鮮魚部門で鮮魚対面売場は魚屋のイメージを印象付ける最重要コーナーといえます。
ここが機能すると鮮魚売場の全体のイメージを上げくれて、お客さんを引き寄せてくれるいわゆるマグネット売場になります。
鮮度感をアピールでき、刺身も寿司の鮮度のよく見えるようになり、売りやすくなるという関係にもあります。
しかもロスなしの売場という点も見逃せません。
生鮮スーパーや生鮮を強化したい店にとっては絶対活用すべき売場といえます。
ただ対面はイメージを悪くする場合もあります。
暗い感じのムスッとした担当者がいたりすると最悪です。
お客さんは寄り付けないですから。
どんどん売上は落ちていきます。
そうしたら悲劇ですね。
また対面売場を設置すると一定の人件費コストなどもかかるので売上の少ないお店であればやらない方がいいわけです。※日販の売上金額で切り分けられます。
鮮魚対面が鮮魚部門だけでなく店全体のお荷物にもなりかねません。
言ってみれば対面は諸刃の剣なのです。
だからうまく活用していかないと逆効果にもなりかねないし非常に難しい売場ともいえます。
チャレンジするほとんどのお店が活用しきれずに諦めていく姿を何度見たことでしょうか。
リッキーは25年間いろんなお店の鮮魚対面を経験してきています。
そしていくつものお店を活性化してきましました。
そのノウハウをここで紹介したいと思います。
目次
鮮魚対面とお客さんの関係
まずは鮮魚対面とお客さんとの関係をどう捉えるかです。
「お客様は神様です」という言葉が流行りましたが確かにその通りだと思います。
本当にお客さんが必要と思ってもらえなければ鮮魚対面売場も存在し得ないわけです。
その意味ではお客さんファーストという視点は揺るぎないものとして持っておくべきです。
ただ昔と違うのは、
お店とお客さんの関係は上下関係では考えない
ということです。
別にお客さんは買うから偉いとかではなくむしろこの店を選んでくれるからありがたい存在なのです。
言い方を変えれば鮮魚対面売場に関わる人はプライドを持って新鮮なでおいしい魚を提供するパフォーマーとして対等であるべきだと思います。
だからお客さんに敬意を払いつつ、これだけの鮮度のおいしい魚を提供しているという自負を持って臨むべきだと思います。
さらに突っ込んでいうと、
自店の指向に合わないお客さんはきていただなくても良い
と考えるべきです。
鮮度いいものを他より安く販売しているのにそれ以上安く値切ってきたり、過剰にサービスしろと難癖つけたりするお客さんにはお引き取りいただく覚悟で臨むべきです。
もちろん言い方などは柔らかくしますがそういう人は他の店を選んでくださいとはっきり言いましょう。
いくらいい魚屋を目指してもクオリティを落とすようなお客さんに合わせてばかりいてはいつまで経っても地域貢献できないと考えます。
そのためにもしっかりとしたいい品質の魚を売る仕組みがなければいけないのです。
そういう鮮魚売場を作りましょうということでこのブログを通じていろんな提案をしているのです。
興味のある方はこちらの記事をご覧ください。
鮮魚対面には2つのタイプがある
ところで鮮魚対面には2つのタイプがあるのはご存知でしょうか
飾る対面と売る対面の2タイプです。
なんとなくイメージできると思います。
本来ならば後者売るタイプの対面を売場を作るべきです。
なぜならば前者では徐々に縮小していく結果になるからです。
これは過去の事例が物語っていますが結局残った魚を処理しきれなくなってロスが増え辞めていくのです。
対面は売る魚を置くという基本を持ってないととズレていくわけです
飾りの魚を置く対面売場はまったく意味はないということです。
そういう対面売場はまず間違いなく縮小していきます。
ここについても以前書いた記事があります。
鮮魚対面について詳しく書いてあるので時間のある方は参考にしてみてください。
鮮魚対面販売のコツ、ポイント
対面のタイプを見てきましたが結局、
対面販売の最大の特徴はお客さんとのコニュニケーションできる点に尽きる
と思います。
人との関わりの中で魚をオススメして買ってもらうこれに尽きるのです。
今の時代絶対的に求められているマーケティングでもあります。
言い方を変えるとコミュニケーションできない鮮魚対面は全く不要ということです。
それだけ魚は種類が多くそれぞれの食べ方があったりします。
それを説明しながら販売するというスタイルがどうしても必要なのです。
その土地土地での食文化があってそれを伝えながら魚を買うということが必要なのです。
スーパー経営の合理主義では鮮魚部門を活性化できなかったわけがここにあります。
