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魚惣菜が売れないわけ【悲報】理由は簡単です!

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商売をしていると最初売れていたものがしばらくして急に売れなくなったりすることがあります。

最初のうちは売れていたのにその後思うように売れず、見切りや廃棄が多くなり、そのうち売場が死んでしまったように商品が全く売れなくなるのです。

魚惣菜や魚屋さんの寿司をインストアでやっているお店はほぼほぼそういう経験をしてきているのではないでしょうか?

それを乗り越えられればまた継続できるのですが、残る商品の量も半端でなかったりすると断腸の思いで断念せざるを得ないわけです。

実際リッキーもそういう経験は何度もしましたし、そんなお店もたくさんみてきました。

そしてその都度解決してきました。

そこで今回魚惣菜が売れなくて困っている人に解決の糸口を示してみたいと思います。

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小売りに取り憑く恐怖の売れない「負のスパイラル」

新商品や新規売場を作ったけれど最初のうちだけでその後売れなくなったという経験をしたことある人多いと思います。

おいしいのに売れなくなったということも経験しているかもしれません。

魚惣菜にかぎらず生鮮品の小売りをする人であれば多かれ少なかれこのような経験あると思います。

新規商品を導入したが最初は首尾良く売れていたがそのうち売れなくなるという経験。

なんでも最初は目新しいので売れますね。

ただ、魚惣菜の場合は見切り値引きがあるので下手なことをすると見切りシールだらけの売場になったりします。

そうすると他の商品の鮮度感も落としてしいては魚売場全体に影響を与えてしまうという怖さも併せ持っています。

鮮魚部門全部の足を引っ張り始めるのです。

そしてそういった商品が複数存在し始めるといわゆる「負のスパイラル」に陥って後戻りできなくなるのです。

いったん「負のスパイラル」陥ってしまうとその後回復するのは勢いついている分再浮上することが非常に困難になるのです。

今流行の魚惣菜もこういった怖さを持ち合わせているので慎重なというか素早い対応が必要となってくるのです。

一時期人気だった魚屋の寿司の場合と同じ理屈です。

そこそこのスーパーマーケットであればロス率が帳票上でてくるのでそこで上長ないししかるべき機関から指摘あるので修正指示が飛んできたりしますがそういった帳票もないというか緩いところも全国的に見れば多いのが現状だと思います。

そういったところは早急に自分で何か対策をとらないといけないわけです。

なぜ売れない負のスパイラルが起こるのか?

では、なぜ負のスパイラルが起こってしまうのでしょうか?

単なる売れないと何か違うのでしょうか?

改めて確認ですが、これが特に問題になるのは生鮮食料品と言われる部分の製造が必要な商品売場の話です。

単に陳列するだけで商品が売れないというのと違うのです。

なぜなら製造instore productは人の行為が介在するものだからです。

人の行為が介在するということは複数の思惑が混在し得るので外側からわかり難いものです。

では製造というのはどういった特徴を持つのでしょうか?

製造の特徴

  1. 製造という行為という別の行為が介在するので陳列するだけのものより判断のタイミングがずれる(遅くなる)
  2. 事前に計画した数量があるので作ってしまわないといけない事情がある
  3. 途中で辞めにくいとか計画を変更し難いということもある

このような特徴があることから結果的に判断が非常に難しく対応も遅れがちになりやすいのです。

そして複数の商品にこれが発生するともう通常の対応ではどうにもならなくなるのです。

簡単にいうと部門チーフだけでは解決できなくなるので本部ないしはSV、バイヤーなどの力を借りる必要が出てくるのです。

売れない負のスパイラルが続くとどうなるか?

本部の支援もないままチーフや惣菜担当に任せっきりの場合、こんな状態になります。

  • 毎朝担当がとっても忙しそうに揚げ物をあげまくっている
  • 包装値付けも多段カートにのったたくさんの商品を超高速でオートパッカーを操作している。
  • 昼から値引き担当が一生懸命売場で第一次値引きシールを貼りまくっている
  • 非常に彼らは頑張っている。仕事に一生懸命だ!
  • 夕方の最終値引きもどんだけ時間があっても足りないくらい値引きシールをはならないといけない状態になっている。
  • 結局大量に残って次の日の廃棄処理が非常に大変になっている。
  • 彼らの残業時間がかなり超過している。または大きな声では言えないがサービス残業しまくっている
  • 実際正規の値段では3分の1も売れてない。
  • 値引きした分くらいが売上に貢献している感じ。
  • 最終利益も魚惣菜の値引き廃棄が足を引っ張って思うような利益が残らない。

みなさんのところでもいくつかこんな状態のこと見たことあるのではないですか?

