
  • 下手に見切れない ・・・ 開店時から見切りシールだらけは恥ずかしい
  • 他の店に回せない ・・・ 離れている いやがられる
  • タダであげられない ・・・ モラルハザードがおきる 事故が起りかねない

さらにそこには大きな深い闇が潜んでいるのです。

それは経営者、幹部たちの見栄です。

わかりますか?

今回問題提起したいのはまさにこの部分です。

この食品の大量廃棄が行われる背景には会社の見栄というのが根本にあるのです。

スーパーの開店する時は建築コスト1〜3億は地方でもかかります。

コロナ後はさらに建築費が高騰したと言われているのでさらにかかるようです。

それだけの投資をして店舗を拡大するのですから経営者、幹部たちの鼻息も荒いわけです。

それがいい方に出る場合もありますが間違った方向に行く時があります。

それが、

開店時にお客さんの期待を裏切らないように絶対欠品させるなという大号令です。

最初が肝心だから多少残ってもいいから多めに発注せよと指示するのが通例です。

一見するとお客さんの立場を大切してそうな感じですが、言葉を裏返すと開店時に商品が欠品したら会社が怒られてイメージ悪くなるから欠品させるなよということなのです。

要は開店時に欠品するとクレームがくるのです。ただカッコ悪いわけです。

そして矢面に立つのは初っ端なので社長や役員ですから俺たちに恥かかせるなよ!ということなのです。

グループの会合やロータリーやライオンズクラブで嫌味を言われるわけです。

で、絶対欠品させるなと指示され、担当者は怒られたらたまらんとばかりに過剰発注され結果大量廃棄に至るのです。

ここが最大の問題点なのです。

高度経済成長の時代はそれでよかったかもしれません。

しかしながら食品ロスの問題が持続可能な社会の取り組みの中で問題視される現代においてはちょっと感覚がずれるのです。

そんな過剰発注が大量廃棄になるくらいなら欠品させたほうが良くないですかということです。

では過剰発注大量廃棄を防ぐことはできるのか?

結論からいうと、解決できます。

確かに新しい店舗の発注予測は非常に難しいものと言えます。

ただある程度適切な数量の発注自体ができないかというとそんなことはありません。

PI値という指標があるのでこれを使えばグロッサリ部門などはこある程度判断できるかもしれません。

ただこの数値も落とし穴があります。

特売品しか使えない指標です。

実際に新店の場合1,000アイテム2,000アイテムもあるのもザラなのでやってられません。

その他大勢の商品を一つづつ検証なんてできるわけありません。

しかも来店数予測も狂う時もよくあります。

そもそもレジ通過数でわるので実績値が前提です。

結局発注者の経験とセンスに依存することが多くなるのです。

また、生鮮部門は相場や入荷品の状態によって売れ行きが違うためさらに難しいです。

では発注の精度を上げる方法はないのでしょうか?

このような状況であっても精度の高い発注をする方法はあるのです。

今からそれを解説します

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食品の大量廃棄を回避する方法

まずは、欠品を可とすればいいのです。

いいですか!

担当者は上司の言葉を過剰に受け取る傾向があります。

絶対に欠品するなとエライ人にいわれればバイヤー担当者は過剰に発注せざるを得ません。

欠品したらせっかく来てくれた人に申し訳ない。最初に欠品したら期待を損ね次からきてくれないのではないか。

いやいや時代錯誤でしょう。

もちろん欠品すればその店の信用は下がるかもしれません。

しかししょうがないですよね。

新しい店なんだから予測は難しいですよね。

開店であってもそんな欠品してはいけないということ自体がナンセンスだと思います。

その代償が大量の食品廃棄になるならそのほうが信用落とすような気がします。

欠品ですと終わらせればいいだけではないですか!

では発注の精度自体を上げる方法はないのでしょうか?

とはいっても発注の精度を上げる方法もあります。

まず、開店時というのは定番品はいうほど動かないということを理解すべきです。

結構ここで失敗しています。

開店時の商品の大多数を占める定番品です。

その発注を通常並にするのです。

通常といってもわからないかもしれませんが300坪、450坪、600坪、800坪くらいのスーパーたくさんあります。

そのスーパーの週末並んでいるくらいの発注数=陳列量で足りるのです。

開店時はほぼ特売品しか動きません。

地方のスーパーあたりだとそれで足りるのです。

ところがその定番を倍にしたりするから大量の廃棄が出るのです。

実際6個でいいのに欠品するよりいいと12個発注するのです。

特にパンや惣菜は通常に毛が生えたくらいで足りるのです。

あとは商品によって強弱を付ければいいだけです。

とにかく新規開店といっても定番はいうほど動きませんよということなのです。

特売品については予測つかないので数量限定や販売数量を明示すればいいと思います。

何より食品の大量廃棄が悪だということを周知しないといけないのです。

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まとめ

価値観を変えないといけないです。

最初が肝心で来てくれた人に最大限満足してもらいたいというのはわかりますがその裏側で大量の食材を廃棄していたらその会社企業の社会的存在意義としては決して受け入れられるべきものではないと思います。

顧客満足も大事ですが持続可能性のある社会づくりという社会的使命も大事です。

両者を比べたらその取るべき選択は明らかと言えるのではないでしょうか。

何よりも価値観の転換という自覚が必要になるのです。

もう一ついうとこれはスーパーマーケットだけの問題でなくコンビニ、レストラン、飲食店すべて食品に関わる業界の問題になると思います。

これらは個別の会社の問題としてはいけないと思います。

社会全体で価値観を変えていかなければならないということです。

そういう時期に来ているのです。

<終わり>

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リッキー
鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー 30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。 なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。 一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。 すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。 有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属