おそらくこのなまこを最初に食べた人は人類で最も勇気を持った人でしょう。
ただ、その美味しさは紛れもなく本物です!
特に厳寒の冬場になるとこの味付けなまこが無性に食べたくなります!
能登ではこのなまこがたくさんとれるということで金沢在住のリッキーもなまこを食べる機会が多いのです。
一般的には赤なまこが高値で取引されているようです。
能登でとれるなまこは主に青なまこです。
今回は普通に食べてる青なまこを中心に捌き方そして美味しく食べる方法を詳しくみていきたいと思います。
目次
青なまこの基本情報
![なまこ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/395868C3-1686-4F19-B960-A66364ADB428.jpg)
分類 | 棘皮動物門ナマコ網 |
名称 | 青なまこ マナマコ |
別名・地方名 | 青海鼠 |
英語名 | Sea cucumber |
学名 | Holothuroidea de Blainville,1834 |
分布 | 海水に住む 淡水、汽水域には生息しない |
主な漁法 | 小型底曳網漁、潜水器を使って人力でとる |
備考 | ・ウニやヒトデと同じ仲間 ・オスメスの区別があるが外見上はわからない ・卵で生まれる ・なまこは心臓をもたない ・外部の攻撃を受けると腸の一部を排出する ・皮膚呼吸もする |
ナマコはどんな魚介類?
![腹が上になったナマコ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/EFA4C9C8-CEF0-470E-A25F-45F54EF22565_1_105_c.jpg)
「なまこ」は漢字では「海鼠」と書きます。
市場などでは「生子」と書いてあることもあります。
なまこには大きく分けて青なまこと赤なまこがあります。
流通上は赤なまこが希少で高値で取引され高級海産物となります。
青なかこも全国各地に生育していてなじみ深い海産生物となっています。
昔からこのなまこを乾燥したりして高価で取引の対象とされてきました。
キンコと呼ばれ中国で重宝され漢方薬の原料としても使われます。
漁獲量は北海道、青森、山口が多いです。
意外にも養殖もされているのは知らない方多いと思います。
密漁問題があり闇が深いといわれています。
ナマコのおいしい食べ方は?
ナマコといえば酢の物がおいしいです。
主に生のままスライスして酢で味付けで食べるのが一般的です。
![](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2022/09/さかなのさリッキー.jpeg)
独特な風味がクセになります!
コリコリとした食感が好きな方はこのやり方でやってください。
柔らかいほうが好きだという方は茶ぶりというやり方をオススメします。
茶ぶりというのは番茶かほうじ茶でナマコの切身を煎じるやり方です。生臭みが取れて、柔らかくなる特徴があります。あまり温度を高くすると縮んでしまうので60〜70度の温度でやります。逆に大きなサイズは高めの温度で茹でるとちょうど良い大きさになります。
能登でよくされるナマコの料理法です。
ナマコ酢の詳しいやり方は記事の最後の方でご案内します。
乾燥したなまこが中国料理で使われたりします。
一度戻してから使います。
ナマコどうやって買う?
![なまこ小袋](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/なまこの処理方法-1.jpg)
能登では11月7日が解禁です。
カニ解禁とかぶっているのであまり知られていません。
1週間ずらした方がいいという意見もあり検討中のようです。
小さいなまこが2、3尾入ったなまこ小袋という形で販売されています。
最初は1,000円超える値段ですが小売店ではなかなか手が出ません。
780円くらいの売価になると動き始めるという感じです。
最近ではなかなか値段が下がらないためスーパーでも置いてなかったりします。
年明け後半はイメージとして500円を割る値段になります。
そのくらいの値段になったら買いやすいと思います。
【追記】
2023年はナマコ不漁の年でスタートから高値でしばらく下がりませんでした。
年末は店頭売価1,280円(税抜)でした。
なかなかこんな値段経験したことありません。
ナマコどうやって売る?
そんなに多くなくていいので少しは毎日おいておきたいです。
ただ売価980円までですね。
理想を言えばせめて780円で回したいところです。
対面売場に緑のアテを敷いて置いておくと鮮度感が出ます。
年末は需要が高まり売上もそこそこ大きくなるのでしっかり販売したいところです。
年明けになると相場下がるので販促をかけて量販していくといった感じでしょう。
ナマコが売れる店は鮮度の信頼が高い証でもあります。
魚屋特製ナマコ酢の作り方
![切りなまこ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/58BACD6D-E2A3-4E2B-B459-91A8A5BC7906_1_105_c-1.jpg)
自分でも簡単に味付けなまこを作れますのでこの機会に覚えておきましょう!
