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イカ刺しの美味しさと恐怖 〜アニサキス被害を防ごう!画像付き

【PR】本サイトのコンテンツはプロモーションを含んでいます。

皆さんお刺身食べてますか?

今の時期いろんなお刺身がおいしいですね。

現代では冠婚葬祭にはお刺身はつきものだし、晴れの日のお祝いにもお刺身は欠かせないものとなっています。

それだけお刺身は人生の節目に大きな役割を果たすと言って良いでしょう。

鮮度のいいお魚を冷え冷えの刺身で食べる。

本当に日本人に生まれてよかったと思えるひと時です。

ただ刺身はおいしい反面、生で魚を食べるリスクもあります。

今回は25年以上お刺身作りに関わってアニサキスの実務対応経験も豊富なリッキーが、なにげなくみなさんが食べているお刺身のもう一つの側面をリアルな実体験をもとに紹介していきたいと思います。

ただアニサキスをおもしろおかしくみせるだけでなく、どうしたら安全にお刺身を食べられるかについて詳しく書いています。

報道等で刺身に不安を感じている一般の方でもわかりやすくスッーと読めるようしてあるのでお時間のある方はお付き合いください。

※この記事だけでアニサキスのことが網羅的にすべてわかるようになっています。最新の対応策についても書いてありますので最後までご覧ください。

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イカ刺しは特にアニサキス被害の危険あり!

いか刺身
リッキーのスルメイカお刺身ドーム型(西村バージョン)

刺身になるかならないか判断するとき、鮮度がいいから大丈夫!っていう人多いけど寄生虫の問題も見逃さないでね。

特にイカのお刺身は根強いファンがいます。

春にはスルメイカ(マイカ)ソーメン、夏にはアカイカの刺身、秋にはアオリイカ、モンゴウイカと続き、冬にはヤリイカの刺身に、スルメイカ(マイカ)の塩辛など年中いかの刺身が食べられています。

そしてみなさん鮮度がよければいかの刺身も美味しく食べられる!って思っていると思います。

例えばスルメイカ(マイカ)が大きくて肉厚になるのが晩秋の時期。

肉厚のいかを刺身にしたらおいしいでしょうね。

いか塩辛も仕込むにも最適な時期です!

でも実はそのおいしさの陰に大きな危険もいっぱい潜んでます。

イカの刺身は身近に食べられる分アニサキス被害の発生も非常に多いのです。

イカ刺しを売る立場としてそう実感するのです。

刺身になるかどうかの条件

ではそもそもお刺身になるならないはどうやって判断するのでしょうか?

お店で買うなら店員さんに聞けばいいですがもらった魚や釣った魚は自分で判断しなければいけないことになります。

迷うことが往々にしてあると思います。

この点、私は5つの基準でみています。

刺身になるかならないかの基準です。

その中にアニサキス危険があるかどうかという基準も入るわけですが他の基準も大事です。

要は鮮度がいいだけではダメですよ!ということです。

ここではテーマがズレるので詳細は割愛させていただきますが、興味のある方は下記の記事をご覧ください。

刺身にはアニサキス被害という大きな危険が潜んでいます!

