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超わかりやすい鮮魚部門の数字の話 第4回 魚の歩留まりとは?







このシリーズも4回目です。

今回は歩留まりという言葉を説明します。

魚の歩留まりです。

ちょっと専門的な話になりますので興味ない方はスルーしてください。

「歩留り」という言葉はなかなかわかったようでわからない言葉です。

というのが初心者が習い初めに出てくる言葉の一つですが、ちゃんと理解してないくて使われることがよくあるからです。

「歩留り」というとなんかわかっているよ的な感じで中途半端に使われたりすることがあります。

例えば、ブリやヒラメなどをおろして皮を剥いて刺身用で売るときになどに歩留りという言葉を使います。

しかしその辺になると歩留りという言葉を使わなくても企業や会社がすでに持っているグラム売価というものがあります。

通常の業務においてはそれを使えばいいわけです。

で、本当に使わなければいけない時に使えないといったようなことがよく起きます。

結局歩留まりがわかっているようでわかってないんですね。

そこで今回は実務で本当に使える「歩留り」を中心に解説します。

歩留りとは

歩留りとは原体から不要な部分を取り除いて商品として価値のある部分をいいます。

そして歩留り率はその商品として使える部分の割合をいいます。

原体から不要な部分を取り除いて商品として使える部分を正味といいます。

もうそれ自体で商品として値段をつけて売場に出せる状態をいいます。

それは重さを基準として判断します。

そして正味を原体で割ったものが「歩留り率」になります。

式であらわすと、

正味の重さ ÷ 原体の重さ = 歩留り率

です。

では、歩留り率の出し方をぶりを例にしてやってみましょう。

まず、5kgのぶりがあります。

原体の重さ5kgということです。

その5kgのぶりを刺身用のサクどりにしてみましょう。

ぶりの頭をとって、三枚おろしにして、それをロイン(4つ割)にして、皮を剥きますね。

その皮を剥いた状態が正味です。

もちろん薄腹や端っこを落とした後の状態です。

その4本の重さを測ったら2.25kgだとします。

そうすると正味が2.25kgということになります。

まずこれを頭に入れてくださいね。

今のをざっくり式であらわすとこうなります。

5kg(原体) ー 2.25kg(正味) = 2.75kg(除去部分)

で、歩留り率を出す時に必要なのはなんでしたっけ?

原体の重さと正味の重さでしたね。

正味の重さが2.25kgで原体の重さが5.0kgを式にすると

正味の重さ ÷ 原体の重さ = 歩留り率

2.25(kg) ÷ 5.0(kg) = 0.45 × 100 = 45.0%

となります。

結果、歩留り率は45.0%ということになります。

ちょっと長くなってすみません。

わかりましたでしょうか?

歩留まりの使い方

では、次にぶりの仕入値(原価)がk1,000円だとします。

原体としてはk1,000ということですがこのまま値段をつけると除去した部分損してしまいます。

正味だけにした場合は原価を計算し直す必要があります。

原価 ÷ 歩留り率 = 歩留り原価 が公式になります。

原価金額はk1,000円というのはわかっています。

そして先ほど出した歩留り率45.0%という数字がありましたね。

それを当てはめると、

1,000円 ÷ 0.45 = 2,222円(小数点以下四捨五入)

歩留り率が45.0%といった場合、原価はこんな風にかわります。

正味だけで考えると2,222円ということになります。

なのでこの歩留り原価を原価として売価をつけます。

値入れ率みなさんはどのくらい入れているでしょうか?

ここでは35.0%としましょう。

値入れ率から売価を出すときの公式は

原価 ÷ 原価率( 1 ー 値入れ率 ) = 売価

です。

これに数字を当てはめると、

k2,222円 ÷ 0.65( 1 ー 0.35 ) = k3,418円 

k3,418円を丸めてk3,480円またはk3,580円くらいで売価をつけます。

グラムでいうとg348円で値入れ率35.0%以上は確保できるわけですね。

まあ、実際はみなさんg398円くらいで売っているところが多いのではないですか?

