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サンマの刺身とアニサキス【画像あり】スーパー、回転寿司はほぼ解凍物になりました!

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サンマの刺身のおいしさは群を抜いています!

こんなにおいしいお刺身なかなかないと思うくらいです。

しかしながら、最近ではアニサキス被害の報道も多いことから生のサンマの刺身をなかなか食べられなくなってしまいました。

スーパーでもサンマの刺身を生のままで出しているところ少なくなりました。

並んでいるのはほとんど冷凍解凍したサンマの刺身です。

回転寿司でもほぼ解凍品です。

それだけサンマはアニサキス被害が多いということです。

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生サンマの刺身はやっぱり旨い!

生さんま

毎年秋になると秋刀魚の刺身楽しみにしていました!

以前なら自宅でも自分で刺身を作って家族でおいしく食べたり、サンマの姿寿司(棒寿司)にしたりしていたのですが最近はとんとご無沙汰です。

やっぱり生サンマの刺身は旨いものです!

2,3切れ箸でつまんで生姜醤油をつけてパクッと食べるとジュワ~っとにじみ出る独特の甘み。

ハァ~たまりません!

おそらく、刺身の中でもトップクラスのおいしさだと思います。

これだけおいしいサンマの刺身をなんとか生で食べる方法はないのでしょうか?

サンマの刺身の危険性

ただそのおいしさはアニサキス被害のリスクと裏腹ということです。

サンマには寄生虫がアニサキスがいて、刺身にする際は注意しないといけないのです。

アニサキス被害にあうとのた打ち回るほどの痛みを伴うことがあるといわれています。

さらに腸に入るとさらにタチが悪いということで非常に怖い寄生虫ということです。

かつては故森繁久弥さん最近ではタレントの渡辺直美さんなんかがこれにかかったということでTVニュースで話題になりました。

今でこそサンマの刺身は危険が伴うというコンセンサスは得られた感がありますが当時はまだ明確に理解されていませんでした。

しかしリッキーは10年以上前からこのブログでアニサキス問題を取り上げて警鐘を鳴らしていたのです。

ただそれはむしろ刺身をおいしく楽しみたいという理由からでした。

それでもサンマの刺身を生で食べたい

一応今はサンマの刺身は冷凍解凍したもの使うべきという風潮になっています。

ただ別に法律で禁止されているわけではないので中には生の刺身を売場に並べたりやメニューに入れているスーパーや飲食店もまだあります。

やっぱり生のサンマの刺身はおいしいので冷凍かけたくない気持ちもわからないではありません。

もしサンマの刺身を生で食べるとしたらどういう点を注意したらいいのでしょうか?

どうしても生でサンマの刺身を食べたいという人に向けて今から解説してみたいと思います。

結論からいうと冷凍や加熱をせずに完全にアニサキスを除去する方法はありません。

可能な限りリスクを減らす方法の案内になる点ご了承ください。

さんまに潜むアニサキスとは

まずは敵を知るという意味でアニサキスというものがなにかみてみましょう!

アニサキスは寄生虫(線虫)の一種です。
その幼虫(アニサキス幼虫)は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。
アニサキス幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生します。
アニサキス幼虫は、寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動することが知られています。

厚生労働省アニサキスによる食中毒を予防しよう より

鮮度がいいものにはいないのか?

鮮度のいいものなら刺身も大丈夫じゃないかと考えがちです。

しかし違うのです。

まず、

お刺身にするかしないかの判断は鮮度だけじゃない

ということを理解してください。

>> 刺身にできるか迷ったときチェックしてほしい5項目〜鮮度いいだけでは危険! 〜さかなのさ

新鮮なものを選べばアニサキスのリスクがなくなるというのは全くの誤解です。

朝どれ獲れたての魚でもアニサキス被害の報告が頻繁に上がっています。

むしろ朝どれの魚こそ注意しないといけないとさえ思っています。

アニサキスの姿はコレ! 画像で紹介

そもそもアニサキスはどんな姿をしているのでしょう?

実際の写真を使ってアニサキスがサンマのどこにいるか紹介しますね。

まずは下の写真をご覧ください。

アニサキスがどこにいるかわかります?

パッと見、姿は見えていません。

そうです。

実はアニサキスは身の中に入っているのです。

米粒のような乳白色のところにやつは潜んでいるのです。

三枚おろしをすると身の一部が白くなっていたりします。

丸枠で囲ったところです。

そういうところが怪しいのです。

これをつめでほじくると…。

わかりますか?

ちょっと不鮮明で見にくいですがでてきました。

白い糸くずのようなものわかりますか?