こうやってみると仕事してる感だけ十分にありますね。前は売れていたとかいってガンガン作るわけです。

でも私からすればダメダメですね。無駄な作業ばかりで魚惣菜自体やめたほうがいいと言いたいくらいです。

もしかした魚惣菜(魚屋の寿司)をしなければみんな定時に帰れるのかもしれないし、うがった見方をすれば自分たちの労働時間を確保するために無理に作っているのではないかとも思ってしまいます。多かれ少なかれそれもあるのだと思います。

でも、実際にこういうことが多くのスーパーマーケットで起きているだと思います。魚屋の寿司でも。

一生懸命にしているように見えて実は無駄な作業をしているというのなら非常に残念ですね。

せっかく魚惣菜をできる環境があるならそれをうまく活かしたいですよね。

そんな経営者、責任者の気持ちもよくわかります。

まずどこを突破口するか?

では、どうしたらいいのでしょうか?

まあ、こういった場合私がいつもするのは、「原点に帰る」ということです。

あっと!きれいな言葉でまとめる気はありません。本当に初心にかえればいいのです。

小売りの基本は売れるものを売るというのは当たり前ですね。

もう一つ売れないものを思い切ってやめるということです。

ところが商売をしていると売れないものでも売らないといけない場合ができてきます。

  • 担当者が売れると思った
  • 関連商品で置いておきたい
  • 時期的に置いておかないといけない
  • 他の店では売れている
  • 本部のお偉いさんが売れといった
  • 優良顧客の市会議員の奥さんに置いて欲しいと言われた
  • バイヤーのツッコミ商品
  • グループ(CGC、AJS)の割り当て
  • 材料間違って(必要以上に)解凍してしまった

まあ、付き合いをするなとは言いませんが出世欲のある人以外は売れないものは売るのをやめたらいいです。そんな余裕がどこにありますかといいたいくらいです。

また、売上が下がるんじゃないかという不安はあるかもしれませんが割り切ることです!

魚惣菜の場合製造数の半分半額見切りシールを貼るようになったらその商品はもう終わってます。

さらには売場全体が死んでいます。

まずはこのような判断が必要なのでです。

売れないものをやめる勇気

総じていうと売れないものを一回やめたらいいのです。

その思いっきりができずダラダラいってしまうんですね。

そして売れるものだけやればいいのです。

品揃えはまた売れるようになったらすればいいのです。

では魚惣菜で売れるものはなんでしょうか?

ちなみにここからの話は本来有料級の情報です。

今回は全部教えちゃいます!

答えを言う前に本来の惣菜部門と魚屋の魚惣菜の違いがわかるか確認させてください。

ここでポンと答えが出てくる人はよくわかっている人だと思います。

>>水産商品が売れない!【商品開発悩み解決】〜中身が見えないパッケージ 〜さかなのさ

惣菜部門の惣菜と魚屋の惣菜の違い

ここでは魚惣菜と本来の惣菜の違いを理解していると答えがすぐに出るのです。

これは言葉を変えると魚惣菜の本質を見ましょうということです。

魚屋の惣菜で一番大事なところは

  • 魚屋の惣菜は生素材を使える = おいしいものを作れる
  • 魚屋の惣菜は安くなくてもよい = 厚みボリュームをつけられる
  • 魚屋の惣菜は季節感を出しやすい = 売場に変化をつけられる

です。

それに対して本来の惣菜部門は

  • 生素材は使えない = ほぼ冷凍原料
  • 価格訴求が必要 = 安くするために価格で量目の調整が必要
  • 季節感を出しにくい = 売場の変化をつけるのが難しい。

ということになります。

要は生の素材を使えばいいわけです。

そこで、魚惣菜で圧倒的に売れるのが、

  1. 自店で輪切りにしたするめいかの唐揚げ
  2. 自店で作った魚南蛮漬けです。

これは惣菜部門にはできないものであり非常においしいものです。

作り方レシピはさすがに公開できませんが、どう考えても圧勝な商品になります。

というのも、

鮮魚で売っているするめいか(白くても可)を唐揚げやフライにした時の美味しさは絶対的ですよね。冷めてもおいしいですから。

冷凍原料とは明らかにおいしさが違いますし、するめいかをリングにするくらい簡単だし、原価でみると冷凍製品よりメチャクチャ安いものですから。

また南蛮漬けはこれも生素材を使えばおいしいはずですよね。

私も冷凍も生素材も両方使いますがつくづく生素材のおいしさを痛感します。

別に旬のやすい魚の小さめのを使えばいいわけですから。

小あじ、小いわし、わかさぎ、はたはた、するめいか、生さけ小切、生サバ小切どんだけでも原料は調達できますね。

この2つから始めてもいいですし、売れなくなったらこの2に戻ればいいわけです。

その他に注意すべき点?