イカに限らず刺身を食べる際は寄生虫がいることに注意が必要なことは皆さんもご存知だと思います。

その中でも特に注意しないといけないのが寄生虫特にアニサキスということです。

アニサキスは他の寄生虫に比べ人体や健康に与える影響が大きいからです。

ということでイカ刺しを食べる前にアニサキスのことを詳しく見てみましょう。

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アニサキスとは

アニサキスは、半透明な白色の糸状の形をした小さな寄生虫です。

魚の身にいるときは米粒ほどの小ささで渦巻き状にトグロを巻いて潜んでいます。

普段私たちが出会うアニサキスはその成虫でなく幼虫になります。

身の表面にいるものは見てわかりますが身の中にいるとわかりません。

※ただ見つけるポイントがあるので後から写真で紹介します。

また、アニサキスは海の中の食物連鎖によって運ばれるのでその中ある魚にはほとんどいるということになります。

ただイカをはじめイワシ、サバなどはアニサキス被害が特に多かったりします。

ここは後から詳しく解説します。

このアニサキスに当たるとどうなるかというと、

食後、数時間~10数時間で、みぞおちの激しい腹痛、吐き気、嘔吐をおこします。

食後、10数時間~数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を起こすこともあります。

本症による死亡例は報告されていません。

農林水産省公式HP 海の幸を安全に楽しむために ~アニサキス症の予防

ということです。

ずいぶんつらいようです。

のた打ち回る痛みと表現されることも多いです。

ただ全部が被害を受けるわけでなく、アニサキスが胃腸の内壁に侵入したりして上記の症状が出る場合にアニサキス症として食中毒扱いになります。

のた打ち回るというのが怖いですね。

実際に経験されたお客さんの話を聞いても、みんなひどかった、二度と経験したくないと言われていたのが印象的でした。

最近では元AKB48の板野友美さんやタレントの渡辺直美さんなどがこれにかかったということでTVのニュースになりました。

24日に寿司を食べたと話していた板野さん。胃カメラの結果、原因はアニサキスだったことが判明します。胃の中にいた1匹のアニサキスを取り除いてもらったそうで、「人生のランキングで上位ぐらいに痛かった」「妊娠より痛かったんだけど…出産よりか」と涙目で報告しました。

ねとらぼエンタ2022年6月27日付

たった一貫のアジの握りが大きな事態に!

食リポ後、胃を食い荒らされる恐怖に!

ザ!世界仰天ニュースWEBサイト「渡辺直美・庄司智春を襲ったアニサキス 症」

藤木直人、アニサキスで腹痛 病院へ「皆さん、気を付けて」

https://www.musicvoice.jp/entame/167621/

昭和62年に名古屋で公演中の森繁さんは、腹部の激痛を訴えて緊急手術を受けた。サバの押しずしを食べた森繁さんの腸にアニサキスが見つかった。「南方のきれいな花みたいな名前だけど、ひどいやつだ」。こんな名言も残している。

産経ニュース(WEB)

どうでしょう?こんな話聞かされたら怖いよ。いかやアジの刺身もう食べられないよ、という声がたくさんきこえてきそうです。

最近ではこんな見出しも!

イオンで買った刺身で“食中毒”…食べた40代男性の胃から『アニサキス』魚介類売場を営業停止に。2021年5月26日付

南加賀保健福祉センター薬事衛生課

これは確かヤナギバチメ(ウスメバル)が原因だったと思います。

大手のスーパーですらアニサキス食中毒事故を起こすのです。

もう何を信用したらいいかわかりません!

怖いという思いになるのは致し方ないのかもしれません。

アニサキスに関する正確な情報を持つことが大事

ただ、怖いと思うけど正しい知識を身につければ安全にお刺身ライフを楽しめます!

ここではまさにこれを伝えたいのです。

そもそも当「さかなのさブログ」はお刺身を楽しむブログ。

ただおいしさを伝えるだけではダメなんだと思います。

美味しさの裏側も一つ一つしっかり取り上げて正確な情報を伝えていくべきと思いました。

アニサキス被害者がこれ以上多くなる前に今回特集を組んでみました。

アニサキスが特に多いのがスルメイカの刺身

このスルメイカに特に寄生虫が多いんです。

やりいか、あおりいか、紋甲いか、あかいかでは(食物連鎖の)理論上は同じ割合でいてもおかしくないですが実務で見ることは少ないです。

あまり気にしていないです。

実際刺身を作る現場で多く見るのがスルメイカということです。

※アニサキスは時期を問わず魚の身に潜んでいるものですが、暑い時期もそうですが意外と晩秋の時期などするめいか(真いか)のサイズも多くなるせいかよく見ます。

ではそのアニサキスというものはどんなものなのでしょう?

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アニサキスの画像(実物)

先にアニサキスの実際の写真を見てみましょう。

これです。↓ ↓ ↓

イカ刺しから出てきたアニサキスです。

刺身のパックの中で這い出ているのを見たことがある人も多いかもしれません。

アニサキスは身からでてきます。

実際魚の身のどこについて、どうやって取り除けばいいのでしょうか?

早速この写真をご覧ください。

するめいかの裏側(内臓があるほう)です。

どこにいるかわかります?

