こんにちは。金沢のリッキーです。
今日は福井県敦賀までお店を見に行っていきました。
※今回は業界ネタです。興味のない方はスルーしてください。
目次
福井へ店舗視察
金沢から車で2時間ほど。もともと見てすぐ午前中で帰ってくる予定でした。
敦賀おさかな市場の鯖の姿焼き 炭火焼(福井名物)
目的のお店の視察のほうはまずまずの成果をあげて、さあ帰ろうかといったところで、
「クスリのアオキさんが近くで対面のある本格的な水産コーナーを作って新店オープンした!」
との情報がはいりました。
もともと知っていたわけではありません。
たまたま行った先のお店でそんな情報を得たということです。
業態自体は違いますがリッキーとしては気になる情報です。
というのも、北陸ではまだドラックチェーンが本格的な魚を扱っているという話はきいたこともなく、まさか薬屋さんが生魚まで扱えるわけないとおもっていました。
それが対面販売も備えている本格的な水産売場って!どんな売り場を作ったんだろうと興味津々でした。
クスリのアオキの基本情報
クスリのアオキといえば、石川県の白山市に本社がある北陸の調剤薬局併設型ドラッグストアチェーンです。
東証1部上場 3549
近年どんどん店舗を増やしていき、北信越(石川県、富山県、福井県、新潟県、長野県)を中心に、群馬県、岐阜県、滋賀県、愛知県、埼玉県、三重県へと出店エリアを広げています。
北陸ではこれも同じドラックチェーンのゲンキー(福井県坂井市)と勢力を競っている状況です。
そのほかVドラッグやウェルシアやマツキヨ系の地元ドラッグストアがあります。
その薬屋さん達も最近ではお酒やお菓子などばかりでなく、冷凍食品や日配食品まで扱って確実に食品スーパーマーケットと競合してお客さんを奪い取っている状況といってもいいくらいです。
とにかく安いのです。
毎日冷凍食品半額!日本ハムのシャウエッセンが298円だったり。スーパーマーケットの価格では太刀打ちできないほどです。
ドラッグストアと食品
ドラッグチェーンは薬で儲かっているので食料品は単なる客寄せパンダみたいなものでよいようです(言葉が悪くて済みません)。
食料品を過激な価格で販売できます。
とにかく薬を売るために毎日足を運んでくれるお客さんがほしいのです。
そのドラッグチェーンが野菜ならまだしも本格的な水産コーナーを置くなんてもうちょっと先の話かなくらいに思っていました。
実際に視察してみました!
で、実際にみにいったところ...。
たしかに生鮮三品を扱っていました。これはもう食品スーパーマーケットでは!!!
駐車場もオープンして一週間ほどですがほぼ満車。
これはスーパーにとって脅威になるのでは!!!
で入ってみるとまさしく入口は薬屋さんそのもの。
(さすがに中の写真はお見せできません。すみません)
レイアウトもたしかに食品スーパーと全く同じように水産コーナーがありました。
直営というわけでなく北陸の別県の水産会社がテナントが入っているようです。
とりあえず、塩干品があり、切身があり、刺身があり、対面生魚コーナーがありました。確かに普通のスーパーくらいの広さがあります。
水産売場の感想 〜リッキーの視点
ただ結論から言うと、生鮮食料品店レベルのものではありませんでした。
残念ながら商品、陳列方法、陳列量、POPもろもろ生鮮食料品店のそれとは全く異なり満足のいくものではないと思いました。
ちょっと厳しい言い方をすると水産を2.3年かじった程度のレベル。
生鮮鮮魚のこと全然わかってないよ!という感じで見てしまいました。
テナントさんなんでそれなりの知識と技術はお持ちでしょうが、ドラックストアのオペレーションに組み込まれている感じです。
薬屋さんの食品の価格帯とローコストオペレーションでやるとこうなるんだろうなという感じ。
それはそれで悩みが出ている売場に見えました。
生鮮品特に鮮魚は①値段の前に鮮度、おいしさが大事なことと②製造部門なりの人手がかかることが重要です。
売場を見る限り①値段が優先という感じで②人手がいないのか足りないのかちょっと手がかけられてない売場になっていました。
切身の切り方はもう少し勉強が必要かなと思いました。
切身は一定の厚みがないといけない
一番ビックリしたのが、値段に合わせてそれも安い値段で切身をきっている点でした。
値段に合わせて切るから鉛筆なみに細い切身になっていました。
それがそれが並んでパックされていました。
この切身焼いたら食べるところなくなっちゃうよ~!というくらいの細さでした。
これだけ細い切身は生鮮食料品ではみたことないです。
値段で合わすと確かにそういう切り方になるんですが生鮮専門店であれば少し厚みをもたせて切ると思います。
その他にも、紅鮭なのに薄いピンク色している塩サケの切身が並んでたりしました。
どうなんでしょう。紅鮭は赤いキレイな色合いが商品力となると思いますが色がとんでました。
バックヤードを見ても、魚屋のスタッフがやけに少なかったように思います。
なんか見ているだけでハラハラしそうな売場でした。
鮮魚の難しさ
薬を買いに来てた人にとりあえず切身が、刺身が買えるよというのはいいことだと思います。
しかし、この売場レベルではおそらく一か月もすればロスの山になって見切りだらけの売場になると想像します。
売場が賞味期限の長いドライ商品で埋まるのが目に見えるようです。
別に薬屋さんが生鮮をするのがダメだというするつもりはありません。
上から目線で批判して楽しんでやろうという悪趣味もありません。
むしろ、ドラッグストアが新たな挑戦をしようとしていることには敬意、期待すら感じているところでもあります。
いいライバルが現れたな!というように。
ただドラックストアといえども東証一部上場までしているチェーン店にしては少しお粗末な水産売場ではないかなと思いました。
もうちょっと水産売場の難しさを理解してほしいなと思いました。
本格的でないにしてももうちょっとやり方があるように思えます。
追加情報
その後クスリのアオキは地元のスーパーを飲み込んでいきました。
CGC加盟店「ナルックス」、そして能登門前の「サンフラワー」、その後金沢の「三崎ストアー」。
いずれもかつては繁盛店を持っていた地元スーパーです。
自分で一から作るよりもすでに実績を持っている企業を買収した方がいいと判断したのでしょう。
今までやってきた業者とは少し距離を置いているようです。
その詳細はこちらの記事でどうぞ。
まとめ
同郷の企業が全国進出してがんばっていることは我々の誇りでもあります。
だからこそ鮮魚の悩み問題点はリッキーが解決のお役に立てればという気持ちでいっぱいです。
関係者の方でどうしても水産を何とかしたいという方がいればこちらの登録からどうぞ。
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※この記事は特定の店舗を批評評価するものではありません。あくまでスーパーの立場からの内容となっているのでドラッグストアの立場からの視点とは異なる場合があり得る点ご了承ください。
<終わり>
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