他の写真ですがこのほうがわかりやすいでしょう。

以前するめいかから出てきたものですがさんまのアニサキスとこんな感じで全く同じ姿をしています。

アニサキスと食物連鎖

アニサキスはどんなお魚にも潜んでいる可能性あります。

実はこれらの寄生虫のいる魚は食物連鎖と関係しています。微生物がこの寄生虫をもっていて、その微生物をするめいか、いわしが食べて、それをたらなどが食べます。

リッキー

現場経験上イワシ、サバ、スルメイカ、サンマ、生カツオでアニサキスを見ることが特に多いです。

微生物  → 小魚 →するめいか・いわし →  たら・ぶり → くじら

これらが寄生虫を運びます。

言い換えるとその食物連鎖にある魚はすべて注意が必要ということです。

ほとんどの魚にアニサキスがいるということになります。

ただ地域や魚の種類によって多い少ないはあるようです。

サンマもこの食物連鎖の中にあるのでアニサキス被害のリスクはあるということです。

しかもサンマは他の魚にも増してアニサキス被害の報告が多いように思います。

こんな検査もされているようです。

東京都福祉保健局から発表されました魚種別アニサキスの寄生状況についての調査です。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/anzen_info/anisakis/tyousa2.html

ここではサンマからの検出数も多くないようですが時期的な問題なのか実務の感覚と少し違っているところですね。

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アニサキスいることが多い魚

実際に現場などでアニサキスをよく目にしたりする魚を紹介させていただきますね。

いわし、さんま、あじ、さば、さごし、たら、するめいか、秋鮭、車鯛、天然ひらめなど

これらは実際によく目にします。

見つけたら取り除いています。

アニサキスを防ぐためには

1.加熱する ◎

これらの寄生虫はは火を通せばまず大丈夫ですが、刺身で食べたい人に火を通せばよいといっても野暮ですね。

あぶり程度では身の中に入っているアニサキスは死にません。

やらないよりいいという感じです。

2.冷凍をかける ○

マイナス20℃以下で24時間以上。

しかし家庭用の冷蔵庫ではマイナス20℃以下にはならないのでもっと長時間したほうがいいですね。

また二晩しないと24時間以上になりません。

これが一番効果的です。

ただサンマを冷凍かけて解凍すると血合の色が悪くなるので悩ましいところです。

色が悪い点は割り切るしかないでしょう。

3.取り除く △

これも効果的です。

先ほど紹介したようにまずはどこにいるかわかるようになりましょう。

これも身の中に入っていると見逃してしまう可能性は否定できません。

ほどんど内臓に近い場所にいます

薄腹の部分は身自体を大きく取り除くのも一つの手です。

蛍光灯にすかしてみるとわかる場合があります。

大体これで見つけられます。

が、やはり見落としがあることも否めません。

ちなみに自分で食べるときはこのやり方でします。

もちろん自己責任ですが本当に生で食べたいと思うならこのやり方しかないでしょう。

4.細くきる(タタキ)にする ×

寄生虫は体の一部を傷つける死にます。

細く切れれば比較的効果的な料理方法です。

余談ですが「いかそうめん」にするのはこのような理由もあります。

ただ、これも完全にはできないので依然リスクは残ると言わざるを得ないです。

5.酢〆めにする ×

これでは死にません。

誤解している人が多いかもしれません。

ほとんど効果ないと思ってください。

酢で〆てもアニサキス被害はでています。

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まとめ

どうしても生で食べたいときは次のやり方でやってみてください。

アニサキスの被害を防ぐ方法
  1. 薄腹を大きく取り除く
  2. 目視を念入りにする
  3. 光に透かして見てみる
  4. 細めに切ったり叩いたりしてアニサキスの体の一部を傷つける
  5. 身の表面を炙る
  6. 1日冷蔵庫に入れて置いておく アニサキスがいれば這い出てくる可能性あり

どれかでなくすべてやる方が当然当たる確率は下がります。

お刺身を楽しむ以上アニサキスの話は避けては通れないお話です。

正しい知識を身につけて安全なお刺身ライフを楽しみたいですね。

※上記記事はお魚さばきのプロとしてリッキーの現場の実体験をもとに紹介しています。実務上経験したことのみを正確に伝えるように努めています。

\ さらに詳しく知りたい方はこれ! /

<終わり>

〔ほかの寄生虫〕 参考までに

通称 さんまひじき虫
これもさんまの寄生虫。でっかいね。さばく時に取り除くので健康被害はないようです。でも気持ちわる~!

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ABOUT US
リッキー
鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー 30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。 なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。 一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。 すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。 有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属