よく皮の間にいますか?という質問を受けます。

リッキーの経験上イカの皮をむいた外側にアニサキスをみたことはありません。

ただ皮の間にはニベリン条虫という比較的害のない寄生虫がいることがあります。(つまんで取り除く)

同じ写真です。

丸で囲んだところに奴は潜んでます。

イカ刺し用に皮を剥いたイカの内側です。

ここに棲家を作ってます。

少しわかりにくいと思いますが慣れれば気づきます。

刺身初心者などは気づかないためそのままスルーして売場に並んでしまいます。

現在スーパーに並んでいるイカ刺しはほぼ冷凍解凍物なのでアニサキスの危険はありません。ただイケイケの鮮魚店などではいまだに生のスルメイカ刺しを冷凍かけずそのまま出していたりするので要注意です。

アニサキスの取り除き方

楕円に曇ったところをつめで掻いてみます。

ピンセットを使わなくても爪で引っ掻いて取り除けます。

出てきました。

わかるかな。

細い糸状のものがアニサキスです。

まだ幼生、子供のアニサキスなので小さいです。

通常は丸まってとぐろを巻いた状態で潜んでることが多いです。

これが怖いアニサキス。ゆっくり動いてるよ。

これを見ると「イカ刺し」しばらく食べれなくなるかな。

でもこれを機会に正しい知識を身につけて安全にお刺身を食べてほしいですね。

アニサキスより大きな糸状の寄生虫もまれに見ることがあります。タラとかにいます。アニサキスと似ているので勘違いする人よくいますがシュード・ティラノーバという別の寄生虫です。大きいのですぐ見分けがつきます。食べることもないと思います。

