みなさん、こんにちは。包丁マイスターのリッキーです。
いやいや、そんな肩書きありません!笑
冗談はさておき、ご家庭で苦労されてるのが、
包丁が切れない!
というお悩み。
台所に立つ主婦のほとんどが包丁が切れないという悩みを持っていると言われています。
それだけ頻繁に使う包丁がなんでそんな状態なのでしょう?
砥石を研ぎたいんだけど、しばらく包丁研ぎ屋さん来ないのよねということかもしれません。
みなさんお金を払ってやってもらうんでしょうね。
各家庭に砥石持っていて自分でやるわよ!という人はおそらく少数派だと思います。
以前通販で買った電動の包丁研ぎ器箱に入れっぱなし!という人がいるのもよくわかります。
電動と言ってもおもちゃに毛が生えているようなものなのであんまり研げた感がないんですよね。
やっぱりまめに包丁の手入れをするとしたら自分で包丁の研ぎ方をマスターしてみるのも大事なことだと思います。
特に魚を捌く機会が多い人は一度しっかり包丁の研ぎ方を習った方がいいですね。
今回この「さかなのさ」で正しい包丁の研ぎ方を案内してみたいと思います。
あくまで家庭で安全かつチャンと切れるように研げる方法のご案内です。
プロの包丁の研ぎ方となるとややこしい専門用語とかでてきてかえってわかりづらくなると思うので一部を省略したり言葉を変えてご案内させていただく点事前にご了承ください。
目次
包丁が切れなくてお悩みの方必見!

そもそも研ぎ方もわからないので、スーパーに包丁研ぎ屋さんきたら持っていくわと思いつつも、持っていくのがめんどくさいのと料金のこと考えるとなかなか億劫になちゃいますね。
よ〜くわかります。
ただそんなこと言っていると毎日使う包丁が切れなくて使いづらくてしょうがないという憂き目にあったりもします。
ここは覚悟を決めて一から砥石で包丁を研ぐ方法をマスターしてみましょう!
そうすればわざわざ危ない包丁をスーパーまで持っていかなくてもいいですし、経済的でもあります。
包丁研ぎ料金も安くはないですからね。
今回は包丁の研ぎ方を解説しますので、よかったら参考にしてみてください。
まずは包丁研ぎの下準備から
そもそもあなたの持っている包丁はどんな包丁でしょうか?
出刃包丁、柳刃包丁、三徳包丁
包丁といってもいろいろあるものです。
包丁の種類
まずは包丁に種類について

みなさんはほとんどステンレスの包丁を使っているのではないでしょうか?
ちゃんと切れるのであればそれで十分ですよ。(これから切れるようにするという意味)

出刃包丁のような和包丁(片刃で柄が木製)や洋包丁(両刃で柄が木製でない)を使っている方もいられるでしょう。
刺身包丁を持っていられたら素敵ですね。別名柳刃包丁ともいいます。
解説書を見るといろんなタイプで研ぎ方パターンを分けていますが家庭用で使うならここで紹介する一つだけ覚えればいいですよ。
ちなみ下で解説するのは片刃用の研ぎ方です。両刃だったとしても片方だけ研いでいくと片刃に近いものになりますからあまりここで難しく考えなくていいです。リッキーの仕事で使う包丁は洋包丁(両刃)で片方だけしか研いでいませんが全く問題ありません。
\ 家庭で使うなら刺身も一本の包丁で間に合わしたいと思いません? /
魚捌く包丁を買うならこれ!【主婦必見】プロがすすめる究極の1本!刺身もOK
包丁の部位
次は、包丁の部位の名称の説明です。

ここで言いたいのは削るのは切れ刃の面を削るんですよ!ということです。
しかも全体を平らにですよ!後で繰り返しできてくると思いますが、切れ刃の全体を平らにするということを先に頭に入れておいてください。
砥石の説明
次は砥石の説明です。
砥石っていろいろわからないですよね。
どれを選んだらいいのと悩むところだと思います。
でも先に衝撃的な事実をお知らせしますね。
実はその辺に落ちているレンガで包丁をチャンと遂げるんですよ!笑

