
天然真鯛は魚の女王と呼ばれるだけあってエレガントな魚です。
その美しい赤い体色と透き通った身は食通達をうならせます。
晩春の売場を華やかにしてくれる特別な存在です。
料理しても煮てよし、焼いてよし、刺身にしても最高の美味しさときているので全魚のうちで最も重宝されている魚といえます。
リッキーも対面売場にはこの天然真鯛はかかさず置くようにしています。
目次
天然真鯛の基本情報
分類 | スズキ目タイ科マダイ属 |
名称 | 真鯛 |
別名・地方名 | 天然真鯛 本鯛 |
英語名 | Red Sea Bream |
学名 | Pagrus major(Temminck and Schiegel,1844) |
分布 | 海水魚 春先に沿岸によって来て卵を産む |
主な漁法 | 釣り、定置網漁、底曳漁 |
備考 | ・明石鯛、鳴門鯛、佐島鯛が有名。 ・年中入荷はする。 |
天然真鯛はどんな魚?

養殖と天然がある。体色やヒレで見分ける。
詳細については別記事書いているのでそちらを参照ください。
一般的に鯛というとこのマダイを指すが近縁にキダイとチダイがいて見分けがついてない人が多い。市場では相場含めて区別される。
年中市場には入荷するが3月下旬から5月くらいまでが旬になる。
対面のあるところでは必ず毎日置いておくべき魚。
天然真鯛のおいしい食べ方は?

どんな料理も美味しいです。
煮付け、塩焼き、刺身、昆布締め、湯引き、カルパッチョ、鯛めし、ポアレ、バター焼き、ムニエル、フライ、鍋、しゃぶしゃぶなどまだまだ美味しい料理法ありそうです。
タイの卵、あらなども料理すると美味しいものです。
タイの皮を捨ててしまうことが多いですがこれも湯引きして酢の物にして食べる方法もあります。
味は淡白でありながら上品で非常に美味しいです。
脂がのったものはさらに美味しさを感じるものでまさに絶品です。

この前、鯛しゃぶ食べましたよ!メチャクチャおいしくて感動しました!

その中でも一番おすすめなのはやはり湯引きではないでしょうか?
個人的な思いですが天然真鯛の湯引きは最高だと思います。
タイの皮と身の間にある脂がなんともいえない美味しさを醸し出してくます。
とにかく魚の中で最も美味しい魚と言って過言ではないと思います。
どうやって買う?

天然真鯛を置いてある店は比較的多いと思います。
対面販売しているところが理想です。
特に魚がいいと評判の店はこの天然真鯛を大事にするのでそう言ったお店で買うのがいいですね。
大手スーパーなどは入荷が安定している養殖真鯛を使いたがるので結果天然真鯛をおくことは少なくなります。
なので、地元の魚屋や地方に根付いたスーパー、市場風店舗などがおすすめです。
もう一つは、パックしたもの1尾、2尾だけ売っている店がありますがそういう店の鯛はメチャクチャ高く儲けようとしているものなので避けた方がいいでしょう。
売り手の思いとしては売れたらラッキー残ったら刺身に回せばいいやくらいにしか考えていません。
対面などでしっかり売ろうとしている魚が理想ですが最近少なくなっているかもしれません。
どうやって売る?
売り手としては、鯛は基本中の魚で毎日仕入れたいのでできるだけ売れる値段をつけてください。
値入れでいうと丸物でいうと3割かけなくてもいいです。2割でも十分です。
どうせ刺身や切身にするときに3割以上かけることになるので丸物は安くしてください。
で、先ほども言いましたが鯛は毎日仕入れるものです。
売れない値段は絶対につけないことです。
イメージでいうと1箱の半分でも売れれば十分です。
タイの身をおろしたものは2日以内(翌日まで)に使い切ってください。
そのためにも丸物で売れるようにしなければなりません。
中鯛をうまく仕入れるコツを覚えてください。
天然真鯛は4月にしっかり売り込むこと!
桜が終わる4月中旬ごろは天気もよくナギまわりになることが多いので魚種自体は増えます。
その中でもなんといってもしっかり売っていきたいのが天然真鯛です。
卵を産みに岸に寄ってくるので鯛の水揚げが増えてきて相場も下がります。
巻網の天然真鯛などはk500円を割ることもあるのでそんなときを目掛けて天然真鯛の切身を出していくのです。もちろん刺身にもなりますのでしっかり目利きをいかして品定めしていきましょう。
普段は切身出せなくてもこの時期はしっかり販売しましょう!
大手スーパーがやっている養殖の鯛とは美味しさが全然違います。
小さなお店はこういうところをしっかりやっていくことで差別化をはかって地元の優位性を出していってほしいです。
仕入れ力の強化と捌きの技術があればお店が小さくてもしっかり存在価値を発揮できるものです。
天然鯛は実は3種類あるの知ってました?
天然真鯛と近縁のものとしてチダイ、キダイがあります。
小鯛も同じですが天然真鯛を入れてこの3種類が一般的に流通するものです。
これらはタイ科です。
同じ鯛のついた魚として、金目鯛や車鯛、石鯛(シマダイ)などがいます。
これらはタイ科の魚でないので正確にいうと鯛の仲間といえないのです。
天然真鯛と養殖真鯛
養殖魚の中でも真鯛は広く流通されているものです。
品質もよく比較的おいしいのでホテルや料理店で重宝されています。
安定入荷するので使いやすいわけです。
ただ、やはり天然真鯛には自然な味には敵わないので天然真鯛がないときに使うという形になると思います。
最近おもしろいのは若い人たちには養殖の方が人気ができているということです。
なぜかといえば天然真鯛は自然の海で何を食べているかわからないというのです。
確かに自然界でいろんな生物がいるのでいっていることはわからなくはないです。
ただ、養殖真鯛が食べるものが決まっているといっても抗生物質とか混ぜた餌を食べているのでそれが本当にいいのかなんともいえない気がします。
まあ、おもしろい時代ですねというしかないです。
天然真鯛のウロコをとらずにおろす方法はないの?
この点については過去に記事にしてありますのでこちら↓ をご覧ください。
最後に
天然真鯛は本当においしい魚です。
見た目もキレイで華がある魚です。
天然真鯛をしっかり扱えないのであれば魚屋失格です。
この天然真鯛を大事にしていきたいですね。
参考サイト ぼうずコンニャク市場魚貝類図鑑
<終わり>
天然真鯛のおいしさはみなさんもうお分かりですね!