北陸金沢でこのガスエビを見かけたらお刺身で食べてみてください。
甘えびよりも甘くて味が濃厚で超オススメです。
身も大きめプリプリと地元でも大変人気のエビです。
近江町市場や地元スーパーで売られています。
目次
ガスエビってどんなエビ?
実はこのがすえび大きく分けると「白ガス(クロザコエビ、モサエビ)」と「黒ガス(トゲクロザコエビ)」の2種類あります。
金沢で獲れるのは主に「黒ガス」で「白ガス」は山陰から市場経由で流通しているイメージです。もちろん金沢でも白ガスが取れないことはないようですが数量は少ないようです。
このがすえび鮮度落ちが早いため水揚げされた次の日には刺身にしてしまわないと真っ黒になってしまいます。
それで幻のエビとか希少エビなどといわれます。
ただ、地元の人からすれば日を選ばなければ普通に鮮魚売場に並んでいるものを1パック500円前後で買えるのでめちゃくちゃ高級なわけではありません。
観光客相手の海鮮料理店、居酒屋などではちょっと大げさに行って値段を取ろうとしているという感じです。
毎日というわけではありませんが地元スーパーに普通に売っているから地元の人はそれを買って自分で皮を剥いてわさび醤油で食べています。
ただちょっと最近は入荷少なめかな。
小がすえび=小さなサイズのがすえびもお店で売っています。これは刺身というより唐揚げ(二度揚げ必要)にすると香ばしくてめちゃくちゃ美味しいです。
ガスエビの基本情報
分類 | エビ目エビジャコ科属 |
名称 | がすえび(黒ガス) |
別名・地方名 | トゲクロザコエビ(和名)、ドロエビ |
英語名 | 不明 |
学名 | Argis ochotesis komai,1997 |
分布 | 日本海の水深200〜1000mという深い海の泥底に生息 |
主な漁法 | 底曳網漁 |
備考 | ・甘えびより甘いといわれる |
ガスエビ(トゲクロザコエビ)の様子(動画)
9月から底曳漁がはじまるとこの大ガスエビが市場に並び始めます。
甘えび(ホッコクアカエビ)よりも入荷量は少ないので店頭にはたまに並ぶという感じです。
獲れたてをそのまま皮をとって食べたりすることもあります。
▷をクリックすると動く様子が見れます。
ガスエビは鮮度落ちが早い
ガスエビは鮮度落ちが早いので一日経つと頭部分を中心に真っ黒になります。
県外へ送りたいという方もいらっしゃいますがオススメしていません。
ほぼもらった方はがっかりします。
なので地元でしか食べられないエビといえます。
どうしても送りたいときは上の写真のように頭をとった方がいいでしょう。
ガスエビ(トゲクロザコエビ)のおいしい食べ方は?
がすえびは刺身、寿司、唐揚げ、煮付けなどおすすめです。
刺身
大きながすえびはやっぱり刺身です。
甘えびよりも甘く旨味も濃厚ということで刺身用の海老の中でも美味しい部類です。
ねっとりした甘味と濃厚な味わいはなかなか絶品の刺身といえます。
ただ、やっぱり鮮度落ちが早く上の写真のような鮮度のものしか刺身にできません。
ネットでこのがすえびの寿司や刺身の投稿写真を見ると真っ黒になったものを載せているのをよく見ます。
なかなかお目にかかれない海老なので鮮度云々はわからないともいますが黒いのは鮮度が落ちています。
水揚げの翌日に色が変わります。黒くなっているのはその次の日に出しているということです。
本当は鮮度の悪いものはさらしたくなのですが勉強のためにあえて紹介します。
皮を剥いた翌日のものです。
こんな状態のものは刺身で食べるのは控えてください。
北陸観光されて食べる機会がある時は十分注意してください。
観光客が知らないと思って出したりすることがあるようです。
かといって水揚げしたばかりのがすえびも甘味がなくプリプリですがおいしくはありません。
やはり水揚げした次の日の方が熟成して美味しいです。
地元にいるとその辺調整できるので問題ありませんが観光客にとってはそういった意味で非常に難しい海老です。
寿司屋さんなんかだと置いてある確率高いでしょうが庶民にはなかなか手が出ないお値段になると思います。
唐揚げ
小さいがすえびは唐揚げにするとてもおいしいです。
店頭で売っている場所は刺身魚コーナーというよりめぎす やハタハタ、カレイなどの底曳魚と一緒に売っています。
カラッと二度揚げして下さい。
香ばしい味わいは絶品です。
値段も安いのでぜひ一度召し上がってみて欲しいです。
その他のおすすめの食べ方
煮付けにするときもあります。
あとは小さいがすえびの頭と尻尾をとってカレー粉で炒めるとまたおいしいといわれています。
頭は味噌汁のだしに使うといいですね。
ガスエビが食べられる店(金沢)
底曳漁解禁後であればいろんな飲食店で出しています。
ただ安い居酒屋チェーン店にはないでしょう。
地元色の強い居酒屋さんかちょっと高級な店の方がいいかもしれません。
金沢の三大人気回転寿司店(もりもり、まいもん、すし食いねえ)なら確率高いと思います。
あとは近江町市場周辺のお店になると思います。
シケなどで漁がないときが多いです。
その意味でタイミングよくないと食べられません。
ガスエビどうやって買う?
意外と地元のスーパーで普通に売っていたります。
天気がいい日が続いてるときがおすすめです。
ただタイミングが難しいので見つけた時はぜひ買ってみてください。
そもそも売っているところは限られているのであらかじめチェックしておくことが必要です。
地元のスーパーなら1パック398円で売ってたりします。
高くても580円までかなと思います。
白ガス(もさ)の方が値段高めです。
ガスエビどうやって売る?
天気のいい日が続き入荷量が増えるとこのがすえびの値段も下がります。
箱値で5000円を割るときに仕入れることにしています。
甘えびよりも高いですが、内容量で調整して1パック398円か480円ほどで売った方がよいようです。
それ以上の値段をつけても結局残ってその後の処理に苦労します。
とにかく新鮮なうちに売ってしまうことがポイントです。
刺身は入荷翌日には売場に全部出してしまう必要があります。
皮を剥いてその次の日に出すのはやめた方がいいです。真っ黒になります。
食べて食べれないことはないでしょうが見た目が悪いので商品価値なしです。
逆に売場全体の鮮度を落とすことにもなりかねないのでやめた方がいいです。
結局入荷した翌日には完売ないし見切ってでも売らないといけないことになります。
非常に扱いが難しいエビですが扱えるところも少ないので売れるような仕組みを確立すれば強力な固定ファンがついてくれます。
ガスエビの加工品
北陸の高速道路のサービスエリア(尼崎SA)などにがすえびの干したものが売ってることがあります。
日持ちするので買ってみても面白いと思います。
カルシウムたっぷりでそのままボリボリと食べてもおいしいです。
最後に
おいしい刺身用の海老はたくさんありますが甘味が濃厚な海老はこのがすえびではないでしょうか?
ただ、なかなか出会えないという海老でもあります。宅配便で送るのも無理なようです。
もしこのがすえびがメニューにあったらぜひ召し上がっていただくことをおすすめします。
参考サイト ぼうずコンニャク市場魚貝類図鑑
<終わり>
残念ですが色がわりが早くすぐ黒くなってしまうので地元でしか食べられません!