大手スーパーマーケットでお刺身を買っておいしくなかったという経験ありませんか?
子供に食べさせてもなぜか手をつけてくれないという経験ありませんか?
魚の鮮度がいいという地元のお店なら大丈夫なんだけど、どうしても全国チェーン店の大きなスーパーマーケットで買ったお刺身がおいしくないと思ったりしたことはないでしょうか?
今回はなぜそんなことになるのか、スーパー、魚屋さんの隅から隅まで知っているリッキーがわかりやすく解説してみたいと思います。
※この記事は特定のお店の糾弾を目的とするものではありません。あくまでの消費者の皆さんが嫌な思いされないために美味しいお刺身の選び方をご案内するものです。この点ご理解ください。
理由は簡単
理由は至って簡単です。
古い魚を刺身にするからです。
数日前に下ろした魚を刺身にするからです。
え〜っ! なにそれ〜!って感じですね。
大手のスーパーがそんなことするんだろうか?
いまどきのスーパーがそんな変なことしますでしょうか?
と疑問に思ってしまいます。
でもみなさんもウスウス勘づいていたのではないでしょうか。
全国チェーンのお店の刺身がおいしくないことを。
これには大手スーパーならではの問題があるのです。
大手は1日で魚を集めきれない
大手スーパーの構造的な問題があります。
数が多すぎて中央市場でも1日で魚を集めきれないのです。
複数店舗を持つ大手は必ず集配センターを持っています。
市場に併設されていたりもします。
市場で競り落とされた魚もそのセンターへ各店へ配分されるのですが競りが遅い時などは翌日まわしになったりします。
鮮度が持つ魚ならいいですが甘エビやスルメイカなど1日色の変わる魚まで何日か留めたりすることがあります。
店に納品される時点ですでに新鮮でないのです。
これが大手スーパーの大欠陥なところです。
特売なんかあると4、5日前から集めたりします。
ここまでくると重体です。
店に行った時点ですでに鮮度が悪いわけです。
それを感覚が麻痺しているかのようにやっているのです。
どこの大手も似たようなものです。
それに対して小さい店で毎日売り切りでやっているところは毎日新しいお魚が入ります。
だから魚は小さいからといって負けるわけでないのです。
この大手スーパーの構造的な問題を解決しない限り鮮度の改善はできないでしょう。
おそらくできないと思います。
なので大手は養殖や冷凍物を優先して使うのです。
蘇生を過信
スーパーの鮮魚バックヤード(作業所)で魚の蘇生という処置をすることがあります。
これは前日残った魚を冷塩水処理してシャキッとさせるのです。
これ自体は問題ではないですがこのシャキッとさせた魚を刺身用として販売することがあります。
これは大手や小規模のお店どちらでもしますが、これを過信して状態の悪いものを見た目シャキッとなっているのでそのまま出したりすることがあるということです。
特に大手は経験年数の浅い若手が多くシステマティックにやるので鮮度の見極めが甘かったりします。
また扱い慣れてない魚だったりすると個々の状態を吟味できないんですね。
それで生臭い刺身が出る場合があります。※一部の店だけかもしれませんがそういう運用があるというのは周知事実です。
この辺については過去に詳しく記事を書いているのでこちらをご覧ください。
冷凍・養殖・外国産を優先
大手スーパーは上場したりしているので業績を絶対に落とせません、
各店舗においても計画すなわち確実に予算達成することを求められます。
達成できなければサラリーマンなので左遷されたり降格されたりします。
そうすると当てにならない天然で生の地物魚には力を入れなくなります。
入荷が安定している冷凍・養殖・外国産を優先するようになります。
結果おいしさについては二の次の刺身ができてしまうわけです。
それに対して地元の売れる魚屋さんはまめに地物で天然の生魚に力を入れます。
ということで刺身の味においては地元のスーパーの方がおいしいということになります。
もちろんお店によって違うので一概には言えないでしょうがそういう傾向があるのは間違いありません。
結論 結局刺身がおいしくないお店というのは…
結局、刺身がおいしくないお店というのは自分たちの効率や保身ばかり考えて、お客さんが求めるもの(ここでは鮮度)に真摯に向き合ってないところです。
刺身を作る人たちの視線がお客さんの方ではなく組織の偉い人の方に行っているところが問題なのです。
それが商品に表れているといえるわけです。
魚は小さい店の方が強いことがある
今見たように魚に関しては決して大手だからいいというわけではないことがわかりました。
鮮度、おいしさを二の次にして効率を優先にしているわけだからユーザーファーストでありませんよと言いたいです。
魚の世界だけは大手スーパーよりも地元の小さいスーパーや魚屋さんが勝てるチャンスがあるのです。
>>小さな魚屋が大手スーパーマーケットに勝つ方法 〜さかなのさ
お客さんにとってみれば大手スーパーよりも地元のスーパーで魚が売れてる店の方が刺身おいしくてオススメということになります。
なので小さなローカルスーパーマーケットや鮮魚店の人達は地物の天然魚をどんどん使っておいしいお刺身を作りながらしっかり鮮度をアピールしていってください。
きっちりやっていけば安売りをしなくても大手に勝てるはずです。
最後に
魚はやっぱり地方がおもしろいです。
地方には地元の人たちに支持された鮮魚店やスーパーマーケットが必ずあるはずです。
地物もたくさん取り扱っていて、刺身の鮮度もいいというお店があるはずです。
そういうお店を見逃さないようにしたいですね。
この「さかなのさ」でもそういったお店をどんどん紹介していきたいです。
みなさんのお刺身ライフを充実させてくれるお店。
いくと目新しい魚介類が置いてあってワクワクさせてくれるようなお店
そんなお店を育てていきたいですね。
まずは、リッキーの地元の石川県内でおすすめのお店2店舗紹介しておきます。
もう一つ千葉県で有名なこの鮮魚店。実際にリッキーも行ってその売り方にビックリしたお店。まさに地元の人に愛される魚屋さんでした。
地元の人たちの信頼があるからずっと成り立っているんでしょうね。
まだまだおすすめの地方の鮮魚店あると思います。
全国各地の素敵な魚屋さん、鮮魚コーナー情報あったら教えてくださいね!
参考記事 自分でさばいて刺身にしたい北陸の魚7選 5月下旬編
<終わり>
せっかく買ったのに残念な思いをさせないでよ!って感じですね。