カナガシラ(金頭)とホウボウ(方々)は非常によく似た魚です。
共に赤い色をしていてヒレが大きくクジャクのような形していて、足で歩くような素振りを見せる魚。
料理方法も刺身や煮付け、お汁がおいしかったりして似たような感じです。
ただよく見ると両者には違いがあり、鮮魚の扱いとしても少し違ったりします。
今回はカナガシラとホウボウの違いについて詳しくみていきましょう。
形の上では似たような魚

カナガシラとホウボウの類似点は次の通りです。
カナガシラ | ホウボウ | 備考 | |
色 | 赤系 | 赤系 | |
ヒレ | 大きく艶やか | 大きく艶やか | 胸ビレ |
足がある | 細い足 | 細い足 | 正確にはヒレ? |
漁法 | 底曳網漁 | 底曳網漁 | 底引き |
料理方法 | 刺身、煮付け | 刺身、煮付け |
カナガシラもホウボウも赤系の色をして似ています。
パッと見、見分けがつかない場合もあります。
ただよく見るといろんなところが違っています。
詳しく見てみましょう。
カナガシラとホウボウの違い

カナガシラとホウボウでは次の点に違いがあります。
ちょっとマニアックな部分もありますが見てみましょう。
カナガシラ | ホウボウ | 備考 | |
色 | オレンジ色に近い | 深紅 | |
ウロコ | しっかりある | ほぼなし | ここが一番の違い |
体の大きさ | 中サイズまで | 大きくなる | |
頭の割合 | 頭でっかち | 身の割合が大きい | |
利用地域 | 新潟方面 | 石川以南 | |
料理方法 | 煮付けメイン | 刺身メイン | どんな料理も |
相場感 | 安め | 大きなサイズは高い | 方々の方が高い |
少し解説します。
色
カナガシラの方が明るい赤色です。
鮮度のいいものはオレンジ色朱色です。
それに対してホウボウはどちらかというと深い赤です。
鮮度が悪くなると黒っぽい赤色をしてきます。
ウロコ
これが一番の違い
カナガシラはウロコがびっしりついていて調理者泣かせです。
この鱗取り作業が結構負担大きいです。
相場安めなのもそのせいもあります。
それに対してホウボウはないわけではないでしょうがあまりウロコは感じられません。
扱いやすいです。
高い時は市場価格でもk2,000円を超えることがあります。
頭の大きさ
カナガシラは頭でっかちです。
頭をとったら身が小さく感じるので対面でもあまりオススメしていません。
ホウボウも頭が小さいわけではないですがカナガシラよりは小さく感じます、
頭とって調理したりよくあります。
利用地域
日本海には両方とも生息しています。
ただ新潟方面でカナガシラはよく揚がっているように思います。
金沢でも両方取れますが感覚としてはホウボウの方が多いです。
料理方法

共に刺身、煮付けします。
ただ刺身にするのはホウボウの方が多いような気がします。
カナガシラは基本煮付けのイメージです。
カナガシラを刺身にするのは新潟方面が多いようです。
相場感
先ほども触れましたが、カナガシラは鱗があるので人気が落ちるように思います。
その分調理が大変だからです。
そのためカナガシラは高いといっても限界あると思います。
それに対してホウボウはサイズが大きくなることもあってどんだけでも相場は上がるイメージです。
まとめ
カナガシラもホウボウもそこまで高級魚というわけではありません。
ただ旬を押さえて食べると非常に美味しい魚です。
値段もそんなに高いわけではないので利用しやすい買いやすい魚といえます。
上手に使って魚の四季を盛り上げましょう。
そのためには自分たちが魚の特徴をよく理解することです。
<終わり>
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