スーパーで扱うマグロは次の5種類です。
本マグロ、インドマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンチョウマグロ
基本値段が高い方から並んでいます。
もちろん値段が高い=おいしいということではありません。
ただプロとして販売するときはそれぞれのポイント特徴を押さえる必要があります。
魚の値段価値に見合った特製を把握することがまず重要です。
みなさんもぜひポイントを押さえてマグロの売上アップに役立ててください
本マグロ(クロマグロ)
![本鮪の一本物](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/06/name_IMG_3192.jpg)
言わずと知れたまぐろの王様本まぐろです。
クロマグロともいいます。
おそらく食べるほとんどの人がおいしいと思うでしょう。
そのためお値段の方も最上級クラスになっています。
マグロの生と解凍
スーパーで扱う本マグロには生・冷凍解凍があります。
地域にもよりますが常時生マグロを置いてあるところは少ないかもしれません。
売れる店は限られるでしょう。
鮮魚の寿司をやっているところならおく可能性が高いです。
正直小さいお店では処理しきれないんですね。
ここは来店数の多い規模の大きいお店にお任せしましょう。
冷凍解凍の本マグロも安定して人気があります。
若干品質の差あり価格もマチマチです。
冷凍解凍だから安いと期待しそうですがそういうものでもなく値段はそれぞれと考えたほうがいいでしょう。
国産・外国産
また外国産・国産で仕入値が違います
国内産が少ない時に外国産が出回ることも多いので売るときの値段はそんなに変わらないようです。
外国産が若干だけ安いと思うくらいにしておきましょう。
価格帯
スーパーで売るときの売価は、大体次のようにみておけばいいと思います。
赤身 100gあたり780〜1280円
中とろ 100gあたり1,280〜1,800円
大トロ 100gあたり1,800〜2,980円
ただ、ピンキリなのであくまでも目安です。
一般的なスーパーはこのくらいの値段で売りたいと思っています。
※2022年夏以降はインフレ値上げの影響で1.2割ほど売価アップしている状況です。
>>【2022年夏】値上げラッシュが止まらない!これから鮮魚の戦略は? 〜さかなのさ
お店的にいうと生の本鮪は常に鮮度との戦いです。
そんなにバカスカ売れるものでないので時間が経つといわゆる汚れの首輪という感じで色変わりがしてきます。
ちなみに冷凍を解凍したものより生の方が日持ちするというのが一般的な認識です。
詳しくは下の記事で。
>>本まぐろ(生)の消費期限【使い切れない!】〜どのくらいもつ? 〜さかなのさ
最新のトピックはこちら。
>>大間のまぐろ問題の本質を斬る【一刀両断】小売り視点から見たブランド魚の功罪 〜さかなのさ
本マグロギャラリー
写真でホンマグロを見てみましょう。
![生本鮪の刺身](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/06/name_IMG_5798.jpg)
![大きなマグロのブロック](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/06/name_IMG_4802.jpg)
![市場の本鮪](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/06/name_2014-06-27-05.14.56.jpg)
インドマグロ
![赤色が重いインドマグロの刺身](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2019/06/name_IMG_6636.jpg)
インドまぐろは別名ミナミまぐろ。
近年取扱が減少
前はスーパーでもよくみましたが最近はあまりみなくなりました。
漁獲枠の関係で漁が少なくなっているようです。
ミナミマグロの色合い
![インドマグロの刺身](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/06/name_IMG_6638.jpg)
本まぐろより身が濃い赤色をしてます。
場合によっては重い色をしている場合もあります。
骨の入り方の特徴
柵どりするときに少し厄介なマグロです。
というのもカマの骨が腹の方に食い込んでいるのです。
慣れないと非常にタチにくいです。
昔は本まぐろの代用品的な位置付けでした。
生もありますが冷凍で流通することが比較的多いです。
定番売価は本まぐろと同じか少し下がるくらいのイメージです。
写真をご覧の通り本マグロよりちょっと重い色をしています。
※2022年冬現在インドマグロはほどんど市場で見なくなりました。
