今日目にした新しいニュースです。
東京湾の水温上昇でイワシが性転換、8割が雄に 温暖化で生態系に危機
THE SANKEI NEWS ビックリサイエンス
「ギンイソイワシ」というイワシの仲間が温暖化の影響なのか性転換でオスが増えているということを確認したと東京海洋大学の山本洋嗣准教授が発表しました。
ニュース元が有料記事なの内容まで確認できませんでしたが朝のTV番組でも放送されていました。
とても興味深いニュースなのですがそもそも魚が性転換することがあることを皆さんご存知でしょうか?
このイワシの仲間もそうですが性転換する魚が結構いるようです。
オスで生まれた魚はオスのままで、メスで生まれた魚はメスのままだと普通思いますね。
ところが何かの理由で魚の一部が性転換することがあるようです。
今日は性転換する魚のことを見ていきたいと思います。
※リッキー実務者であって学者でない点はご了承ください。情報として正しいものを紹介させていただきます。
目次
性転換する魚の種類
性転換する魚は約400種いると言われています。
魚は性を自由に換える 中村將 / 一般財団法人沖縄美ら島財団より
私が見聞きしたことある魚だけでも次の魚達が性転換するようです。
- 甘海老
- 黒鯛
- 真ハタ
- ベラの仲間
- サクラダイ
- クマノミ
結構いますね。
魚類ではサンゴ礁にすむものを中心に多くの種で性転換が知られているが、軟骨魚類からはまったく報告されておらず、性転換が知られているのはすべて硬骨魚類である。このことは、軟骨魚類はすべて体内受精であり雌雄の生殖器の構造が大きく違うため、性転換のコストが高いためではないかと考えられている。
Wikipediaより
軟骨魚類はサメとかエイの軟骨を持った魚で、硬骨魚類はアジやイワシなどの普通の魚と思って差し支えありません。
なるほどって感じですね。
それにしてもなぜ性転換するのでしょうか?
なぜ性転換するのか?
なんで素人ながら想像するのは種の保存のためだろうなと思いました。
海に棲む魚類の中に性別を変える生き物が多いのは、おそらく生存競争のためであろうと考えられています。海は生命の源であり、生き物の多様性に富んだ場所です。自ずと生存競争も激しいものになるはずです。そんな海の世界で種を受け継いでいくには、より多くの子孫を産み、残さなければいけません。子どもの数を増やす手段として、魚たちは性転換を行なうのです。
旅探 水族館HPより
やっぱりそうなんですね。子孫を残すためなんですね。
どんなふうに性転換するのか?
オスからメス、メスからオス、両方どちらにもなったりすることがあるようです。
性転換と言っても多様で、オスからメス(雄性先熟)、メスからオス(雌性先熟)、雄雌どちらの方向に何回でも転換できる(双方向性転換)の3タイプに大きく分けることが出来ます。
魚は性を自由に換える 中村將 / 一般財団法人沖縄美ら島財団より
魚によってタイプが分かれるとのことのようです。
どんなタイミングで性転換するのでしょうか? きっかけがおもしろい!
その中で面白いことを知りました。
どういうタイミングで性転換を始めるのかという点です。
性転換の開始は、「社会の空気を読むこと」が引き金となります。
魚は性を自由に換える 中村將 / 一般財団法人沖縄美ら島財団より
これは非常に面白い視点です。
ちょっとわかりにくいので解説すると、
種族がまとまっている中でメスの割合が少ないと感じるとオスになり、オスが少ないと感じるとメスになったりすることがあると言っているわけです。
そしてそれを魚達がいろんな器官を使って状況をキャッチして知るのだそうです。
そうすると脳が体の器官に別の生殖器に変化せよと指令を出すメカニズムがあるそうです。
ビックリですね。まさに生命の神秘といえると思います。
生殖器官がどう変化するとかも興味ありますが素人で文系のリッキーの頭ではここまでが限界なのでこれくらいにしておきますね。
性転換する魚たち
それでは個別に見ていきましょう。
買い物するときにためになる程度の情報だけにして細かい学術的なところは割愛させていただきますね。
甘えび

甘えびは生まれた時にオスで5、6才になるとメスになるといわれています。
雄性先熟の性転換を行い、若い個体はまずオスとなり、成長すると5 – 6歳でメスに性転換し、卵の成熟には7歳で幼生孵化直前の抱卵状態となる。寿命は11年ほどとみられ、産卵は生涯に3回以上と考えられる。但し、生息海域の水温が高いほど成長が早く、低ければ成長は遅くなる。
Wikipediaより
またその群れにメスが多いとメスにならずにオスのままでいるともいわれています。
クロダイ

クロダイの性転換も有名ですね。
成長によって性転換する魚としても知られる。性転換する魚はメス→オスが一般的(マダイ等)だが、クロダイを含めたヘダイ亜科は雄性先熟を行い、オス→メスに性転換する。2–3歳までは精巣が発達したオスだが、4–5歳になると卵巣が発達してメスになる。ただし全てがメスになるわけではなく、雌性ホルモン(エストラジオール-17β=E2)が不足したオスは性転換しない。
Wikipediaより
ここでもオスとメスがバランスよく調整されているようです。
マダイも性転換するというのは知りませんでした。
ハタ類

ハタ類は養殖されるので性転換する性質をいろいろ研究されているようです。
ハタ類は、小さいときはメスで、成長するにしたがってオスに性転換するのです。なぜなら、小型魚はすべてメスで、オスは大型魚にしか見られなかったからです。
東京都島しょ農林水産総合センターHPより
クマノミ
ディズニーのアニメ映画で有名になったカクレクマノミも性転換するようです。
小さいうちはオスで、成熟するにつれ集団の中で最も大きい個体がメスに、次に大きい個体がオスになります。そしてメスが死ぬと、2番目に大きかったオスがメスに性転換し、3番目のオスと繁殖活動をします。
旅探 水族館HPより
なんか忙しそうです。
ニモも女性になる可能性があったということですね。
ホンソメワケベラ
ホンソメワケベラの性転換も面白いです。
ホンソメワケベラは一夫多妻制で、1匹のオスの縄張りの中に複数のメスがすむハーレムを作る。グループで最大の個体がオスで、それがいなくなるとその次に大きいメスが性転換する。
毎日新聞社 科学の森より
ハーレムですか!すごい生態ですね。自体知りませんでした。
まとめ
いかがでした?
性転換する魚結構いるもんですね。
それも全て子孫を残すためと言われています。
それもオスとメスが群れ(社会)にバランスよく存在するように調整されるという話はとても興味深いですね。
温暖化が魚の性転換にも影響与えているのでは?という提言は非常に考えさせられるニュースですね。
その後を注目したいです。
<終わり>