これ本当の話です。
実際リッキーやったことがあってチャンと研げてました。
レンガにも目の荒い細かいあると思います。先に荒いのを使って後で細いのでやればちゃんと研げるんですよ。
用意する砥石の種類は2つだけ
とは言ってもやはりちゃんとしたものほしいですよね。
ということで、おすすめの砥石紹介します。
必要なのは2個です。この二つがあればこれより細かい仕上げ砥石は入りません。
家庭で仕上げをしたからといって切れ味は変わりません。
これは職人ならともかく家庭では自己満足の意味しかありません。
で、リッキーが使っている砥石もこの2つだけです。

中砥石(左)と荒砥石(右)の2種類
メーカーは「キングデラックス」一択です。写真は業務用ちょっと大きめのもの。
普段からチャンと研いでいる人なら中砥石1種類でもなんとかなりそうですが、何もしてないよという人はやはり荒砥石から必要でしょう。
大きいですが高さがないと研ぎにくいです。
下にアテをすればいいのですがわざわざアテを買うまでもないのでこの高さが使いやすいです。
とはいっても使い込めば薄くなるので本当はアテがあった方がいいのかもしれません。
荒砥石は#240〜400

写真は大きいサイズ。家庭用はまだ小さいサイズで良いでしょう。
中砥石は#1000

業務で使うので ↓ これを使っています。
家庭用は ↓ こちらの方が使いやすいでしょう。
砥石自体は同じです。
Amazon通販で簡単に買えます!
#の番号で見るとわかりやすいですよ。大きい方が粒子が細かくなります。
AmazonやYahooでも販売していると思うのでベージを貼っておきます。写真は大きくサイズなのでもう少し高いと思います。
実践編 実際に使ってみましょう!
さあ、ここから本コースです。
ということでここからは実際の写真を見ながらやっていきましょう。
すみませんが今回右利きの解説になります。左利きの方(左利き包丁)は逆にしてみてください。
家庭用なので片刃も両刃も基本にように考えていいですよ。
まずは事前準備

砥石を30分くらい前から水につけます。
これをしないと研いでる最中に水気が切れて研ぎにくくなります。
研ぎ方については荒砥→中砥石の順でやりますが内容は同じなので解説は画像の多い中砥石中心にさせてください。
包丁の研ぎ方
包丁の研ぎ方を簡単に説明しておきます。
ここでは右利きの人を想定して説明します。
砥石の置き方
砥石の下にタオルをあてを縦に置きます。
包丁の砥石に当てる角度
包丁の刃を下にして刃先が上になるように斜め45度に砥石にあてます。
研ぎ方1
包丁の先を砥石の左側のヘリと平行に20回ほど上下させます。
砥ぎ方2
包丁の刃元を砥石の右側のヘリと平行に20回ほど上下させます。
研ぎ方3
包丁の真ん中を砥石の真ん中にあて10回ほど上下させます。
研ぎ方4
包丁を反対にして STEP3〜5を繰り返します。
各10回ほどで良いです
研ぎ方5
これを2回繰り返して完了
先に荒砥石から研ぎます。
砥石の下には滑り防止用に捨ててもいいタオルを敷いてください。
※詳しくは↓中砥石のところで詳しく解説します。やり方は全く同じです。
次に中砥石を研ぎます。
中砥石の写真がたくさんあるのでこちらで詳しく解説しますね。

まずは刃先から。砥石の左側のフチに沿って動かします。
包丁を斜め45%ほどにして前後20回。
写真にはないですが砥石の下に捨てても大丈夫なタオルを敷いてやると安定して危なくありません。
歯を立てるのでなく面を削って平らにする感じ
斜め45度というと大体コイン2枚分挟むような感じで、

結構寝かせる感じになります。
で、包丁の刃を立てるのでなく面を平らにする感じで。
そのあと包丁の刃元をこれも砥石の右側のフチの沿って20回ほど前後に動かします。

左手は指先を添えるという解説書もありますが私は怖いので手の平の根元ので押さえて動かしています。
こんな風に、

大体40回ほど研ぐと包丁の反対側にかえりという鉄屑みたいなものが反対側にできます。指先でやさしく触って確認してください。ひっかります。
ここで補足ですが、刃先と刃元だけでなく刃中にもしっかり力を入れましょう。そうしないと刃が一直線になリません。なので結局リッキーは真ん中も砥石当てたりしています。
包丁の反対側を研ぐ
そしたら今度は包丁を反対にしてそのカエリを研いで落とします。

