いくら刺身が好きでも食べ続けると飽きちゃいます。
そんなときにオススメなのは昆布締めです。
昆布じめは簡単に作れて、刺身よりもおいしいかったりもするのでぜひ作り方をマスターしてほしいです。
今回は昆布じめ作り20年以上の経験を持つリッキーがおいしい作り方と昆布じめに合う魚を紹介したいと思います。
目次
昆布締めは刺身に近い食べ物
そもそも昆布〆めはどんな食べ物でしょうか?
昆布〆めは刺身(生で食べれる魚の切身)を昆布で巻いて数日保存したものです。
昆布の風味味わいを魚につけることによって本来の味以上に美味しさを引き立たせる料理方法です。
刺身に近い食べ物といってもよいでしょう。
「刺身に近い食べ物」という言い方はちょっと変かもしれません。
でも表現しようとすると適当な言葉がないものです。
要は「魚を火にかけないで生食べる方法」ですね。
そう考えると結構ありますよね。
例えば、
- 塩漬け(塩いくら、塩辛)
- 醤油漬け(いくら醤油漬け)
- こうじ漬け(いかこうじ漬け、さばこうじ漬け)
こんな風にいろいろあります。加工は加えながら生で食べれるというものまだまだありそうです。
昆布じめもこれらと同様に「魚を火にかけないで食べる方法」になるわけです。
昆布じめの昆布は一緒に食べるもの?
まず先に確認させてください。
もしかして昆布〆め食べる際、昆布ごと食べてませんか?
結構いらっしゃいますね。
柔らかい食感と硬い食感混じったりしませんか?
本来、昆布じめは昆布を外して中身だけ食べるものなのです。
昆布は別に細かく刻んで身の脇に添えるという感じになります。
いやいや、昆布も一緒に食べるもんだよという人もいるかもしれません。
もったいないということもあるのかもしれません。
しかしがならそれはおそらく誤解しているんだろうと思います。
確かに薄い柔らかい昆布やおぼろ昆布であればそのまま食べても良いでしょう。
しかしながら、普通昆布じめで巻く昆布はある程度厚みのある真昆布だったりするのでそのまま食べると昆布の固さに中身が負けてしまいます。
昆布のゴワゴワとした食感しかしないんですよね。
いずれにせよ中身の味が昆布に負けてしまってはちょっと残念な結果になります。
昆布を外して中身だけ食べるようにしましょう。
昆布〆めは中身だけ食べた方が良い
昆布じめ自体は本来保存食
本来、昆布じめは保存食品です。
刺身に昆布の風味をつけて美味しさを出すものというよりは冷凍技術がまだ普及していなかった時代になんとか魚を長く持たせたい昔の人の生活の知恵だったんですね。
昆布じめにするとどのくらい持つ?
保存食品といって昆布締めはどのくらい日持ちするのでしょう?
結論をいうと大体、3〜4日くらいです。
青魚とか色の変わりやすい魚だと次の日には食べた方が良いでしょう。
なんで昆布じめをすると日持ちするのでしょうか?
理由が2つあります。
- まず、昆布が魚の身の水分をしっかり吸収してくれるからです。これは思っている以上に吸収力高いものです。6日ほど置いておくと昆布が水分を吸って身がカラカラになっていることがよくあります。←商品にはなりませんが意外とこれが旨いです!(笑)
- また、昆布じめを作る際に昆布を酢で拭くという工程が入りますがこの時の酢がしっかりと防菌作用を果たしてくれます。
昆布じめをそのまま放置するとどうなる
昆布じめを消費期限を切れたあともそのまま冷蔵庫で放置するとどうなる?
1週間くらいなら腐ったりはしません。
昆布にくっついて干からびるだけです。
それだけ昆布の吸水力が強いということです。
昆布じめはなぜおいしいのか?