メバチマグロ
![バチマグロの刺身](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/07/name_IMG_0650.jpg)
メバチマグロは目が大きのが特徴のまぐろ。赤色が綺麗で比較的廉価で関東の方で人気です。
スーパー、居酒屋の定番マグロ
メバチマグロ通称バチマグロはスーパーの定番的な存在です。
冷凍での流通がほとんどでスーパーなどの定番のまぐろといえばこのメバチまぐろと言っていいでしょう。
ただ2022年夏以降はインフレ値上げの影響で定番マグロをバチから安めのキハダに変えるというお店が続出しています。
メバチマグロの価格帯
![バチマグロの切り落とし刺身](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/EEFE0467-53B3-43DE-B17C-842FE4315343_1_105_c.jpg)
定番売価は100gあたり398円が中心。
上品質なものでg 498円で出しているところがあります。
最近はマグロ全体が値上げ傾向なのでもう少し高いかもしれません。
※2022年夏以降はg100円ほど強烈な値上げの波にのみ込まれています。
メバチマグロの難点は血栓
たまに、このような血栓が入る場合があるのが特徴のマグロです。
いいマグロなんですけどこれが、、、という感じです。
![血栓の入ったバチマグロのサクドリ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/07/name_IMG_0894.jpg)
ここまででるともう商品としては出せません。
店からすると断腸の思いで廃棄するしかありません。
ぶつ切りにして出しても売れないか苦情が来るだけです。
これを避ける方法はないことはないですが結局値段が上がって終わるだけでしょう。
お店の人はチェックしては外していくしかないです。
最近の納品態様
最近はサクになったもので納品されるのでその時点で外されラッキーと思うかもしれませんが結局値段で調整されていることは気づくべきでしょう。
そんなに商売甘くはありません。
ブロックでもらって血栓が出てきたらどうしようもないので事故と思ってあきらめましょう。
納品先が赤伝切ってくれる場合もあるかもしれませんが得策ではありません。
バチマグロのどうしても避けられない特性なので無理強いはお互いにとってプラスにならないと思います。
だからマグロの扱いは難しいのです。
別なリスクヘッジで対応しましょう。
キハダマグロ
![キハダマグロの寿司(AIマグロ寿司)](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/07/name_BC60A6F9-4AC4-47FB-9958-9325FE495FBB_1_105_c-1.jpg)
腹ビレあたりが黄色いのが特徴。比較的廉価で特売訴求品として重宝される。関西の方ではよく使われる。
冷凍物がよく特売にかかる。関西で生のキハダがよくあがる。
定番売価はやはり100gあたり298円といったところ。ただ特売でg198円やg158円とメチャクチャ安く売っているところもある。
ビンチョウマグロ(ビンナガ)
![ビンチョウマグロの刺身用サク取り](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/06/name_461ABC7F-9E88-41D3-84BB-5C205759E669_4_5005_c.jpg)
びんながといったりびんちょうといったりします。
ツナ缶に使われるまぐろの一つ。
身がピンク色で脂のノリはさほどよくないので安い。
![トロビンチョウの刺身](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2020/07/name_7CE3D77E-817F-4B9F-A51A-609279A936A0_1_105_c.jpg)
冷凍物は価格訴求品のイメージ。
安いのが取り柄とも言える
春先にあがる生は色目薄い桜色をして季節感がある
味は濃厚というよりはあっさりとしたおいしさが特徴。
もちもちっとした食感とあっさりした甘味がありそれはそれで価値がある。
最後に
マグロは鮮魚部門においては最も売上効果の大きい魚です。
それだけマグロのことを熟知しておかなければいけません。
とはいえ、なかなか参考になる情報やテキストが少ないものです。
少なくともここで挙げた情報はしっかり頭に入れておいてください。
きっとあなたの仕事に役に立つことでしょう。
わからないことあればメールまたはLINE公式アカウントの方へご連絡ください。
〈終わり〉
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