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アニサキス対策 【完全解説】

アニサキス対策はオカルトも合わせていろんな説が乱立している状況です。

ここで一度整理しますので正しく理解してください。

イカ刺しのアニサキス対策です。

ただ他の刺身でも同じように対策できます。

実効性の高いものから挙げていきます。

実効性のあるアニサキス対策

実際に効果のあるアニサキス対策はこの3つです。

リアルの現場で実際におこなわれていることです。

  1. 冷凍をかける
  2. 目視で除去
  3. 産地や時期で扱わないようにする

冷凍をかける

冷凍をかけることでアニサキスを死滅させることができます。

これが現状では一番効果のある対策と言えるでしょう。

手順さえ間違えなければ必ず死にますので。

マイナス20度以下の冷凍庫で24時間以上冷凍をかけてください。

実質二晩冷凍をかける形になります。

ただ家庭用の冷蔵庫は温度も下がりにくく冷凍かかるまで時間がかかるのでもう少し冷凍をかけた方が良いでしょう。

イカ刺しは冷凍をかけても食感や品質を大きく損ねません。

ちょっと面倒くさいと思う方はネットでもご購入いただけます。

\ 冷凍解凍物がやっぱり安全安心 /

目視で取り除く

アナログなやり方ですが見つけて取り除くというのも効果あります。

実際目視だけで発見することはよくあります。

特にいか類は蛍光灯に身を透かして見ると中に潜んでいるアニサキスを見つけることができます。

楕円形に曇っているところが彼らの棲家です。

見つけて爪で引っ掻いて取り出して除去すれば安全です。

また多いと思ったら使うのを控えましょう。

見つけられる限りにおいては実効性は高いといえます。

実際鮮魚の現場でも「目視で除去」という対策はなされています。

ただし、身の中に入ったりして見つけ損ねることもあるので完全ではないという点は常に頭に入れておいてください。

また実際いい加減な店もあるのも事実です。

ちゃんとやれば高い確率で防げます。

※現在は冷凍解凍物を使うので目視は省略しています。

産地や時期で扱わないようにする

この対策を指摘しているWEB上の情報はほぼないように思います。

なにげに効果高い対策です。

実は魚種によってアニサキスが多いとされる特定の産地があります。

風評被害を避けるため公表しませんがプロの間では常識となっています。

そういった産地の魚は仕入れないようにしています。

また時期によっても特定の海域で多く発生しているという情報が入ってきます。

夏場が多いというのはみなさんも感じているとは思いますがそれ以外の時期でも多く発生する時期があります。

魚屋さんの方で大事なことは一部個体にアニサキスいると認識した時は状況によって刺身を思い切って控えるという判断をすることです。

同じ海域の同魚種の刺身自体をしばらくやめるという判断も必要です。

ここの情報をほしい方は「さかなのさ公式LINEアカウント」にご登録いただてご質問いただければ個別にお答えします。

実効性が微妙なアニサキス対策

あながち的外れではないけれど実効性が不安定な対策がコレです。

  1. いかそうめんにする
  2. 炙りにする
  3. よく噛んで食べる

いかそうめんにする

体の一部を傷つけるというのは非常に実効性の高い対策方法です。

アニサキスは体の一部でも傷つくと死ぬと言われているからです。

いかを細切りにするいかソーメンはアニサキス対策として考えられた調理法、先人の知恵とも言えます。

イカ刺しでなくあえてイカそうめんにするということです。

確かに細く切ることでアニサキスを傷つける可能性は増えるので一理ある調理法と言えます。

ただアニサキスはご覧の通りとても小さいので細く切ってもその間をすり抜ける可能性は否定できません。

炙りにする

イカ刺しの場合は炙りすることはあまりないかもしれませんが他の魚の場合はよく炙りにしたりします。

確かに加熱すればアニサキスは死滅します。

しかし炙り程度の時間と温度で完全に死滅するかというと微妙だと思います。

表面はなんとかなりそうだとしても身の中に入っている場合もあるので効果があるとは言い難いです。

よく噛んで食べる

またよく噛んで食べれば大丈夫という言い方する人もいますが、まあ噛み合わせがたまたま合えばいいでしょうが実効性が高いとは言えないでしょう。

先ほど説明したように一部を傷つければ死んでしまうというのがその論拠になりますがなかなか難しいでしょう。

上のいかそうめんより効果ないと思います。

全く当てにならないアニサキス対策

当てにならない的外れなアニサキス対策を集めてみました。

  1. 加熱する
  2. 酢や塩で〆る
  3. 朝どれ(新鮮)なら大丈夫

これらは全く的外れなアニサキス対策です。

イカ刺しでも同じことがいえます。

加熱する

刺身のアニサキス対策でコレをいう人がいます。

加熱したら大丈夫です!と。

刺身の話をしているのにマジですか!って感じです。

確かにそうかもしれませんがただ何も考えず説明しているように思います。

どれだけ知ったふりをしたいのか!

って言いたいです。

生で食べることを前提としているのになんで「加熱する」を対策に入れるのでしょう。

みんなどうやって安全に生で食べようか頭をひねっているのに加熱したらいいって。

もはやただ思考停止解説ですね。

百歩譲って、あなたに言われなくても、

そんなことみんなわかってる!

ですね。

すみません、お刺身愛が強すぎました。

ちなみに先ほども申し上げましたが表面を炙っただけでは身の中に入っているアニサキスまで死滅させることはできないので要注意です。

酢や塩で〆る

皆さんよく言われるのが〆たら大丈夫でしょうということです。

おそらく酢や塩の中では生きていける環境でないと考えるのでしょう。

全くの間違いです。

塩をしたり酢でしめたりしただけではアニサキスは死にません。

現場でも実際経験しています。

なかなか生命力の強い生き物です。

結構勘違いしている人が多いところなので要注意です。

しまいには氷でかっちり冷やせば大丈夫という強者もいたりします。

もはやオカルトですね。

朝どれ魚(新鮮)なら大丈夫

あと似たようなものに朝どれのような新鮮でとれたてなら大丈夫と信じ切っている人も多いです。

確かに厚生省のアニサキス対策でも新鮮な魚を刺身にしましょうと案内されています。

確かにアニサキスは胃の内容物から身に入ってくると考えれば時間的に短い方(鮮度がいい方)が確率的に下がるとも考えらます。

しかしながらブラインド・ノー・チェックでいいというわけではありません。

朝どれ魚(新鮮)=アニサキスチェック不要と思っていること自体が危険です。

非常に危険です。

実際、最近のニュースで報道されるアニサキス被害のほとんどが朝どれの魚から出ています。

直近でも朝どれのサバ、フクラギ(ブリの幼魚)で報告上がってたばかりです。

北陸あたりだとアニサキス被害でているのは朝どれの魚ばかりです。

朝どれ神話は崩壊していると考えていた方が無難です。

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アニサキスと他のイカ

赤いか

ヤリイカやアカイカ(ケンサキイカ)も海の中の食物連鎖の中にある以上アニサキスはいるはずです。

ただ実際の現場ではあまり見ることはありません。

もちろんたまたまかもしれないでしょうがあまり気を遣わず刺身にしているというのが現状です。

アオリイカや紋甲いかでも全くいないとは断言できませんが見ることは少ないです。

あっと!わすれるところだった。

ホタルイカ ボイルなら安心

春が旬のホタルイカの生食は非常に危険です。

アニサキスだけでない寄生虫がたくさんいます。

>>旋尾線虫症とは 〜国立感染症研究所

どうしても刺身で食べたい場合は内臓を取らないとやっぱりアニサキスにやられる可能性あります。

料理屋さんでも普通に刺身で出てるけど自己責任とでもいうんでしょうか!

