みなさんこんにちは。
今回で超わかりやすい鮮魚の計数管理シリーズ第6回を数えます。
商売うまくいっていますか?
コロナ禍が猛威を奮っている昨今の状況でいうとちょっと最悪な状況といえるかもしれません。
みなさんも常に将来に不安を感じたり、これからどうしていくのが正しいのか常に悩みを持っていることと思います。
今回はこの最悪な状況の中で何が正しくてどういう道筋を辿るべきかについて骨太の揺るぎない考え方を紹介してみたいと思います。
今回数字は少ししか使いませんが考え方としてみなさんのプラスになることだと思います。
ここで先にこの「さかなのさブログ」を主宰しているリッキーのどんな人物かプロフィールを紹介させていただきます
29歳で夢をあきらめ、心機一転CGC老舗スーパーで店長バイヤーなどを20年経験し、のちに不振店のV字回復請負人として数々のスーパーマーケットの鮮魚部門を地域一番店してきた鮮魚小売りの専門家兼ブロガー&YouTuberです。趣味はフットサル(現役)、春蘭栽培、作詞作曲、株式投資
既存の店も軌道にのり、非常にいい感じで回ってきたところでもう一踏ん張り人のお役に立ちたいなと考えております。
どうせ全勢力を使ってやるなら本気で魚屋魚部門を地域一番店にしたいと強い情熱をお持ちの方と一緒にやってみたいと思い始めています。しっかりお力添えしたいと考えているところです。
ちょっと気になる方は下記の連絡先にどうぞお気軽にご連絡ください。
商売は継続しなければ意味がない
ところで、この「さかなのさブログ」は魚を販売する人向けに〜新鮮な魚をどうやって売る?〜ということを大きなテーマとしてやっています。
また、〜美味しい魚をどうやって買う?〜ということも上と同じ意味にはなると思いますがお客さん視点でやっています。
魚を売る側、買う側両方の方にみていただきたいと思ってやっています。
いずれにしても魚の売買というところがメインの内容になっています。
それは同時に商売の話であって商売という以上は継続していくためにはどうしたらいいのかということを常に考えているわけです。
商売の継続 それは本当に難しいことだと思います。
その過程でいろいろ考えることというか悩むこともあるでしょう。
判断するのに辛いこともあるでしょう。
そんなとき考えるときに大事なことは「商売の基本とは何か」なのです。
いろんな商売のノウハウや教訓のような書籍が出され、ネットでもいろんな情報がとびかっています。
しかしながら商売の基本を考えるとそれは当たり前のことだったり実は単純なものだったりします。
もちろんみなさんにも商売のスタイルもあることでしょう。
成功事例も数多くあることだと思います。
しかしそれらを総じてまとめてみていくのはとても難しいのかもしれません。
いろんな問題が多すぎて原理原則が見えなくなっているのかもしれません。
言われてみるとハッと気づくことだと思います。
これが今回表題の言葉にしたようなものなのです。
「売上は努力、利益は知恵」の意味
「売上は努力、利益は知恵」

簡単な言葉ですが結構意味が深いのでぜひ最後までご覧ください。
誰が言った言葉か忘れてしまいましたが商売においては非常に深い意味のある言葉だと思います。
それぞれみていきましょう。
売上は努力
即答でこんなのわかっているよ という方は本当の意味をわかってないような気がします。
これは売上は自分の力だけではどうしようもないと認識するところからはじまります。
ご存知の通り、売上は客数×客単価、または点数×一品単価という4つの数字から成り立っています。
これのどれかをあげれば全体的な売上は上がります。
これは分かりますね。
※もっと知りたい人は ↓
超わかりやすい鮮魚部門の数字の話 第1回 売上高はこう見る!
とりあえず平常な時に意図的に売上をあげたい場合にどれかの数値を変化させればいいわけです。
その意味での努力は当然必要でとても大事です。
しかし、本当の努力の意味はここではないのです。
今あげた4つの数字を努力してあげようとしたとしてもどうにもならない時があるからです。
意味わかります?
