鮮魚アドバイザーのリッキーです。
鮮魚売場でたまに言われるのが、
「ネギが入ってないのにネギトロっておかしくない?」
というご意見です。
なるほど確かにネギトロの中身を見てもネギらしきものが入っていません。
実際にこの名称はおかしいといってスーパーなどにおかしいんじゃないかとクレームの電話が入ることがあります。
ネギが入ってないのにネギトロと言っていいのでしょうか?
目次
ネギが入ってなくてもネギトロ
結論から言うと「問題ない」ということです。
ネギが入ってなくてもネギトロといっても問題ないのです。
「いやいやネギが入ってないのにネギって使うのはダメなんじゃないの!」
「事実誤認させかねない表現ではないのか!」
と強烈なご批判が聞こえてきそうです。
でもネギを使ってなくてもネギトロっていって大丈夫なのです。
今回はその理由についてについて紹介してみたいと思います。
ネギトロはマグロどの部分を使う?
もともとネギトロで使うのはマグロのどの部分でしょうか?
ネギトロで使うマグロの部位は中骨やスジについた身の部分です。
どちらかというと端材のような安い部位を使います。
スプーンで骨についた身を掬いとって使います。
ネギトロには植物性の油脂が入っているもの
そこに魚油や植物油脂と一緒に入れて加工してネギトロを作ります。
今の時代メーカーで作るネギトロには必ず食用油(油脂)が入っています。
その方がおいしくなるからです。
その昔はスーパーでネギトロを作っていて下記のような問題がありました。
>>ネギトロにサラダ油を混ぜているスーパーがあるという都市伝説は本当か?【魚屋の闇】 〜さかなのさ
別に市販のサラダ油を入れているわけではないでしょうが似たような成分が入っているものなのです。
そんなものだと思ってください。
ネギトロに刺身用サクは使わない
基本的にマグロの身をサクどりをしたものを使うわけではありません。
マグロをサクをしたものを使うのは「タタキ」です。
これは厳密に分けられているわけではないですが一般的にはそんな言い方をすることがあります。
これも一つの知識として覚えておいて損はないと思います。
話を戻します。
マグロをねぎる
ではなぜネギが入ってなくてもネギトロと言われるのでしょうか?
それはマグロの身を骨や皮からすくいとることを「ねぎる」と言う言い方をすることに関連します。
ネギトロにする場合はそれをスプーンで「ねぎとる」わけです。
まさにねぎとろうとします。
それがなまって「ネギトロ」になったというのです。
この説がけっこう有力です。
ということでネギがなくてもネギトロといってもダメということはないのです。
少なくともネギトロと言いたい人にとっては一応の説明にはなるのです。
ネギトロにネギを入れない理由
例えばメーカー製造のネギトロなどにもネギを入れたらいいのにと思っている人も多いかもしれません。
ただネギが入ると品質維持が難しいです。
冷凍解凍後のネギのダメージも結構あると思います。
パックの中にネギ特有のにおいが充満します。
そして、ネギがあるが故に消費期限も当日にしないといけないでしょう。
通常D+2ほどあるのでお店もメーカーも売りにくくなります。
小袋に入れるとなると手間とコストが上がってしまいます。
コストもあがるし日持ちもしなくなるといった感じでいいことないのです。
ということもあって現状ではネギトロにネギが入っている商品はごくわずかとなっています。
マグロすき身という言い方もある
それでもメーカーによっては誤解を招くような表現は極力使いたくないと考えるところもあるわけです。
そういうところは「マグロスキミ」といったりします。
粒が荒かったりねっとり感が少なかったりということが多いです。
ただ商品を見る限りほとんどネギトロと似たような感じです。
まとめ
ネギが入らなくてもネギトロといっていい理由わかりましたでしょうか。
「マグロをねぎる」という言葉があったんですね。
野菜のネギがなくても大丈夫ということですね。
それにしてもネギトロは売れますね。
一応ネットで売れている商品紹介しておきます。
\ 信頼できるネットショップです! /
<終わり>
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