日本のスーパー鮮魚がダメになっていった理由はまさしくここにあったのです。
魚は説明しながら売らなければ売れなくなるのです。
その意味で対面販売が令和の今に見直されてきています。
とはいっても鮮魚対面が昔通りにやっていけるわけもありません。
昔の魚屋さんは細かい要求を受け入れすぎたために経営に行き詰まっていったのです。
過度なサービスはしないことも大事です。
ある程度の妥協はできるしまたやっていかないといけないと思います。
これを書いたのが下の記事です
鮮魚対面販売の理想と現実
とはいえ鮮魚対面販売が難しいのも事実です。
普通にやっていたら対面で生魚鮮魚が売れないんですね。
鮮魚対面はノウハウ技術の集まりです。
ただ魚を置いてもまず売れません。
また、求められていないところで鮮魚対面を置いても売れません。
これは店舗開発の分野になると思いますが自動車での来店だけを期待する店などは一般的には厳しいといえます。
近隣に住宅がない郊外立地などの場合です。
高齢の利用層がいないからです。
地域にもよりますがある程度の人口密集地域でないと鮮魚対面は置けないでしょう。
そして売上日販で言うと最低30万円欲しいです。
欲を言うと鮮魚だけで40万くらいないと鮮魚対面は置けないと思ってくださいl。
もう一つは対面販売の人材の問題があります。
コミュニケーションが苦手人や魚が苦手な人が対面に立つこともあると思います。
そうすると目に見えて売上が下がるものです。
人的要素が非常に高い売場です。
人材教育も不十分だったりすると悲劇です。
ただこの辺はリッキーにお任せいただければアドバイスします。
鮮魚対面の痛客のあしらい方法
実際に対面に立つといろんなお客さんに遭遇します。
本当にいろんな方がいるものです。
この店は高いと大きな声で言ったり、他の店の方がいいものあるとか言われる方がいたりします。
売ることも大事ですがこういうお客さんを上手にナビゲートすることも技術なのです。
どうしても嫌なお客さんはいます。
そんなお客さんに遭遇したら基本は、
反論はしないでまずは話を聞く
です。
あまりひどいようなら店長へが副店長に助けを求めてください。
ただ、慣れてくれるとジョークで流したりもできますがかえって逆効果のこともあるのでいいタイミングでやるようにしてください。
私は相性の合わないお客さんが来たときは仕事のフリをして対面を離れるようにしています。
もちろん対面から離れられない場合もあるのでその時は「ありがとうございます」、「いらっしゃいませ」を連発してやり過ごします。
一つ言えることは自分が明るく振る舞えれば人は悪さをしてこないと言うことです。
逆に深刻な表情をしていると相手はより突っ込んでくると言うことです。
笑顔が大事ですね。
鮮魚対面でやってはいけないこと
それをやっては売れなくなるのに新人さんとかやってしまうことがあります。
押し売りはしない
まず押し売りをしてはいけません。
家電屋さんでしつこくオススメされると買う気なくなってしまいますね。
それと同じです。
鮮魚対面でもさりげなさが大事です。
安いを強調してはいけない
もう一つは過度に安さをアピールしてはいけません。
魚は安いから買うのでなくおいしいとか鮮度がしっかりしているからその店で買うのです。
もちろん本当にお買い得であれば安さアピールすることもありますが基本は鮮度がよくて安い場合だけです。
お客さんも安いものは鮮度や品物が悪いと思っています。
まとめ
このように鮮魚対面売場はプラスにもなればマイナスにもなる諸刃の剣です。
しかし、日本のスーパーや生鮮食料品店で鮮魚=鮮魚対面売場をスルーして繁盛することはあり得ません。
高齢化社会になればますます魚食の需要は高まります。
その時にきちんとした鮮魚売場を構築できないお店は低飛行を余儀なくされます。
もちろん人材不足や魚の漁獲高の減少という課題はあります。
誰もができるわけでもありません。
しかしここでしっかりした生鮮の基盤を作らなければ競合他社に埋もれていくことでしょう。
本腰を入れたいけどキッカケやツテがないというお店ありましたら遠慮なく声をかけてみてください。
どうしてもと意気込みがあるお店であればお手伝いさせていただきます。
数字のコントロール、担当者の教育など実践で培ってきたノウハウを指南させていただきます。
もちろん魚の扱い方、キレイな刺身の作り方などアドバイスだけでもします。(個人は無料)
「さかなのさ公式LINEアカウント」で友達登録頂ければ返信も早いです。
次世代の鮮魚をしっかり構築しましょう。
<終わり>
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