材料:なまこ、塩、味ぽん(又は三杯酢)
即席で作るときはこれだけ十分です。
- なまこを塩で揉んでぬるみをとる
- 頭とお尻を切り取る
- 腹にキレ目を入れて内臓をとり綺麗に洗う。
- 輪切りにする
- スライスしたものを皿にのせる
- ポン酢をかける
- 七味、柚子などの添えたら出来上がり!
以上
ではここから写真を見ながらやっていきましょう!
ナマコのヌルミを摂るために塩で揉む
![なまこと逆さまにしたお椀](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/741E7E7F-DF6A-44E3-BACF-306A62061B81_1_105_c.jpg)
手で塩揉みするのが一般的ですが、手を汚したくない場合はなまこに塩をかけてこんなボールを逆さまにして上に乗せ攪拌するやり方も便利です。
シャカシャカ振るだけです。
塩で揉むとかたくなるという人もいますが、他にヌルミを取る方法がないのでやっぱり塩で揉むのをオススメします。
頭とお尻の部分を取り除く
![なまこの両端を包丁で切る](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/03531BBD-EFA8-441A-8106-C3EAAE0746A7_1_105_c.jpg)
口と肛門になるので取り除きます。
腹(柔らかい方)に包丁で一直線に切れ目を入れる
![なまこの腹を包丁で切り中をだす](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/64BE1EF9-C01C-4830-85C7-1B5AFAA0707F_1_105_c.jpg)
中からこのわたの材料になる腸が出てきます。
少しだと量がないのでこのわたにまでしませんが、それなりに集まれば塩をしてこのわたにしても良いでしょう。
とりあえず、今回は腸を取り除いて中を流水でキレイに洗い流します。
輪切りにスライスします。
![なまこの右端からスライスしていく](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/8F53D744-72BD-4C13-BE15-B9EAB4212B0A_1_105_c.jpg)
切なまこの形になってきました。
あとは集めて水洗いします。
![ザルの中に切ったなまこ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/181F5450-E56E-4279-8635-6994AAD7DDC4_1_105_c.jpg)
ここでまだヌメリが気になるようならまた塩で洗うとヌメリが取れます。
お皿に盛り付けてポン酢をかければ出来上がり
![ポン酢をかけたなまこ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/SANY3570.jpg)
簡単でしょう!
1日寝かせるとさらに美味しくなります。
薬味はお好みで
柚子を刻んで入れても美味しいですし、七味を入れる人もいます。
生姜を入れてもいいと思います。
食べたくなりますね。
能登の味付ナマコのネット販売
遠隔地の方や自分で作る面倒くさいという方はネットでも購入することもできます。
能登の味付けナマコのラインナップ結構あります。
>>茶ぶり味付なまこ【冬の味覚】能登のメーカーがオススメ 〜さかなのさ
このわたはナマコの腸の塩漬け
![なまこの腸](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2021/01/242FD58C-0771-41B3-9230-83C9B3AD29C6_1_105_c.jpg)
ナマコを捌くとこの腸が出てきます。
これを塩漬けするとこのわたになります。
ただ腸の中をキレイに掃除したりしないといけないので非常に手間がかかります。
時間があればナマコの腸の中をキレイに掃除してこのわたを作ってもいいでしょう。
腸の中をキレイにしたら塩するだけなのであとは簡単です。
ただ少量だと面倒くさいので処分したりしています。
クチコはナマコの卵巣の塩漬け
![クチコ](https://sakananosa.com/wp-content/uploads/2023/05/さかなのさ7332F7EE-2787-444B-98D5-B89AE75AC2F2_1_105_c-1.jpg)
同じようにナマコの卵巣を塩漬けにします。
2月の上旬ごろに穴水町中居地区で作られます。
木枠に紐を吊しその吊した紐にナマコの卵巣を三角形に巻き付けます。
1週間ほど天日で寒風干しにされます。
高級珍味ですが温暖化と漁業者の高齢化で作る人がだんだんいなくなっているようです。
最後に
能登に行くと海岸沿いから海の中のなまこ見えるところがあります。
年中あるようですが他の時期は禁漁なんでしょうね。
勝手にとると密漁になる場合がありますのでお気をつけください。
それにしても味付けなまこ美味しいですね!
冬季限定の楽しみです!
参考サイト ぼうずコンニャク市場魚貝類図鑑
\ 人気です! /
\ すぐ食べ切っちゃいますね! /
<終わり>
コリコリとした食感と磯香りがなんとも言えない美味しさを醸し出しています!