砥石に真横にしておきます。
今度も3箇所に分けて整える感じで研ぎます。

さらにもう一回包丁を最初の面からから同じように研ぎます。最低でも2回はしてください。
切れるようになったかどうかの確認
包丁を持って刃に指を当て横に軽くずらして鋭く研げている確認します。間違っても縦垂直に動かさないでください。切れてしまいます。
指でやるのも怖いので包丁の刃元をまな板の角ですべらせて切れ味を確認することもあります。むしろこれの方が実務では多いです。
切れないようならもう一回、切れるようなら水分をとって終了です。
うまく研げない人のこれができていない!
それでもうまく研げないですという人も結構います。
正確にいうと研げたつもりで違うやり方をしている人。
そんな方々に3点注意事項です。
研ぎカスを洗い流してはダメ!
それは研ぐときに研ぎカスを使ってますか?オリが出てきたらその都度水で流してませんか?
たいがい、包丁研いでも切れないという人は綺麗好きの人が多いです。
本来包丁は研いだ研ぎカスで研ぐものなのです。
↓ これが大事なのです!


それなのに汚れが出たとばかりに綺麗にしちゃうんですね。これでは研いでも研いでも切れ味が良くなりません。
先だけチャチャっと研ぐのもダメ!
研ぐときに包丁を立ててすぐに切れるようにするパターン
確かにすぐ切れるようになる気はしますがすぐ丸刃という状態になってすぐ切れなくなります。最悪使い物にならない可能性があるのがこの丸刃です。
現場の新人さんにも多いです。
刃の先端だけを研ぐのでなく包丁の面を研ぐイメージですると切れ味の良い包丁に仕上がります。
砥石の同じところばかりで研いじゃダメ!
まあ、楽なんですね。研いだ気にもなるし。ただ説明にもあったように包丁の3パーツに分けてそれぞれとがないと切れ味が良くなりません。
砥石も真ん中だけ凹んで使いにくくなるのでできるだけ砥石も全体を使うように意識してください。
こんなことで家庭でもできる包丁の研ぎ方案内させていただきました。
やっぱり切れる包丁で魚をさばけると気持ちいいですよね。
包丁を切れすぎてと怖いこわいと連発する人もいますが、そういう人にキチンと包丁研げるようになってからいってほしいものですね。
今回は包丁の研ぎ方という基本的なところご案内させていただきましたが、あくまで美味しい魚料理を作るためのものなのぜひ参考にしてみてください!
今回の絶対押さえておきたいポイント
- 包丁(切れ刃)、砥石の全体を研ぐ
- 包丁を立てすぎない 面を研ぐイメージで
- 研いだオリ、カスで研ぐもの
ちゃんと研げるようになるとやっぱり切れ味が違いますよ!
これで是非家族のみなさんに、美味しいお刺身切ってあげてください!
それではみなさん今日はここまでです。
ご質問等はコメント欄か問合せページからお願いします。
最近は連絡いただける機会も増えて皆さんとの交流が楽しいです。
<終わり>
参考記事 魚をさばく主婦にオススメな包丁がこれ!使いやすくて重くない洋包丁「藤寅作」
今見ている資料によると、この記事の図が示す四角で囲んだ範囲は「しのぎ」じゃなく「切刃(きっぱ)」と言うそうです。「切刃」は「刃先」と「しのぎ」で囲まれていて、研いである面と研いでない面の境が「しのぎ」とのことです。
d(^^)
GO山麓さん、コメントありがとうございます。
ご指摘の点、枠で囲んだ部分は確かに切刃、切れ刃ですね。
不正確な表記にあたりますので直ちに訂正して図も差し替えします。
記事自体もリライト必要と考えています。
とても丁寧な文章でご指摘くださいまして誠に感謝します。
今後ともどうぞ付き合い程よろしくお願いします。
リッキー