スーパーのお寿司はなんかおいしくなさそうに見えません。
ちゃんとした寿司屋さんと比べるのもおこがましいですが、見え方はまったくちがいます。
なぜでしょうか?
理由がちゃんとあります。
今回はスーパーの寿司がなぜおいしく見えないか考えてみたいと思います。
目次
スーパーのお寿司がおいしく見えない理由
リッキーは魚小売りのプロとしていろんなお店を見てきましたし、実際スーパーの寿司を作ってもいました。
でもやっぱりスーパーの寿司ってしょぼいんですね。
で、ちゃんとした寿司屋さんとスーパーの寿司の何が違うのか考えてきました。
スーパーのお寿司を開発する際も見た目だけでもよくしたいと思うのは当然のことと思います。
当然江戸前寿司の職人の作った寿司とパートのおばちゃんが作った寿司を同じにしようなんて大それたことは思ってもいませんし、できるはずもないと思っています。
ただ、いろいろ比べていくと面白いことがわかりました。
ネタの品質だったり、事前処理の仕方、切り方が違うのはもちろんですがそれより大きな違いがあることに気づきました。
それが、
❶ネタの大きさ
❷生原料を使っているか
です。
この2点に違いがあると思いました。
寿司職人が作る寿司はどんなものか?
寿司職人が作る寿司、特に江戸前の寿司はそもそも非常に手がかかっています。
煮貝や光物などは本当に手間がかかっています。
コハダなんかは小さい魚に色々処理をしてようやく寿司になります。
煮ハマグリなんかも非常に手がこんでいます。
煮穴子につけるツメも骨からとった出汁を煮詰めたりするのでこれも非常に時間と手間がかかっています。
本格的な寿司屋さんはみなさん寿司ネタを作るまでにいろんな手間をかけてようやく寿司になるわけです。
もちろん、手を抜く寿司屋さんもいたりするのですがいずれにせよん本格的な寿司屋さんの寿司は高くなって当然だと思います。
そこはみなさんの方がよくお分かりだと思います。
スーパーの寿司はあくまでシャリ玉にネタをのせただけのものです!
それに対してスーパーの寿司は特にネタの仕込みもなく既に処理されて冷凍されたものを解凍して使う形になっています。
そしてネタをご飯シャリの上にのせるだけなので正確にいうと握り寿司ではありません。
あえていうならネタ置き寿司です。
比較的安い値段なのでそれなりに人気はあります。
で、鮮魚の寿司と惣菜の寿司の違いは、店内で切ったネタを使うかどうかです。
魚屋さんの寿司は時に店内で切った生ネタを使ったりして寿司にします。
それに対して惣菜の寿司はほとんど冷凍解凍中心で作ります。
やっぱり水っぽくなるのです。
ただいずれも特別な技術や知識もなくても誰にでも作れるので安くできるのです。
やっぱり職人のにぎった寿司はおいしくみえる
最近はスーパーの魚屋さんの寿司もいろいろ工夫されてとてもおいしそう見えます。
ただ、どうしても本格的な寿司屋さんの作った寿司の方がおいしく見えるのです。
なんでそんなに違うのでしょうか?
リッキーなりに色々調べたり考えたりしました。
先ほどもいいましが、寿司職人の作る寿司は仕込みもこだわっているし、包丁の技術も修行しているし、ネタも違うのでスーパーの寿司がそれと肩を並べられるとは思いません。
しかしながら、そうだとしてもスーパーの寿司をもっと見た目をおいしそうにすることはできるような気がするのです。
で、寿司屋さんの寿司とスーパーの寿司をよ〜く比べてみました。
すると一つのことが分かりました!
ネタが大きいのです。
見た目に決定的な違いがあったのです。
職人のにぎった寿司とスーパーの寿司の決定的な違いはここ!
その決定的な違いはネタの鮮度や品質、切り方ではありませんでした。
その大きな違いはシャリの見え方でした。
寿司屋さんの寿司はネタでシャリを隠すようになっていたのです。
言い方を変えるとネタが主役でシャリは脇役どころかその存在すらを消すようになっていたのです。
よく見るとネタもシャリを隠す大きさに切られていました。
寿司屋さんの寿司はシャリが見えてないのです。
寿司屋さんの寿司がおいしそうに見えるはココだったのです!
長い間考えてきたことが今ここでようやくわかったような気がしました。
実際店でやってみました!
早速、ネタを大きめに切ってシャリを少し減らしてシャリを見せないように作ってみました。
すると、スーパーの寿司でもおいしそうに見えたのです。
これだっ!と思いました。
なぜ寿司屋の寿司がおいしく見えて、スーパーの寿司がおいそうに見えないのかの理由がそれでわかったのです。
もちろん値段的にはスーパーの寿司といっても多少高くなります。
それでも寿司屋さんに比べればずっと安いわけです。
しかしそれ以上においしそうに見えるのでこれはいけると思いました。
実際販売してみると見る見るうちに売れていくではありませんか!
とてもビックリしました。
それでそこの寿司は人気が出て毎日安定して売れるようになりました。
寿司店のネタは冷凍をかけてないチルド魚
寿司屋さんのネタは冷凍をかけない生タイプ(業界的にはチルド)が多いという点も違います。
もちろん冷凍も使いますが、生(チルド)がほとんどです。
スーパーの場合はほとんど冷凍解凍したものを使っています。
ここは値段の問題もあるので同じように生(チルド)で攻めることは難しいかなと思いました。
まとめ
結局スーパーの寿司は握りもしないのでシャリが見えやすいわけです。
また、ボリュームつけようとしてシャリ玉を大きめにしたりもしたんでしょうね。
もちろん、ネタ自体は寿司屋さんのものに比べると明らかに違いますが、シャリをみえなくした寿司の見た目のおいしさは明らかに良くなりました。
シャリが見えるとダメだというのはこういう経験からわかったのです。
思えば刺身で大根のケンが見えてはダメというのとも同じ理屈ですね。
なかなか経験しないとわからないものですね。
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