焼魚の王様はやっぱり塩鮭だと思います。
25年間魚市場に通っていろいろ魚を見てきています。
その中でつくづく食べたいなと思うのは、
天然鮭の塩焼き
です。
それもやっぱり新巻鮭の尾の方かな。
小骨も少ないし、脂がのりすぎず、ほど良い塩味がたまらないのです、
あと味、最高〜っ!
って感じです。
熟成切身とかハラス焼きもいいですね。
ただ塩鮭といってもいろいろ鮭にも種類があります。
今回はスーパーに並ぶ焼鮭の中でどの鮭がおいしいのか、特徴をあげながら分かりやすく紹介したいと思います。
目次
焼鮭おいしさランキング
鮭と言ってもいろんな種類もあります。
ここで一度各鮭の特徴を整理して、わかりやすいように「おいしさ」でランキング順位をつけて解説してみたいと思います。
あくまでスーパーで売っている鮭ということです。
なので、我々の口に入らないレアな極上品とかは今回対象外とさせていただきます。
「おいしさ」もできるだけ一般的な人を基準にしてランキングしてみたいと思います。
7位最下位からご案内します。
第7位最下位 甘塩秋鮭の塩焼き
秋にとれる白鮭(秋鮭)を三枚おろしフィレにして塩調味液につけた商品が流通しています。
スーパーなどはこれを切身にして売っています。仕入値が安いので価格訴求の店で使われそれなりに安い値段で売られています。
秋鮭は天然ではある点でいいのですが色変わりしやすいのと脂のノリがあまりないのでおいしさを求めるとショックを受ける時があります。
焼き方を工夫してもなかなか美味しくもならず、塩焼きのおいしさとしては最下位の順位となると思います。
焼鮭としてよりピラフ、チャーハンの具材とした方がおいしいかなと思います。
第6位 チリ産銀鮭(無塩、甘塩、解凍、養殖)
あれ?!早くも登場。
いつも食べてるお馴染みの鮭ですね。お弁当にもかかせないベーシックな鮭です。
我々にとっては売り上げ的にも大きいし、お客さんにとっても懐に優しい鮭なので売上的には圧倒的に一番人気です。
甘塩銀鮭切身の特売はチラシの必須アイテムですね。
これなしにはスーパーマーケットは成り立たないと言っていいくらいです。
塩鮭の大部分はこの銀鮭です。
無塩解凍の銀鮭もよく売られてます。これも振り塩で焼鮭にしてもいいですね。
ただまあ、銀鮭自体脂の薄い鮭なのでおいしいかどうかというとそんなもんかなという感じです。
品質は向上しているとは言え昔から養殖臭さが残る鮭ということで味としては低位評価になります。
第5位 本ます新巻一本物の塩焼き
ますは正確にいうとさけではないですが味わいとしては似たようなものなのでこの中に入れて評価してみたいと思います。
そもそもます自体さけより少しランクを落としてみる人が多いです。
しかしながら独特な風味と上品な味わいはなかなかおいしいものです。
春先に生のマスが水揚げされます。
対面でも販売します。
この生ますを塩焼きにしてもおいしいと思います。
さらにそれを新巻にしたものは格別うまいと思います。
やはりなんとも言えない上品な美味しさがあります。
やっぱり輪切りにしたものを焼いて食べたいですね。
骨から出た旨味が身全体にまわってとても美味しと思います。
ちなみにますといえばマス寿しが有名ですが、今はトラウトを使うことが多いようです。もちろんこのますでも作れますが自分で作る時は冷凍かけて寄生虫を死滅させることが必要です。詳しくは→いか刺しの美味しさと恐怖 〜アニサキス被害を防ごう
第4位 チリ産トラウトサーモン(無塩、甘塩、解凍、養殖)
トラウトサーモンが4番目ですね。これも生(無塩)と甘塩、中塩あります。
銀鮭より脂がのっているのが特徴です。
トラウトは淡水のニジマスを海面養殖したものです。
妊娠時期になると体側に特徴のある赤い線が入ります。
全国各地で養殖が盛んに行われています。
私たちの住んでいる石川県でも能登で西海サーモンというブランドで養殖寺事業が行われています。5月中旬くらいに市場に並びます。
第3位 NW産生アトランティックサーモン
さあ!いよいよベスト3に入ってきました。
ここで登場はアトランティックサーモン。大西洋鮭です。
そうなんです。ノルウェーから空輸輸送されているチルドのアトランティックサーモン(太平洋鮭)が美味しいです。もちろん焼鮭にしてもとってもおいしい鮭です。
サーモンステーキとか豪華な西京味噌漬けなどは脂がのってほっぺたが落ちてしましそうなくらい美味しい鮭なのです。
焼鮭のくくりの中では絶対見逃せない鮭なのです。
なんで3位に甘んじているのかわからない!と言われるとあまり否定もしにくいのですが、やはり、どうしても養殖物のレッテルが貼られてしまうからです。
生アトランティックサーモンはフィヨルドを擁するノルウェーのきれいな海の生簀で養殖されているのです。
養殖物のメリットは寄生虫がつきにくいことで刺身になるという点ですが、反対に餌の匂いすなわち養殖臭さというものがどうしてもしてしまうからです。
その点で言えば生アトランティックサーモンは養殖技術も格段と向上してあんまり養殖臭は感じませんが残念ながら天然物の後味の旨さにはかなわないのではないでしょうか?