それにしても昆布じめはなんとも言えない旨味というか美味しさがありますよね。
食べ飽きないおいしさを持っています。
というのも
- 昆布が魚のいらない水分を吸収してくれ魚本来の旨味が凝縮され、
- 昆布も持つグルタミン酸と魚の持つイノシン酸がうまくコラボして旨味が身に染み込むからよりいっそう美味しくなるのです。
ということです。
昆布じめが美味しい魚の種類
さあ、ここからが本題です。
昆布じめにして美味しい魚はなんでしょう?
とは言ってもその魚が近くの魚屋さんに売っていないとしょうがないですね。
なのでまず一般的に美味しいといわれる魚を紹介します。
比較的手に入りやすい魚
なんと言っても、天然真鯛、真だら、くるま鯛、天然平目
この4種は昆布じめに最適です。
比較的手に入りやすく美味しい昆布じめができる魚といえるでしょう。
一般的でないけれど昆布締めがおいしい魚
あと、ほうぼう、カワハギ、甘エビ、柳バチメ(ウスメバル)他白身の魚であればなんでも昆布じめにできます。
これらもやっぱりおいしいです。
日本海であれば新鮮甘エビで昆布締め作ったら最高ですね。
>>甘海老の昆布締めを作ろう!〜刺身はもう食べ飽きた!【美味しさの頂点制覇】
金沢ではさわら(カジキ)の昆布じめが大人気!
しかしそれ以上に美味しいのが、
カジキ(金沢でさわら)の昆布じめです。
富山ではサス、金沢ではサワラという言い方します。
黒皮かじきを使うことが多いです。
普通においしいです。
マカジキの昆布じめは最高に美味しいと思います。
その他おすすめの昆布じめ
意外と知られていないのが「ふくらぎ(ぶりの幼魚)の昆布じめ」
これは本当に美味しいですよ!
みんな知らないでしょう!
青魚の昆布じめは想像も遣いないという人がほとんでしょうがこれは絶品です!
一度騙されたと思って試してみてください。
脂がない魚を昆布じめにする
一般的には脂のない魚を昆布じめにすると言われています。
これは脂ののった魚だと昆布が身に入らないといういいかたします。また、日持ちしないということもあると思います。
私個人的には邪道ですがこの脂ののった魚の昆布〆めの方が好きです。これはあくまでも個人的な意見です。
↑ こんなマカジキ で作って皆さんにお届けするのが将来の夢なんですよ。
おぼろ昆布を使った昆布締め
私は甘海老の昆布じめも普通の真昆布で巻きます
が、おぼろ昆布でしたほうがセオリーだそうです。
甘海老は繊細な味なのでおぼろ昆布にしないと昆布に負けてしまうとのことです。
昆布じめの作り方
作り方は至って簡単です。
昆布を酢で拭いて、スライスした魚の身を昆布に並べて、昆布で巻いて、ラップをし、上に重石を置いて冷蔵庫で一晩寝かせれば出来がります。
本当に簡単でしょう!
基本的にどの魚でも一緒のやり方でできますよ!
詳しくはこちらをどうぞ!
富山と金沢の昆布じめは違います。
同じ昆布じめでも富山の昆布じめと金沢の昆布じめは全く違います。
富山の昆布じめには刻み生姜が入っています。生姜の風味をつけます。
金沢の昆布じめには生姜が入らないので、魚本来の美味しさを楽しまめます。
甲乙つけがたいものなのでみなさんのお好みでお選びください。
私は金沢なので絶対生姜は入れたくありません。(笑)
最後に
海の近い人なんかに言わせると、
なんで新鮮な魚をわざわざ昆布じめするんだ!
という人もいます。
確かにその通りだとも思います。
でも、その考え方は人生の楽しみの大きな部分を失ってしまっているのかな!とも思います。
昆布〆、昆布締め、昆布じめ。
こんな美味しいものないのにね!
リッキー近いうちに特選の昆布じめ作って皆さんお届けする仕組み作りますね!
もう少しだけお待ちください。
<終わり>
参考記事 魚をさばく主婦にオススメな包丁がこれ!使いやすくて重くない洋包丁「藤寅作」