※2023年最近はさすがに飲食店でも内臓つけたまま出すことは少なくなったようです。

刺身用で仕入れるときの箱には必ず生食危険の注意事項が書かれたものが入ってるものです。

食べる人も自己防衛として内臓は食べないようにしましょう。

ここまではインターネットしらべればいろいろ書いてあって調べようとすれば調べられるのですが、これ以上のことはなかなか書いてないんですね。

最近ではYouTubeでもたくさん投稿されていますがサラッとした一次的な情報しか入らないです。

現場での実経験の豊富さを売りにしている「さかなのさ」ではもう一つ突っ込んだ情報が必要ですね。

ここから「さかなのさブログ」はアニサキス情報についてさらに深掘りしていきます。

なかなかみなさんが目にしない耳にしない情報をお伝えしたいと思います!

アニサキスは海の世界の「食物連鎖」と密接不可分

リッキー

西村先生どんな魚にアニサキスはいるんでしょうか?

西村先生

リッキー君、これを考えるにあたっては海の中の食物連鎖というものを考えるのが大事なんだ。

リッキー

海の中の食物連鎖ですか?

西村先生

そう、食物連鎖だ。

海の中で食物連鎖の頂点に立つものは何かわかるかい?

リッキー

え〜っと、人間は海の外だからそれ以外としたら鯨ですか?

西村先生

そうだ!リッキー君よくわかったね。

海の世界では大きな鯨が食物連鎖の頂点に立つんだ。

その鯨の排泄物をプランクトンなどのが栄養素とするんだね。

そのプランクトンにアニサキスは寄生しているんだ。

そして、そのプランクトンをイワシやアジ などの小魚たちが食べる。

リッキー

はい、先生少しわかってきました!

イワシやアジをスルメイカやタラが食べたりするんですね!

そしてそのスルメイカやタラをさらに大きなスズキやカツオなどが食べます。

最後はイルカや鯨がその大きな魚を食べるということですね。

西村先生

そうだ、リッキー君。飲み込みが早いね。

この食の連鎖を食物連鎖というわけだ。

大事なのはここだ。

食物連鎖の中にあるものに全てアニサキスは存在し得ると言えるんだ。

リッキー

ワオ〜! マジですか!

と、ということは、イワシ、アジ、スルメイカ、タラ、スズキ、カツオなどほとんどの魚にはアニサキス がいるってことなんですね!!!

西村先生

そういうことになるんだ。

実際リッキー君が今あげてくれた魚によくアニサキス が見つかることがあるんだ。

実務の現場で。

基本的にどの魚にもアニサキスはいるものと思ったほうがよいんだ。

だからアニサキスを防ぐ3つの原則をしっかり頭に入れておかないといけないよ。

リッキー

先生、よ〜くわかりました。

今度から刺身を作るときはどんな魚にもアニサキス がいるものとしてしっかり確認するようにします。

確かにアニサキス がいないと思うよりいるかもしれないと思っていたほうがキッチリ確認すると思います。

今日はわかりやすい解説ありがとうございました。

実はこれらの寄生虫のいる魚は食物連鎖と密接に関係しています。

最初はともかく微生物がこの寄生虫をもっていて、その微生物を小魚が食べて、その小魚をするめいか、いわしなどが食べて、それをたらが食べる。

そして最後にはクジラのお腹に入ることになります。

最終宿主はクジラということ。そしてクジラの排泄物を微生物が分解するということで食物のサイクルができているワケです。

微生物  → するめいか・いわし →  たら・ぶり → くじら

このようなサイクルにあるものの全てが寄生虫アニサキスがいてもおかしくないということになります。

もちろんイカ刺しで使うイカもこの中に入っています。

言葉を換えるとその食物連鎖にある魚には注意が必要ということです。

ぶりやたいなどももちろんその中に入るわけです。

ほとんどすべての魚にアニサキス被害の危険はあるということです。

ただ実務経験則上、たら、いわし、かつお、あじ、さばには特に多く被害が見られるので危険注意せよという言い方をするのです。

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アニサキスに種類があるという噂は本当か?