ということで現状では3位という評価になります。
チリアトランは番外
ちなみにチリ産アトランティックサーモンという鮭も流通しています。主に冷凍解凍表記になっている物です。無塩と甘塩とあります。身がオレンジとか白味がかったりしている色の薄目の鮭です。
これはノルウェーの生アトランティックサーモンとはまったく別物と考えた方が良さそうです。これこそ養殖臭くて美味しくないと思っています。
第2位 北海道産新巻鮭(白鮭)
やはりおいしいのは天然鮭ではないでしょうか!
新巻鮭(白鮭)。尾の方から塩をすり込んで(逆塩)しばらく熟成したものです。元々保存するためにわらや竹の皮で包んで保存したものです。→ウィキペディア
これも一本物を輪切りにして焼いて食べたいです。
秋鮭という比較的大衆魚的な鮭でありながら、鮭に直接塩を当てて塩漬けした鮭はなんとも言えない塩加減と天然の素朴な美味しさが人気です。
秋鮭を三枚おろしフィレして塩漬けにして切身にした物もあります。比較的安売りの店で販売していますが、この新巻鮭とは別物だと思ってください。甘塩秋鮭とか塩シロサケと言われている物です。
新巻鮭の山漬け
新巻鮭に似ているものに「新巻鮭の山漬け」というお歳暮とかに使う鮭があります。塩漬けにした鮭を山積みにして作る塩鮭です。熟成して美味しくなるとのことです。
https://amzn.to/2Wpkjua確か前に記事を書いていると思うのでURL貼っておきますね。
最上位 北海道産塩紅鮭
堂々の一位は身の色も鮮やかでキレイな紅鮭。
それも紅鮭のラウンド(1本物)を輪切りにして焼いたものがナンバー1ではないでしょうか?
なんと言っても身のあの紅色はなかなか見るだで食欲をそそります。
また天然の鮭でちょうど良い脂ものって本当に美味しい鮭です。
したがって焼鮭も紅鮭が最も美味しいと考えます。
お値段もちょっとお高いですが百貨店でも販売していますのでまだ許容範囲ではないでしょうか?
北海道産だと高級すぎて私たちには無理なのでロシア産とかアメリカ産でいいです。
それでも近年は高値が続いているのでなかなか買いづらいです。
ただ、紅鮭は基本天然物になるので自然大量発生するときもあるのでそんな時は安くなるのでチャンスです。
何年かに一度でいいから食べれたらいいですね。
天然の美味しさは格別ですから!
これは本当に食べてみたい焼き鮭です。できたから尾っぽの方がいいかな。
大体1本物の塩鮭は腹の方がしょっぱいですから私が食べる時はできるだけ尾の方を買うようにしています。
これはあくまで好みの話。
最後に
長々ご覧いただいてありがとうございます。
みなさんがスーパーマーケットで鮭を選ぶときの参考になれば幸いです。
鮭もいろいろありすぎて分かりにくという声をいただていたので一度まとめたいと思ってました。
この次はお刺身にしたおいしいまぐろランキングでもしようかな。
引き続き「さかなのさ 」ご愛顧の程よろしくお願いします。
ご意見・ご要望はコメント欄か問合せコーナーにてお願いします。
<終わり>
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