売上というのは時として自分たちの力ではどうにもならないということがあるのです。
実際みなさんも経験してますよね。
- 大雨が降った雪が降ったという悪天候
- 生鮮品の相場が上がった下がった
- 店の前の道路が工事で塞がれてしまった。
- SNSで悪口を言いふらされた
- 近くに競合店がオープンした
- 大手が大きなチラシを入れてきた
- 人手が足りずに思い通り商品が出せない状況が続いた。
- ドラッグストアが近くに進出してきた
と、こんな感じで自分たちの力ではどうにもならない理由で売上が下がることがよくあります。
というかいろんな試練というか悪状況は商売にはつきものです。
だからこそいいことばかりでなく最悪の事態を想定しながら商売を継続させるわけですね。
で、この時に自分たちの力ではどうにもならないことを乗り越えるために努力が必要だということになるのです。
ここでいう努力が本当の意味での努力なのです。
通常の頑張りも大事ですがどうにもならない時に頑張れるかどうかで売上が変わるんだよということなのです。
言い方を変えるとダメなときにそれを乗り越えられる精神力を持ちなさい!ということです。
先程言ったように目的を達成するためにいろんな障害があり得てそれを
さらにもう一ついうと、売上は達成できないときもあるから達成できないとしても悩まなくていいんだよということでもあります。
これはその売上が落ちる原因が自分のせいじゃないのだからしょうがないでしょうと考えればいいのです。
変に悩みすぎて鬱になってもらっても困るんです。
それでは誰も得しません。
別に開き直れと言っているわけではありません。
ダメだと思っても売上達成のために粛々と努力をするしかないと言っているのです。
客観的な状況を冷静に判断して落としどころがどこか見極めることが非常に大事といえます。
目的に向かってやるだけやったんだからしょうがないということまで努力をするわけです。
努力とはこういう努力のことを言うのです。
具体的には今がまさにその状況です。
コロナ禍なんて誰のせいでもないです。
しかし、店の売上は落ちていく。
これってしょうがないですよね。
ある意味人々の移動制限がかかるような感じになるわけですから。
誰がみても当たり前のことだと判断すべきです。
会社が何を言おうが上司にどんなに責められようが結果はみんなが思う通りなのです。
その時に開き直るのでなく粛々と売上に向かって努力するしかないわけです。
そうですよね。
ただ、この努力の違いで売上の差が出ると言うのはあり得ることです。
ここの精神力で他の人と歴然と売上が差が出ると言えます。
経験則からいってもこういった状況でも売上を上げる人間はあげていきます。
だから売上は努力なのです。
利益は知恵
次に利益は知恵という意味を解説します。
今言ったように売上がどうにもならない時があるというのは理解できましたね。・
それじゃ、利益も下がって当然と考えますか?
もちろん答えはNO!ですね。
売上は客観的要因に左右されるのだから下がる時しょうがいないと言いました。
ところが利益は売上が下がっても上がることがありえます。
ここでの利益は率でなく利益高のことです。
正確にいうと上げるが正しいのでしょうが売上下がって利益高は昨年対比を超えることはざらにあります。
また、先程売上は落としてもいいよと言いましたが利益は落としてはいけないと言いたいです。
逆にあげてくれとまで言いたいです。
そもそも利益というのは売上に含まれるものです。
売上が上がれば利益もあげやすい関係にはあると思います。
しかしながら利益は管理者がコントロールできるものなのです。
確かに利益も客観的要因に左右はされますが管理者のコントロール能力次第なのです。
ではどうするのか?ということですが
これが管理者の経験値であり判断能力なのです。
今までやってきた手法はたくさんあるはずです。
どうやって利益を残せるか頭を使って考えてくださいということなのです。
ざっと例をあげてみましょう。
- 売れないものをやめて売れるものだけを売場に配置する ※非常に効果的だがしがらみ断ち切れない
- 利益率の高いものの取り扱いを増やして、利益率の低いものを減らす
- 物を極力出さない ※これ最強ですがずっとやっていると後々利悪影響あり。ただ一時的には効果的
- 特売をやめる
- 原価の安いものに切り替える
- 取引先と交渉して原価を値下げする。
- 高く売る(値入率を上げる) ※魚屋では最悪。
- 付加価値の高い商品の構成比を上げる
- 値入率の高い魚を売りまくる
こんな感じでやれることをやるわけです。
その時単に値段を上げて売ろうとすれば後々泣くことになるわけです。
結構やりがちな愚行です。
そして現実的には付加価値の高いものをしっかり売っていくというのが一番効果的になると思います。
いろいろ知恵を絞ってどうやったら利益を残せるか考えるわけです。
で、その管理者のノウハウというかアイデアの引き出しがどれだけ多いかで利益が残るかどうか決まるのです。
こんなことから、
利益は知恵次第ということになるのです。
利益はコントロール次第でどんなにでもなる。
利益をコントロールできて一人前になる。
ということが言われるわけです。
まとめ
ということで、売上は努力、利益は知恵という言葉が非常に大事になるのです。
これはどんな商売にも共通する商いの原理原則です。
この意味をしっかり身につけるとちょっとやそっとの悪状況でも冷静に対応していけると思います。
こういう原理原則はいつの時代も変わらないしどんな世の中であっても通用するものだということです。
もっと数字の話が見たい方は → 鮮魚の計数管理のプロ技集 〜さかなのさ
それでは皆さん次回、また会いましょう!
<終わり>
ちょっと大きなテーマになりますが商売をする上で非常に大事なところです!