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サヨリの捌き方【刺身】三枚おろしが素早くキレイできれば一人前!皮は包丁背引きで!

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サヨリは春のイメージがありますが実は旬が2回あります。

11月と4月です。

釣り魚としても人気で堤防からみると水面を動く様子を見ることができます。

このサヨリ刺身にして食べるのがおいしいですがなかなか捌くのが大変です。

この魚を刺身にできれば魚屋としても一人前といえるでしょう。

今回はこのサヨリを刺身魚として扱い方や捌き方を見ていきたいと思います。

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サヨリの基本情報

サヨリ
分類 ダツ目サヨリ科サヨリ属                
名称サヨリ
別名・地方名細魚、針魚
英語名Japanese half beak
学名 Hyporhamphus sajori (Temminck and Schlegel, 1846)
分布海水魚、全国各地沿岸氷層
主な漁法刺網漁、巻網漁

サヨリの特徴

銀色にメタリックな線が入り美しい魚体をしている魚です。

特徴は次の通り。

  • 吻(下あご)が長い。
  • 腹の中が黒い膜で覆われている。
  • 口にウオノエ(寄生虫)がいる。
  • 沿岸の表層を泳ぐ
  • 釣魚としては餌取り

刺身にしても火を通してもおいしい魚です。

サヨリは生・天然・地物の3拍子揃っている

頭とってお腹出ししたサヨリ

サヨリは鮮魚ではとっても重要な位置を占める魚です。

というのも魚小売りにとっては3大主要テーマの生、天然、地物の3拍子揃っています。

天然真鯛に匹敵する大事な魚といえます。

ちなみに生の反対語は冷凍(解凍)であり、天然の反対語は養殖であり、地物の反対語は県外物(外国物)になります。

大手スーパーマーケットは計画重視するので必死になって冷凍(解凍)物や養殖物、外国物である程度確実な数値を目指すのでおのずと魚も美味しくなくなっていくわけです。

我々ローカルの小売店はしっかりと生、天然、地物の品揃えを強化したいところです。

サヨリの旬は2回ある

秋(11月)と春(4月)の2回旬があります。

冬〜春先の魚というイメージ。

サヨリはおろすのが難しい

このキレイな身をしたサヨリも捌くとなるとちょっと経験を必要とする魚です。

なので調理技術のない店ではほとんど買付しません。

買付できないと言った方が正確かもしれません。

細くて長い魚体は出刃ではおろしにくいものです。

柳刃包丁がやりやすい

柳刃包丁でおろしたほうがやりやすいと思います。

包丁の背引きがやりやすい

包丁の背引きというのが正解かわかりませんがそう呼んでいます。

水はつけない、さらさない

水にはできるだけつけないでおろしてください。

水を当てれば当てるだけ鮮度がすぐに落ちます。

薄腹の黒膜はサッととればいい

腹の黒い膜もササっと落とす感じで十分です。

後で薄腹をとれば無くなりますから。

こればかりは慣れですね。

サヨリの捌き方

サヨリを捌くのは難しいというお話をさせていただきましたが、捌き方のポイント押さえておきましょう。

三枚おろしです。

いろんなやり方があると重いますが一つのやり方を紹介しておきます。

STEP

まず真水でさっと水洗いします。

水道水でいいですがあまり長くさらすと鮮度が落ちるので短めにサッとで。

STEP

次に包丁で頭を取ります。

特に量が多い時は先に全部頭を取ってしまった方が効率いいはずです。

STEP

腹ビレを先に取りましょう。

2つの腹ビレを同時に包丁で押さえて尾を持ち上げて引っ張る感じです。

ここで注意してほしいのは腹ビレの根本の三角の骨をしっかり取るようにしましょう。

皮を引くときに日っっかります。

STEP

包丁でお腹を開けて内臓を出します。

肛門の方から逆さ包丁で開けてもいいですし普通に頭の方から開けてもよいです。

このときの注意点は可能な限り黒い内側の膜と血合は取っておきましょう。

血合を取るのに水を当てたりせず包丁の刃をうまく使って書き出しましょう。

STEP

それから大名おろしで三枚にします。

出刃包丁ではやりにくいので薄い包丁か柳刃でやってください。

包丁を入れるときは慎重でいいですが包丁を入れたら一気に包丁を動かすようにしましょう。

STEP

薄腹を取ります。

これも薄い包丁か柳刃でやった方がやりやすいです。

包丁を入れて一回で薄腹を取れるようになるのが理想です。

STEP

薄腹をとったらそのまま包丁の背を使って皮を剥きます。

尾の方に一つ線を入れてそこに包丁の背を当てて皮を引っ張るようにして皮を剥きます。

いわゆる背越しです。

一気に皮を剥かないといけませんがそのとき薄腹をガバッと残してしまうことがあります。

出来るだけ薄腹を残すように包丁をまな板に押し付けながらやりましょう。

STEP

横に走っている銀色を残すようにおろせれば大成功です。

皮の剥き方が下手くそだと銀色が取れて黒い線が剥き出しになります。

これは技術次第なのでしっかりと意識して銀色を残すようにしましょう。

鮮度が悪いサヨリを使うと皮がズル剥けになります。

また鮮度が悪いサヨリは触って見ると柔らかいのですぐ分かります。

あまりにも鮮度悪いようなら干物用か塩茹で用にしましょう。

サヨリは上品で淡白な味わい

サヨリの刺身

サヨリといえば刺身ですが、塩して干物にしても美味しいし、三枚おろしにして椀種にすることもあります。塩焼きでもいいし、調理しづらい以外は非常に優秀な魚と言えます。

昆布〆めも美味しいです。

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サヨリの骨も商品価値あり

サヨリの骨

サヨリを三枚おろしにすると中骨が残ります。

大体捨ててしまいますが骨も十分商品価値あります。

これを集めて販売してもいいです。

むしろ魚好きはこういうものを喜びます。

値段も安くすればその分わずかでもロス対策になります。

唐揚げ用でオススメしてみてください。

二度揚げしたらいいビールのおつまみになりますよ。

サヨリとタイ、甘エビが並ぶととても華やか

刺身を作る人ならわかると思います。

刺身盛合せに天然真鯛とサヨリが入ったもの非常に刺身が美味しくに見えます。

まさにエレガントなお刺身ができます。

あとは甘えびでもあれば最高って感じですね。

春先の刺身売場を華やかにしてくれる名脇役といえます。

寿司ネタとしても人気です。

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まとめ

サヨリは春の一定の時期にしか入荷ありません。

可能であれば刺身に捌けるようになって欲しいです。

もちろん食べるのだけでもいいと思います。

みなさんも今年一度はサヨリを召し上がってみてくださいね!

参考サイト>> ぼうずこんにゃく市場魚貝図鑑 サヨリ

<終わり>

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リッキー
鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー 30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。 なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。 一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。 すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。 有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属