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【スシローマグロ偽装疑惑の本質】バチとキハダの市場価値 〜問題の所在はどこ?

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鮮魚のプロとしてさかな捌きの技術指導や販売の支援をやっているリッキーです!

今朝ほど水産業界にとって非常に由々しきニュースが飛び込んできました!

大手回転寿司チェーンのスシローがマグロを偽装していたというニュースです!

内容を見ると鉄火巻きに使われている具材のマグロがメバチマグロと言っておきながら実はキハダマグロだったということです。

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スシローマグロ事件の経緯

ことの発端はとあるTV番組でスシローの人気の秘訣の一つの説明に「他がキハダを使っているところバチマグロを100%使っている」ことを強調していたことから問題が出てきたということです。

で実際バチマグロを使っていると言われていた鉄火巻きに納得いかない関係者がDNA鑑定で調べたらキハダ100%だったということから告発されたようです。

スシロー側は70%がキハダだったと訂正を入れたということですが納得いかないということで週刊誌がその内容を報じたということが経緯となります。

真偽の程はこれから明らかにされていくのでしょうが、鮮魚の専門家としてメバチマグロとキハダマグロの市場価値、問題の所在について解説したいと思います。

もしこれが本当であれば完璧にNGです! スシローマグロ偽装疑惑

結論からいうともしキハダマグロが100%であれば完全にアウトです。

やってはいけないことです。

というのもメバチマグロの方が市場価値が高く、キハダマグロの方が低いからです。

簡単にいうとキハダマグロの方が一般的に安いものです。

鉄火巻きの具材ということなので冷凍商材だと思います。

冷凍であればなおさらキハダの方が安いはずです。

なのでメバチマグロ使用を強調しながらキハダマグロを使っていたとするなら高いネタを使っているといいながら安い材料を使っていたということになります。

マグロ偽装はスーパーや鮮魚店では絶対してはいけないことになっている

今回は回転寿司店で問題になっていますが、

スーパーや鮮魚店では、絶対やってはいけないことという認識があります。

もしこれをやったら非難轟々の嵐にな李、おそらくその店は排除されるでしょう。

実際我々も値段のつけ間違いも含めこんなことをしたらみんなに迷惑かけることになるというコンセンサスができています。

なので、水産業界全体としても同じことだと思います。

メバチマグロの特徴

メバチマグロは通常バチマグロ、バチと呼ばれています。

濃い赤色が特徴のスーパーでも一般的に使われるマグロです。

最近特に水揚げが少なくつい先日も値上げになったばかりです。

過去最大の値上げ幅でお店としてはこれだけ高いとお客さんに申し訳ないと思うくらいの値上げになっています。

マグロの中でも値上げ率が高い方です。

キハダマグロの特徴

キハダマグロはキハダと呼ばれ、通常流通するマグロの中では下から2番目に安いマグロです。ちなみに一番安いのはビンチョウマグロです。

生は関西でいいものが水揚げされいい値段しますが、冷凍物はスーパーなどでは特売商品という位置付けです。

味がイマイチ薄く味付けしないとおいしくないと私自身は思っています。

だから商売でも冷凍キハダはあまり扱いません。

あくまで個人的意見です。

どちらかというと安売りの店で使われることが多いマグロですね。

最近メバチマグロの流通が少なくなった事情

最近市場でもメバチマグロを確保するのが大変です。

やっぱりスーパーではメバチマグロをほしがるので。

やむなくキハダマグロにする場合もあるわけです。

メバチマグロとキハダマグロは見た目で区別できるのか?

間違えるかのせいはあるのでしょうか?

メバチマグロとキハダマグロは一般の人には見分けつかないでしょうが我々プロであれば簡単に見分けつきます

もちろん生か冷凍かも含めて見分けつきますが次の点が違います。

  1. まず、色でわかります。メバチマグロの方が赤色が濃いです。
  2. バチマグロはたまに血栓が入るものがあります。小さな赤い斑点

一目ですぐにわかるものです。

もちろんDNA鑑定すれば確実でしょうが業界の人ならその前にわかるものです。

なのでこれを偽装したとしてもいずれかはわかるはずです。

マグロの取り違えはバイトの手違い?

バイトの手違いでバチとキハダを間違えるということはあり得ます。

在庫管理が適切でない店の場合です。

ただどうなんでしょう。

メバチマグロでいくならそれだけ準備するのが普通ではないでしょうか。

あえてキハダのネタを準備しているようにも思えます。

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人気の秘訣がメバチマグロ100%と強調したのが裏目に

2つの番組でバチマグロを使うからスシローが人気なのだと言っていたということです。

それも他はキハダだけどと言っているわけです。

当然いろんなところから反感買いますね。

そもそもこのアナウンスがお粗末な話でした。

結論

理由はともあれ、メバチマグロといってキハダマグロを使っていたとしたら弁解の余地ないと思います。

キハダが値段が安いのは明白です。

事実を精査してどの過程に問題あるかを明らかにして一定の結論を出していくしかないと思います。

いずれにしても企業ガバナンスに問題がある事案と言えるでしょう。

水産業界にとってもこれニュースは衝撃的なことでした。

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まとめ

ウチの子もスシロー好きでよく行っています。

私もスシローの商品づくり、発想すごいなと思って見てました。

みんなスシローに期待しているんだと思います。

であればしっかり襟を正して安心して行けるようにして欲しいものです。

で、李下に冠を正さずという言葉もあるくらいなので紛らわしいことは一ミリもすべきでないなと思いました。

<終わり>

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リッキー
鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー 30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。 なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。 一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。 すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。 有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属