ホタテの卵ってどんなものなのでしょうか?
食べたことがありますか?
単純に聞いてどんなものかイメージできない人多いと思います。
実は貝柱の横についているビンク色や白色のもののことをホタテの卵と呼びます。
ボイルしてそのまま又は煮付けにして食べます。
これが本当にホタテの卵なのでしょうか?
白いものまで卵と呼ぶのでしょうか?
卵というならツブツブしているはず
卵という場合普通ツブツブ感があったりします。
小さい球体のものが集まっているイメージですね。
ところが一般的にホタテの卵と言われているものにはツブツブ感が全くないように思います。
白色のものも含めてホタテの卵と呼んだりしているものもあるようです。
本当にホタテの卵なのでしょうか?
ホタテの卵は生殖巣
結論から言うと一般的にホタテの卵と呼ばれているものは、
ホタテの生殖巣
です。
ビンク色のがメスの卵巣で、白色のものがオスの精巣ということです。
これをホタテの卵といっているわけです。
しかし厳密にいうと生殖巣なので卵そのものではないということになります。
ただ産卵時期になるとその卵巣に卵を持ち抱卵するのでその時期は卵巣を卵と呼べるわけです。
白い精巣はホタテの卵といえるか?
そうするとホタテの白い精巣はホタテの卵とは言えないのではないでしょうか?
確かにこれも厳密に言うと卵ではないと言うことになります。
おそらくピンクの卵巣も白い精巣も形としては同じなので便宜上ホタテの卵と呼ぶと推測されます。
ホタテの卵はあまりにも小さい
ちなみに抱卵時の卵巣にある卵は非常に小さいです。
ほたては、雌雄異体(まれに同体もある)で、産卵期は2~3月となっている。雌1固体の抱卵数は、約1億粒(数千万~1億数千粒)である。
春の産卵期が近づくと、生殖巣が大きく膨らみ、卵径は約90ミクロン(1ミクロンは1/1000mm)である。
青森県ほたて流通振興協会「分布と成長」
約90ミクロンってちょっとイメージつかないですね。
ただかなり小さいということなのでツブツブ感は感じないということになります。
ホタテの卵は海中に放出される
その後、ホタテの卵は海中に放出されて精子と受精して貝の赤ちゃんができるという成長過程をたどります。
春、海水温が6~8℃になると、海中に卵や精子の放出がはじまり海中で受精が行われる。この後、浮遊生活をつづけ約40日位で物に付着する。その付着時期は、桜の開花後の4月下旬~5月下旬である。この頃の貝の大きさは300ミクロンとなっている。
青森県ほたて流通振興協会「分布と成長」
しばらく海に漂ってその後モノに定着するということです。
なので貝殻の中からホタテの赤ちゃんがニョキニョキと出てくるわけではないようです。
イメージと違っていたかもしれません。
最後に
結局ホタテの生殖巣をホタテの卵と呼ぶのはあながち間違いではないということです。
ただオスの精巣までをホタテの卵というのでちょっと行き過ぎということでしょう。
まあ便宜的に使われていると思えばこの引っかかりも解消されます。
今回分かった点は次の通りです。
- ホタテの貝柱の隣にあるピンク色のものが卵巣
- 産卵時期になるとその中に抱卵する
- ホタテの卵と呼んでよい
- 卵はかなり小さいのでツブツブ感はない
- 白いものは精巣
いろいろ調べていたらホタテの卵の煮付けが無性に食べたくなりました。
<終わり>
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