すると原体の原価がk1,000円くらいだとすごく儲かっているということです。

ここまで大丈夫ですか?

歩留り率は売価を出すためのものなんですね。

いくつか公式が出てきました。

公式で覚えると大変ですね。

理屈で覚えると頭に入りやすいかもしれません。

結局、k1,000円で仕入れた5kgのぶりを刺身用サクどりで販売するときに歩留り率45.0%ならg 348円で売ると値入れ率35.0%確保できるということになります。

アラカマは計算に入れないの? 、たいなど

ちなみにぶりならアラやカマ売れるんじゃないの!と思われた方は正解その通りです。

しっかり商品として売れますね。

ただ、基本的に歩留り計算するときは外して計算します。

ご覧の通り外して計算してもしっかり値入れはとれましたよね。

値入れを考える上ではそれで十分です。

したがってアラカマが売れたらその分純粋な儲けとなるわけです。

原価のない = 他ですでに評価されている 儲けになると考えていいのです。

プラスアルファなら売りやすいですね。

逆にそれをいれて計算するとアラカマが売れ残ったとき計算がずれてしまいます。期待値が期待通りにならないというのは好ましくないですね。

また、アラは30分以内で売れる値段をつけるものといわれています。できるだけ安い値段で早くうってしまうものなのでそれでいいのです。

それが生鮮が強い店の考え方です。

歩留りを考えないといけない魚

今、ぶりを例にして歩留り率から売価の付け方をやりましたが、最初にもいったようにわざわざ歩留り計算しなくてもいい場合も多いです。

養殖ぶりなんかもだいたい原価決まっているので売価は固定でやっていたりするからです。

あと、ヒラメやタイなどの白身魚もみなさんのところで基本的なグラム売価があるのではないですか?

忙しい時にわざわざ歩留り計算して時間を無駄にするくらいならその時間を1尾でも多く魚をおろしたほうがいいのかもしれません。

現場では歩留りの計算の仕方、意味を理解していればいいのです。

その中でどうしても歩留り計算をしないと売価が出ない、または出しにくいものがあります。

リッキーがすぐ思いつく魚としては舌平目()です。

舌平目は最初丸物の状態で売りますがのちに頭と皮を取り除いて販売します。

その時に歩留り計算してグラム売りしないとちょっと不安になりますね。

経験値でいうと舌平目の歩留り率は75.0%です。

この歩留り率だと売価g198円で売っているときはg 264になります。

丸めてg268円にしたりします。

ちなみにこのように原体の売価から歩留り率を使って歩留り売価を出すこともあります。

あとは、たまにしかしない白身の魚の刺身用皮むきをグラム売価を出すときなどに歩留り計算します。

あじの刺身用皮むきをグラム売りする時も使いますね。

天然マグロなんかも原体で買うときなど使いますかね。

養殖ものはたいてい値段決まっているのでわざわざ歩留り計算しません。

昔から伝わる歩留り計算を使わない売価の出し方

市場などで使われる歩留り計算しないで売価の出す方法です。

お店の人にはあまり教えたくないのですが時間がない時とか使います。

絶対に損しないやり方です。

例えばヒラメは原価の3倍にするとかいうやり方です。

その他にも色々あるようですがここではこれだけにとどめておきます。

ざっくりしすぎて結構高い値段になるでしょうね。

競争が激しい小売りではちょっと乱暴すぎてあまり使わないほうがいいと思います。

まとめ

歩留り計算は人によっては苦手意識を強く持つところだと思います。

結局、おろした魚の売価を出す時に使うものだということが理解できればあとは実践していけば、自然に身に付いていくものだと思います。

魚種別に基本的な歩留り率を記載した表もあったりします。

ただ、人によって技術が違うので自分なりの歩留り率の一覧表を作っておいたほうがいいと思います。

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