最初は実務上囁かれている噂に近い情報でした

アニサキスが複数種類あるという情報を得るに至った理由は、

なんで九州で鯖をあれだけ生で食べるのにアニサキス被害に合わないのか?

という素朴な疑問に回答を探していたときです。

どうやらアニサキスにも種類があって九州方面のアニサキスはアニサキス症を引き起こさないというような情報をキャッチしました。

これはまだ論拠が確認できてないので噂レベルと言った方がいいでしょう。

ただ、九州のサバの生食文化はそちらに住んでいらっしゃる人の方が詳しいでしょうが私も非常に興味あるところなのでもう少し調べてみますね。

【2021年11月追記】

やはりアニサキスにも種類があり大きく分けて2系統あるということでした。

太平洋側のサバに寄生するアニサキスと西日本側のサバに寄生するアニサキスで種類が違う

それぞれで胃から筋肉への移行率が違うということです。

つまり活発に移動するかあまり移動しないか違うとのことです。

西日本側のサバに寄生するアニサキスはあまり筋肉へ移動しないので被害が少ないと推察できます。

次の論文が参考になります。

>>わが国におけるアニサキス症とアニサキス属幼線虫〜鈴木 淳,村田理恵 東京都健康安全研究センター研究年報2011 19頁

アニサキスは4,5日ガマンすれば治る???

アニサキスにあたっても数日ガマンすれば治る?のでしょうか?

これても聞いた話です。

市場の知り合いの知り合いに漁師がいます

その彼は仕事柄魚を生食する機会も多いことから頻繁にアニサキスあたるそうです。

だいたいアニサキス当たったときは「アッ来たな!」という感じでわかるそうです。

ただ彼は医者に行かずしばらくガマンして直するそうです。

痛みに波があるらしくその間だけ我慢すればなんとかなるとのことです。

そして4、5日そのまま放っておくそうです。

そうするとそのうち痛みも治るとのことです。

話の内容を聞く限り嘘ではないようです。

確かにアニサキスは人の体に入ると6日ほどしか生きられないという話は聞いたことがあります。

しかし、この人は特別だと思います。ある意味すごい人だと思いますが。

みなさんは決して我慢せずお医者さんへいってくださいね。

アニサキス治療と保険

イカ刺しでアニサキス被害を受けて治療した場合に保険は使えるのでしょうか?

民間の医療保険に加入していれば手術給付金(内視鏡手術を含む場合)を受け取れる場合があります。

みなさんが加入している保険についても確認しておいた方がよさそうです。

この点妊婦さんやシンママさん限定にはなりますが保険の無料相談サービスがあります。

>>妊娠〜出産〜子育て中の「ママ」のための保険無料相談サービス【ベビープラネット】

いつアニサキス被害受けるかわかりませんから情報として持っておきましょう。

アニサキス被害が出たときのお店の対応

2022年あたりになると保健所もより厳しい処分を課すようになります。

アニサキス被害の報告があり原因となるものが特定されるとその出した店は1日の営業停止になるようです。

もちろん総合的に判断されるものなので必ず1日だけというわけではありません。

不衛生な食中毒の場合など悪質な場合は3日前後の営業停止になったりすることから考えると一応処分としては軽い方になるのでしょうか。

お店としては1日でもたまったもんではないですが。

アニサキス被害が出たお店の対応はどうしたらいいか?ということですが、ここは非常にナイーブなところなのでここではサッと紹介するに留めます。

結論から言うと、

アニサキス被害が発生しても原因が特定しにくく患者さんが特にそれを求めない場合は営業停止にならない場合があると言うことです。

そもそも因果関係の特定は難しいですね。

お医者さんの事情もあるようです。すみませんがここまでしか公開できません。

2020年のGWにいわしのアニサキス被害を出したお店がお咎めなしだったのはそう言った事情があったのかもしれません。

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アニサキス発見装置は使えるのか?

アニサキス発見装置についてはいろいろなものが出ています。

広告も出ていますし取引先業者さんから案内あったりします。

販売するお店の立場からすると万が一アニサキス被害をだしてしまうと営業停止などの行政処分もあったりするのでなんとか対策を講じたいわけです。

実際アニサキスを検知できるのでしょうか?

