なんといってもこの銀鮭の取扱量は多いです。
鮭のなかでもトップクラスの取扱量です。
安いし、それなりにおいしいからだと思います。
ただ、そのほとんどが養殖物です。
ただその姿を見たことないという人も多いので今回はこの銀鮭のことを詳しく見ていきましょう。
基本情報
分類 | サケ目サケ科タイヘイヨウサケ属 |
名称 | 銀鮭(ギンザケ) |
別名・地方名 | チリギン(チリ産銀鮭) |
英語名 | Coho salmon,Silver |
学名 | Oncorhynchus kisutch(Walbaum,1792) |
分布 | 海水魚 |
主な漁法 | 流網漁、刺網漁、延縄漁 |
備考 | ・チリからの輸入が多い ・国内養殖も盛ん ・最もお馴染みの鮭 ・安い鮭 ・かつては白鮭、紅鮭の代用品 |
銀鮭はどんな魚?
銀鮭というだけあって体表が銀色のウロコで覆われていて模様もないので正に銀色シルバーな色をした鮭です。
本当にキレイな銀色をしています。
トラウトや紅鮭が妊娠期になると強烈なカラーに体表が変わるのに対してこの銀鮭はあまり変化が見られないようです。
もしかしたらこの銀鮭も妊娠期に多少変わるのかもしれませんがピンクや紅に染まったところは今まで見たことがありません。
お店ではほとんど切身の状態で売られているのでおそらくほとんどの人がその姿すら見たことがないとおもいます。
流通上もフィレという三枚おろし(カマ付き)の状態で商品化されているので魚屋さんでも原体を見たことがないという人も多いと思います。
ただ、最近は国内でも養殖されているので以前よりは見る機会が増えているかもしれません。
身の色はオレンジ色ですがトラウトより鮮やかではありません。ちょっと白っぽいというか薄いオレンジ色みたいな感じになります。
味はトラウトより脂が少ないのでそれなりのおいしさといった感じでしょうか?
ただ、養殖臭はキツめという印象があります。最近はまだマシになったようです。
なのでリッキーは基本的に鮭を食べる時にこの銀鮭を選ばないかなといった感じです。
好きな人いたらすみません。
ただ、安いのでスーパーでも特売の対象となっています。
以前は鮭といったら新巻鮭でしたが今はこの銀鮭にその地位を奪われた形になっています。
銀鮭切身の種類
また銀鮭といった場合、生銀鮭と塩銀鮭が切身の状態で売られています。
塩をしているかしてないかの違いです。
いずれも鮮魚店ではベーシックな切身として売上の大きな部分をしてめています。
定番中の定番といったところでしょうか。
さらに生銀鮭はチルドと解凍の2パターンがあります。
生銀鮭
- チルド流通されている生銀鮭 ・・・ 海外養殖輸入物、国内養殖物
- 冷凍解凍された生銀鮭 ・・・ 海外養殖輸入物
ここで生というのは塩していない無塩という意味です。
なので解凍の銀鮭でも生銀鮭という言い方をします。
塩鮭
塩銀鮭は主に甘塩、中塩、辛塩の3パターンに分けられます。
※正確にいうと超辛塩(20%)もありますがちょっとマニアックなのでここでは割愛します。
- 甘塩銀鮭 約3% ・・・ 海外養殖輸入物、主にチリ
- 中塩銀鮭 約5% ・・・ 海外養殖輸入物 主にチリ
- 辛塩銀鮭 約8% ・・・ 海外養殖輸入物 主にチリ
甘塩銀鮭こそ最もポピュラーな鮭と言えるでしょう。
それでも最近は原料が高騰して98円均一がしにくい状況になっているようです。
国内で養殖される銀鮭
最近は地方でこの銀鮭を養殖すること多いようです。
いわゆるご当地サーモンと言われます。
それに伴ってブランド化された銀鮭も出てきています。
- 宮城サーモン(宮城県)
- 宇和島サーモン(愛媛県)
- 境港サーモン(鳥取県)
宮城サーモンで3,000トン弱、境港サーモンで2,000トン弱の年間生産量なのでかなりの量が養殖されているということです。
ちなみにトラウトは多いところで300トンほどなので銀鮭の生産量の多さは別格と言えます。
おいしい食べ方は?
実はこの銀鮭刺身にもなります。
しかしながらおいしさでいうとトラウトに軍配が上がりますのでどちらかというと刺身ではマイナーな鮭というイメージです。
身が若干やわらかいのが人気がイマイチの理由です。
なので実際お店で売られるということは少ないようです。
ただご当地サーモン人気で刺身で食べる人も少しずつ増えています。
切身はみなさんご存知の通りです。
万人に受け入れられるお味ですね。
西京味噌漬けにしたり、塩麹漬けにしたりいろんな味付けが楽しめますし、そういった商品もたくさん流通しています。
一般の消費者はこの銀鮭の味に慣れているんでしょうね。
一般の方が一番食べ慣れた鮭といえます。
もともとそんなに脂がのっているわけでないので過剰な期待は禁物です。
その中でもやはり、おいしいのはチルドの銀鮭です。
海外ものにしても国内のものにしても冷凍解凍したものよりチルドの鮭の切身の方がおいしいと思います。
ただ、海外輸入物は高いですし、国産銀鮭も時期が限られているので、常時置かれているのは冷凍解凍物になると思います。
塩鮭はほぼほぼ冷凍解凍です。
チルドの塩鮭というのはあまり聞いたことがないです。
もしチルドの銀鮭を店で売っているとしたら、魚屋さんが自店で振り塩をしたものでしょう。
振り塩はどうしても塩加減が一定にならないので手を出しにくいですね。
スーパーなどは味の安定を求めるので冷凍解凍物を優先して使うようです。
例えばチリ産甘塩銀鮭は冷凍解凍ものですがキチンと塩水処理されているので味が安定しています。
これも人気の一つではないでしょうか。
銀鮭のスモークサーモン
この銀鮭のスモークサーモンも商品化されてたまに売られているのを見ます。
やはり、紅鮭、トラウトのスモークサーモンに比べると色目が薄いので値段的にも安くなっています。
スモークサーモンでは紅鮭、トラウトの方に軍配が上がると思います。
最後に
結局最も買いやすい鮭がこの銀鮭ということになります。
お店にとってもこの銀鮭の売上が鮮魚全体の売上高を左右するといっても過言でありません。
しっかり計画を立てて販売していきましょう!
参考サイト ぼうずコンニャク市場魚貝類図鑑
<終わり>
スーパーで最も売れている鮭といっていいかもしれません。