珍しい魚が市場に売っていました。
よくニュースで取り上げられる魚ダツです。漁をしていると人や船目掛けて突進してくる危険な魚というイメージで伝えられます。本当かどうかわかりません。でも光に向かってくる習性があるようです。
そしてその珍魚を自分も仕入れるとはおもいませんでした。
それもとあるバイヤー仲間の一言によって…。
詳しくは後ほど。
その前にダツ(駄津)の基本情報みていきましょう。
目次
ダツ(駄津)の基本情報
分類 | ダツ目ダツ科ダツ属 |
名称 | ダツ |
別名・地方名 | だつ 駄津 |
英語名 | Needlefish,green gar,houndfish |
学名 | Strongyluna anastomella(Valenciennes,1846) |
分布 | 海水魚 |
主な漁法 | 底曳漁 |
備考 | ・細長い体型をして口の先が尖って鋭い歯が目立っているのが特徴 ・さよりの大きくなったような魚 ・オキサヨリはまた別の魚 |
ダツ(駄津)はどんな魚?
海上では人に向かって付き突き刺ってくる非常に危険な魚として知っている人は知っている魚です。
ボートに乗っていたら海底から突き刺してくるものがあってそれがダツだったとか、
これに刺された人がいて抜いたら出血多量になるので刺さったまま病院へ走ったとかなかなか話題に事欠かない魚のようです。
また、釣りをする人はスズキの外道として釣れるので知っているそうです。
擬似餌を取られるのが嫌なので足で踏んで外すというほど釣り人には嫌われているよう。
骨が青いと聞いたがイメージしにくいとみんなで話していました。
ダツ(駄津)おいしい食べ方は?
もちろん、今まで食べたことはないですがあっさりとした魚ということ。
料理した人に聞いてみると天ぷらがおいしかったそうです。
小骨が多く食べにくいがハモのように骨切りしてまで食べる価値はないようです。
後ろの部分は骨がないので刺身にして食べることもできるようです。
どうやって買う?
・滅多に市場にも並ばないのでなかなかお店で買うことはできないかもしれません。
・ただ、釣り好きの後輩のまっちゃんは今度釣ってきてあげますよと言っていたので釣りでは結構釣れるようです。
どうやって売る?
売れるイメージができないです。(笑)
値段としてはk800円前後なのでそんなに安くはないかなとおもいました。値段もあってないようなものなのでしょうか?
だいたい天然中ダイと同じようなkあたりの値段なので個人的にはそこまでの価値がないともいます。
バラでもらったのでちょっと高いのだとおもいます。
売るつもりはないですがもしお客さんが欲しいといわれたらタダというわけにはいかないので値段を設定しておく必要があります。
1kgだとしたら1尾800円。儲けるものではないので横流し800円で売ってもいいし、キリのいいところで1,000円で売ってもいいかなという感じです。1kgあるとそこそこ大きいので決して高くは見えないでしょう。
まさかの一言で心が揺らいで結局仕入れることになりました
冒頭からの続きです。
まさかこんな魚買うはずないと思っていました。
市場でもみんな珍しがって集まってみたりしていました。
その時とある大型ディスカウントストアスーパーマーケットのバイヤーのポロッとこぼした言葉にリッキーの心動かされてしまいました。
その言葉とは、
「子供たちに見せたい!」
でした。
最初は何のことかわかりませんでしたが途中ハッと気づかされました。
食べ物として売るのでなく店に来てくれた子供達味珍しい魚を見せたいということだと。
確かに対面に魚おいてあるとお母さんに連れられた小さなお子さんたちが珍しい魚をシゲシゲと見ていかれます。ちょっと変わった魚があると買いはしませんが見てとっても喜んでくれるのです。
それで、活どじょうとか生きたサワガニとか食用で売っているものをあえて店に置いたりすることもあります。
子供たちが喜んでくれるということはお母さんたちもまた連れて行こうかなと思うわけで、これってとても大事なことなんです
そのバイヤーはそれをわかっているんです。
リッキーはこの一言にやられました。
それも市場だけど箱でなくバラで売ってくれるということでお店分1尾づつ入れることにしました。
1尾と言っても結構大きかったです。
各店のバイヤーは一気にそのダツを買い始めました。
結局売るわけはないですが見本というか展示という感じでこのダツを買い付けることになったのです。
店でダツを置いてみた反応は?
今回だけお店の様子をお見せしますね、
※このブログは個人ブログなので基本的には関連店舗情報は普段控えさせていただいています
店のチーフも喜んでこんな風に置いてくれました。
たまたま太刀魚が入荷していたので対面としては並べやすかったようです。
で、みなさんの反応はというと、、、。
まあ、ちょっとしたコミュニケーションツールにはなったとおもいますが、思ったほどの反応はありませんでした。
やはり、ダツはキケンなイメージなのでちょっと怖いという感じなのでしょうか?
やっぱり大きな反応してもらうためには 美味しそうとか、可愛いとか、鮮やかな色彩とかいいイメージでないとダメなのかもしれません。
でも従業員を含めてとても話題にはなったのでそれはそれでよしとしたいところです。
【後日談】
リッキー午前中しか対面に出てないので次の日ダツどうなったか聞いたところ、
売れたそうです。
本来売るつもりはなかったのですが30代の女性のお客さんがどうしても欲しいという熱望されるので売ってあげたということです。
そのままではなく三枚おろしで持っていかれたそうです。
チーフも初めておろしました!と若干高揚気味に言っていました。
で、青い骨はどうだったと聞くと、
確かに青かったそうです。
リッキーも見たかったです。
次見る機会あるかなといったところです。(笑)
そのお客さんもなにか話題になるからといって買っていってくれたようです。
なるほどという感じですが、魚を通じて新しい発見ってなかなかないですからね。
今回はチャンとしたオチもありましたが、売れ残ったらそれはそれでなんとかするでしょう。
実はもう一軒の店にも入れていました。
そちらの方でも売れてくれたそうです。
馴染みの海鮮居酒屋さん。
その方がいうには「一言でいうととびうお のでっかいやつ」だそうです。
腹には小骨が多く背側だけ刺身にしたらおいしかったとのことです。
ふとしたきっかけで販売したこのダツ。なかなか話題になってくれたようです。
また、変わった魚入れてみようと思います。
ダツですか?
もういいかな…。笑
写真で紹介!
こうやってみるとサヨリに似てますね。
ただ魚体の大きさはありますね。
身はサヨリというよりはサゴシというような感じですか?
最後に
話題性って大事ですね。
いついっても同じ配置の同じ商品が並んでいるのは安定していていいですが面白味がないですね。
魚屋の活気はいろんな種類の魚がおいてあるというイメージからも出てくるのでしょう。
わかってはいるけどなかなかできないお店も多いんでしょうね。
まずはちょっとした話題作りからはじめましょう!
その時は子供たちを味方につけることです。
楽しい売場には子供たちが集まります。
そしてその後にお母さんたちが続きます。
肉全盛の時代ですが魚屋も負けずに頑張りましょ!
参考サイト ぼうずコンニャク市場魚貝類図鑑
<終わり>
市場で見るのは初めてでした。ただ眺めているだけでしたが、このケッタイな魚をまさか自分が仕入れるとは思ってもみませんでした。