据置装置型

ボックス形態の中でブラックライトを当て光アニサキスを検知するというものです。

それなりに高価な装置です。

結論から言うと、申し訳ないですがほとんど使い物になりません。

  • 表面のアニサキスしか見つけられないのは致命的。
  • 身の中に入ったアニサキスまで見つけられないから不完全
  • 器械も意外と高い
  • 作業的にもいちいち1パックごとにみていくのは負担大非現実的
  • バットごと通せるものもあるが結局場所と人を一人つけないといけなくなる
  • 現場は間違いなく最初だけでそのうちやらなくなる。
  • 現場はやってないのに本部のホームページでは対策やってますよアピールはナンセンス。まさにこれがアリバイといわれる所以なねです。

結局、身の中に入り込んだアニサキスを発見できないのです。

高いお金をだして完全にリスクを除去できないというのはちょっとパフォーマンスが悪すぎます。

しかも実用的でもありません。

業務的にいうと短時間でたくさんの物を素早く処理します。

一つづつを検知することを前提とする装置では処理しきれません。

実用性には程遠いといった感じです。

オートパッカーに内蔵されるものにならない限り無理でしょう。

実際、購入した店は一、二回使っただけでほとんど物置きになってるようです。

持っていても対策してますよ的なアリバイか気休めにしかなりません。

今から購入しようと言うお店は大きな器械は無駄な出費になりますよとまで言っておきます。

ペンライト型

アリバイで買うなら安いベンライト型で十分です。

と言うのは、現状では完全除去しきれないという前提でいうとアリバイで置く以上の意味はないです。

であるなら安価な携帯式のブラックライトのペンライトで十分です。

むしろ据え置き型より使いやすいくらいです。

たとえばこんなの

オートパッカー内蔵型

結局のところ大量の魚や商品をチェックしないといけないので一パックずつ見ていく装置では対応しきれません。

オートパッカーに内蔵されていて瞬時に発見除去できる装置があれば使えると思います。

ただ今はそんな都合のいいものはありません。

費用対効果から見ても実現は難しいでしょう。

そもそもアニサキスを発見することに注力するより死滅させるという方向に向かうような気がします。

その点次の情報は画期的といえるかもしれません。

アニサキスを死滅させる装置 パルスパワー

以前電流を流してアニサキスを殺す装置が開発されたということで話題になりました。

ただ、電流を流すということは身の温度が上るので加熱されるような状態になるのではないかと思います。

普通でいうと火が通っちゃうということでしょう。

多かれ少なかれ加熱状態になるのをどれだけ生に近い状態にできるかにかかっています。

話題になった電流装置もそれをクリアしたということでしょうがコストも含め実用化の話はその後話題になってないようです。

【追加情報】

2023年の直近ではさらに改良されて実用化が現実的になっているようです。

パルスパワーという特殊な電気エネルギー装置です。

加熱しても生に近い状態を実現できたようです。

いよいよですか!

\ 詳しくまとめました! /

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魚種別アニサキス寄生状況についての調査 〜東京都福祉保険局

最近気になる調査結果を発見しました。

東京都福祉保健局から発表されました魚種別アニサキスの寄生状況についての調査です。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/anzen_info/anisakis/tyousa2.html

平成24年4月から令和2年3月の調査ということなので比較的新しい調査結果です。

内容で気になるところは、

  1. 113魚種1731尾のアニサキス寄生状況について検査された。
  2. 48魚種からアニサキスⅠ型、Ⅱ型幼虫を検出したということです。
  3. 検出多い魚種はキンメダイ、カツオ、マダイ、タラが多いという点。
  4. 意外とスルメイカ、サンマが少なかった。
  5. 筋肉部分に寄生している調査もあった。

実態の感覚と若干ずれるとこもあるような気がしました。

参考になるようなならないような感じですがなんといっても公の機関の調査なのでみておいてたほうがよいと思います。

>>魚種別アニサキス寄生状況について(平成24年4月から令和2年3月まで)

