みなさん、食中毒予防の三原則覚えていますか?
つけない!増やさない!やっつける!
の3つでしたね。
そんなのわかっているよ!という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、今回注意してほしいのはこれじゃありません。
ここも大事ですがその対象となる食中毒そのものです。
私たち魚で商売をする以上、魚扱いについてのプロなわけです。
プロである以上事故を起こすわけにはいきません。
ここで事故というのはもちろん食中毒事故のことです。
食中毒を防止するための知識と手法を確立して初めて魚のプロといえるわけです。
今回は食中毒の中でも特に魚屋、鮮魚部門に大きく関係する食中毒に特化して解説してみたいと思います。
魚屋が刺身を作る上で特に気をつけないといけない食中毒
食中毒菌の種類の話もわかりきったことだとは思いますが改めて魚に関する食中毒菌の種類についてもう一度確認しましょう。
というのも現場の人も一部除いてそんなによくわかっていないのが現状だと思うからです。
漠然とはわかっているのでしょうが、はっきり何が原因で起こって、何をすれば具体的に防止できるか明確にわかっていないからです。
教える人も本当にわかっていないのかもしれません。
なぜかというと食中毒の種類はたくさんあってそれは食品に関するものを全てあげると相当な数になるからです。
情報としてもボリュームたっぷりで覚えきれないのではないかと思っています。
しかも全て並列にどれも大事だよという感じ書いてあるので頭に入りにくいわけです。
そこで今回魚部門に特に関係するものあえて3つ選んでみました。
- 腸炎ビブリオ菌
- ノロウィルス
- 黄色ぶどう球菌
この3つは絶対覚えてほしい大事なところです。
これにアニサキスも近年では入りますが、ちょっと食中毒としては少し異質なもので、これについては他の記事で詳しく書いていますのでそちらを参考にしていただいた方がわかりいいと思います。
また、これ以外は無視していいというのでなく、最低限この3つを覚えた後に追加的に覚えてくださいという意味と考えてください。
まずは、どうしても頭に叩き込んでほしい3つの食中毒菌の知識をしっかりマスターほしいです。
それでは、早速順番にみていきましょう!
腸炎ビブリオ 細菌性感染型
好塩菌といって海水を好む菌ですので魚屋ではしっかり注意しないといけない菌です。
夏から秋にかけて多くなると言われています。
海水温度が高い時期に繁殖しやすいということです。
対策としては真水でしっかり水洗いをすることです。
合わせてまな板や包丁の洗浄も毎日しっかりしないといけません。
ノロウィルス ウィルス性
このウィルスは増殖が早く感染力が強いのが特徴。
二枚貝(かき、ハマグリなど)がウィルスを持っていることが多い。
このウイルスの怖いところは加熱してもこのウィルスは死滅しないということです。
また、絶対に理解ほしい点は二枚貝の入れてある水がはじいたりして感染することがあるということです。
もったり触ったりしなくても水がはじいただけで感染することがあるということです。
なので対策としてはまず、貝の近くには生食用のものを置かないということに大事になります。
私の経験で結構ビックリする現場事例がありました。
スモークサーモンや刺身用つぶ貝など生食用で冷凍になったものがありますね。
それを急いで解凍する時に流水でさらす時があります。
何を思ったかその担当者はしじみ砂抜きをするのに溜めてあった水の溜まったボウルにそのスモークサーモンを突っ込んで解凍しようとしたのです。
その時は私から担当者に注意しましたがなんで?という顔をしていました。
あり得ないですね。
でもみなさんのところでも現実に起こりうるのす。
現場のアルバイトさんなんかは知識がないですからね。
しかしながらやっぱり責任者などがそういうことをしてはいけないと教育をしなければいけません。
黄色ブドウ球菌
これどんな場合に発生するかわかりますか?
代表的な事例でいうと指を包丁で傷つけてしまったところが化膿したような場合に発生します。
包丁でスッと指先を切ったりすることがあると思います。
それを放置していると化膿したりして腫れたりすることがあります。
患部が黄色味がかっていたりしたら注意が必要です。
これが生食食材についてしまうと非常に危険なのです。
刺身やおろし身をする際は業務用の手袋をつけて素手でさわることがないような習慣というかルールにすべきだと思います。
昔は刺身やおろし身をするのにビニールの手袋をあまり使っていませんでした。
しかし今時はどこの店舗でも刺身をする際でも手袋着用が必須になっているようです。
時代の流れについていきましょうね。
まとめ
今回は魚屋に特にかかりが深い食中毒の情報と防止策をUPさせてもらいました。
とにかくこの3つは必ず覚えてください。そして防止策をしっかり実践してほしいです。
逆にいったらそれ以外は魚屋ではちょっと軽めにみておけばいい感じです。
共通して効果的な防止対策は真水でよく洗うということです。
魚自体はもちろんのこと、刺身やウロコひきなどの調理器具もよく水洗いをしっかりやってください。
これがチャンとできていれば食中毒事故は起こり得ないのです。
あとで悔やんでも悔やみきれない悲劇を回避できるのです。
基本はまさにここにあるのです。
今回は魚屋で気をつけないといけない食中毒を3つをご案内させていただきました。
何か質問等ありましたら、TwitterかFacebookで気軽に声をかけてください。
もちろんこのサイトのコメント欄、質問コーナーを使っていただいても構いません。
よろしくお願いします。
長文ご精読ありがとうございました。
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