鮮魚専用フライヤー

魚専用のフライヤーは必須です。ぜひ常備してください。惣菜のフライヤーを借りるなんてのは愚の骨頂ですよ。絶対定着しませんから。1年もすればフライヤー代くらい楽々ベイします。

これをケチって魚惣菜うまくいかないと悩んでいるのをよく見ますが当たり前ですと言いたです。

センター製造

セントラルキッチンやプロセスセンターで製造でするべきかという点については今の流れは止められないでしょう。増えていくと思います。

しかしながら店舗数にもよりますがローカルスーパーマーケットではできるだけインストア製造を目指すべきでしょう。

センターで作ったものはやっぱりおいしくないというのが業界的にも定説ですね。

インストアよりセンター製造の方がおいしいという商品は今まで巡り合ったとこありません。特に揚げ物ではインストアで製造した方が間違いなくおいしいと思います。

おいしくないと続かないですね。

ではなぜセンター製造するのかといえばコスト面しかないでしょう。労働集約化して店の人時生産性をあげたいわけです。もちろん設備コスト削減という意味もあります。

まあ、食中毒や労災などの事故をセンターで集中管理して防ぎたいという側面もあるでしょうが大半の理由はコストと考えて間違いありません。

魚屋で残ったものを惣菜部門で作って惣菜部門の売上にする場合

さらに魚屋の残った原料で惣菜部門にあげさせるというのもおすすめしません。

みんな新しい魚使いたですし、新しい魚を使うべきです。

故伊丹監督の「スーパーの女」レベルの話です。

結果的に部門間振替伝票を起こすような仕組みはやめたほうよいです。必ず、不明ロスや帳票の利益額が不安定になりますから。これは経験済みです。

魚の売上で製造だけ惣菜部門にさせる場合

惣菜担当者も魚屋の売上になるなら一生懸命しないでしょう。

これもやめた方がいいです。

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これからの魚屋の惣菜のあるべき姿

今の時代魚惣菜が流行であることは間違い無いですが同時にやりにくい時代でもあります。

食品表示義務化対応も難しいですし、個性的な商品づくりもアレルギー表示をしないといけないとなると躊躇せざるを得ない状況です。

アイテムも本部で一括して管理という流れは引き続きという感じです。

そうなると各店も個性を出しにくくなります。

消費者ファーストの視点で言えば当然なのかもしれませんが現場レベルでは表示についてはハード的な部分も含めもう限界に近い状態です。

その中でもなんとか素材を活かした商品作りをしていくのが大事なのかと思います。

そういう意味で、生素材を使った商品作りというのは魚屋の惣菜の核心部分になるわけです。

対応表現の仕方はそれぞれ違うと思いますが生素材有効に活用していくことがこれからの魚惣菜にとってキモになることは変わりません。

それはいつの時代でも変わらないのです。

魚惣菜の一番の解決方法

ここまでいろいろ解説してきましたが、魚惣菜の売れなくなる最も大きな原因は、飽きです。

どんなに美味しいものを作っても、どんなに揚げたてのものを作っても、毎日同じものを食べていたらそれは飽きますね。

魚惣菜の場合はそういった傾向が強く出るものなのです。

わかりますね。

そのためには日替わりでアイテムも変えていかなければならないですし、季節ごとに目新しい商品を出していかないといけないのです。

毎日同じものを出したり、同じことをしていたりするから売れなくなるのです。

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まとめ

魚惣菜についてもいろいろブームがあります。

ファーストフィッシュ、ミールソリューション、サスティナビリティなど言葉だけが一人歩きして魚屋の惣菜の本質というのが見えなくなる場合があります。

本来崇高な理念のものでも商業ベースでの訴求になると薄っぺらいものになったりします。

そういった言葉に振りまわされないようにしたいものです。

いつの時代も基本は一緒です。やっていることの本質は変わらないものです。

おいしいものが売れるのは普遍のルールであるわけですし、生素材を使えばおいしいわけです。

おいしいものを売れば必ず結果が後からついてくるのです。

だからこそ生素材を大切にする視点を見失わないようにすることが一番大事なことといえます。

魚惣菜のメインが冷凍物になっていたとしたらどこかで行き詰まっていくでしょう。

そして飽きさせないように目新しいものを随時取り入れていくことも必要になるのです。

<終わり>

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リッキー
鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー 30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。 なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。 一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。 すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。 有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属