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アニサキス関連の用語

アニサキスの社会的関心が高まり一般の人もこのアニサキス問題を自分のこととして注目されるようになってきました。

その中で新しい用語も散見されるようになってきたので押さえておきたいと思います。

アニサキスフリー

アニサキスフリー

最近ニュース等でよく目にするようになった言葉です。

アニサキスがいないかまたは極端に少ない魚のことです。

リッキーは面倒くさいので「アニフリ」と呼んだりしています。「アニフリ魚」とか。

その裏にはお刺身を安心して食べたいという強い想いあります。

アニサキスのリスクを負わない魚いるのか、いるとしてどんな魚かみなさん非常に関心があるということだと思います。

これだけアニサキスがワイワイ騒がれたらじゃあ全くアニサキスいないものはないの?となるのも当然だと思います。

ちなみにこの場合冷凍魚でなく生の魚でということです。

主に養殖魚が対象となるでしょう。

それも海上養殖より陸上養殖の方がアニサキスリスクが低いのでまさにアニサキスフリーな魚ということになると思います。

色々研究されていて地下海水を使ったり陸上養殖をしたりした魚がいるようです。

詳しくは下の記事で。

>>アニサキスフリーな魚達 〜さかなのさ

アニサキスガチャ

一般の人は知らない言葉だと思います。

この言葉は魚屋さんや刺身を作る人たちの間でこっそりと使われている言葉です。

天然の海水魚を生で食べる以上アニサキス被害が出るのはコントロールし切れないことからこのような言葉が使われます。

刺身を作る側からするとアニサキスチェックをちゃんとやっているのに事故が起こってしまうことがあります。

それを「当たり」すなわち「ガチャ」に例えるのです。

もちろん非公式な言葉です。

天然の海水魚ではアニサキスを完全に排除することができません。

先ほどお示ししたようにいろんな対策をしたとしても生で食べる以上アニサキス被害は完全には避けられません。

もちろん加熱冷凍すれば完全に除去できますがおいしくなくなります。

こんなこと言っては叱られるかもしれませんが、生のおいしい刺身を食べようと思うとアニサキス食中毒が起こることはある意味やむを得ないことなのです。

これを製造する側の人たちからするとある程度勘弁してほしいというのが本音です。

アニサキス問題は刺身を作る人にとってはまさに「ガチャ」ということになります。

その意味で先ほど取り上げましたパルスパワーを使ったアニサキス駆除方は少し期待をしています。

>>パルスパワーの記事へ戻る

アニサキス問題の本当の怖さ

アニサキスの問題で何よりも怖いのは、

売る側の人たちが経験も専門知識もないのに自分たちの儲けのために、リスクのあるお刺身を作ってそれをお店で販売していること

このことが非常に怖いことだなと思いました。

今でも地方なんかにいくと生のスルメイカを冷凍もかけずに刺身に出したりしているところがあります。

大したチェックもせずにやっていると思います。

小さいところだとマニュアル整備や工程管理もできてなかったりします。

そうなるとお客さんは自分の身は自分で守らないといけないことになります。

非常に厄介です。

でも実際にそういう店は存在します。

そういうお店こそ正しい知識を持ってほしいと切に願います。

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最後に

イカ刺しは身近な身近なもので頻繁に食べられるからそこその影響も大きいわけです。

いろいろな知識がつくとやはり生でイカ刺しを食べるというのは非常にリスクが高いいうことがわかります。

ただ幸か不幸かイカ刺しは冷凍解凍してもそんなに食感や味わいに変化がみられない刺身といえます。

冷凍解凍してもほぼ変わらないおいしさと言ってもいいでしょう。

であるならば、無理して冒険してまで生のスルメイカを刺身で食べなくてもいいのかなと思います。

お店であればなおさらリスクを犯さない方向で考えた方がいいのかなと思います。

で、自分でしっかり取り除けるという人だけ生のイカ刺しのおいしさを堪能すればいいのです。

少量であれば生だけどアニサキスを完全に除去するということは専門家なら可能だからです。

それはそれで素晴らしいことだと思います。

むしろ、そういったものが付加価値となりビジネスチャンスに繋がるように思います。

イカに限らず他の魚の刺身でいえることです。

生の方が絶対おいしいですからね。

生で天然の刺身の希少価値がますます高まる時代が来るでしょう。

そこに気づいていただければこの記事を作った甲斐もあるということです。

みなさんもこれをきっかけに正しい知識を身につけておいしいお刺身楽しく安全に食べましょうね!

参考文献:非常にわかりやすいです!

>>食中毒を考える4 ~寄生虫 アニサキス~ 平成30年度 水産会

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<終わり>

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リッキー
鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー 30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。 なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。 一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。 すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。 有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属