はたはた といえば秋田が産地で有名ですが金沢港や能登で獲れるハタハタもおいしいものです。
また、山陰地方で獲れる黄金色をしたハタハタはさらにおいしいといわれています。
ハタハタはどんな料理にしてもおいしいです。
以前ハタハタが不漁で全くとれないことがありました。その時は値段も高騰していたのを覚えています。
資源は無限ではないことを気付かされたのと同時にハタハタというものが本当に美味しい魚だったということにも気付かされたのです。
他にもいろいろ調べてみるとハタハタについて面白い話がわかりましたので紹介したいと思います。
目次
ハタハタの基本情報
分類 | スズキ目ハタハタ科ハタハタ属 |
名称 | ハタハタ |
別名・地方名 | カミナリウオ シロハタ 鰰 |
英語名 | Steilfin sandfish |
学名 | Arctoscopus japonicus(Saindacher ,1862) |
分布 | 主に日本海 |
主な漁法 | 底曳漁 |
備考 | ・ウロコがない ・エラ蓋にトゲがある |
ハタハタはどんな魚?
大きく分けて2系統の個体郡があるように思われます。
秋田で獲れる個体群と山陰で獲れる個体群はで2系統違うという説もあります。
色合い体型などに違いがあるという。
実際秋田方面で獲れるハタハタ黒っぽい色をしてどちらかというとヒョロ長い個体が多い。
それに対して、
山陰方面のハタハタはふっくらして黄金色なものが多いと言われてます。
脂のノリが違うからだという人もいますが秋田方面でも脂の乗った個体は黄色みがかるはずです。
そのためただ一般的には脂がないため秋田方面のハタハタはイズシにできたり、しょっつるという魚醤を作れたりするということです。脂が多いと作りにくい商品です。
山陰方面のハタハタは脂があるため干して干物にしたりするものが多いです。
それぞれの違いから来るものだと思います。
どちらにしても美味しいのには変わりので美味しく楽しみたいです。
また、忘れてならないのがハタハタの卵の存在です。
後で詳しく説明しますが、
ブリコといって秋田方面では煮付けや焼き物で珍重されます。
ハタハタおいしい食べ方は?
なんといっても煮付けは最高だとおもう。独特な脂がとても美味しいと感じさせてくれる。
ただ焼き物もあなどれない。非常に美味しい。
塩焼きというより干して干物にしてから焼くのが多い。
そして先ほどの卵も美味しい。
成熟しすぎるとピンポン球といって固くて食べにくくなります。
ハタハタはどうやって買う?
・やはり底曳漁が解禁してからである。
・大体パックして販売されている。
・買うときに気をつけたいのは腹がパンパンに膨れた個体。卵だと思って勘違いしないで欲しい。大体エサで大きくなっていることが多い。そのエサもオキアミだったりするとすぐに悪くなってしまいます。
・できるだけ売れて新しいものを置いている店で買う方がよいでしょう。ちょっとした見極め方ですが大小2種類のパックが置いている店は売れている店の場合が多いです。
・2023年は北陸方面はほとんど取れてなく春先に少し揚がっている感じです。
ハタハタをどうやって売る?
基本値段が安い時は店売りは大きめのハタハタを優先して仕入れましょう。
中小サイズは相場が高いときにやむを得ず売ると考えてください。
ただ唐揚げには小さいサイズの方が人気です。
対面調理は基本「頭とりだけ」にするようにしてください。
頭をつけたままのお腹出し調理は基本避けたいところです。
エラのトゲが痛いし、やりにくくて時間がかかって他のお客さんを待たせることになります。
やるとしても大きいサイズのみという流れを作りましょう。
事前の説明をしながらお客さんに理解してもらいましょう。
対面を効率的に運用するコツです。
頭をとるときに卵や白子をどうするかですが、地域によって対応が違うと思います。
ただ、白子よほど鮮度よくないと美味しくないので基本いらないでしょう。
水揚げ数時間以外はほとんどまずいと思った方がいいでしょう。
小さいハタハタは販売するというより自店で魚惣菜をする場合に使います。
唐揚げや南蛮漬けにするとバカ売れします!
結局ハタハタ高いと売れません。
ハタハタないかないかと言われるのでたまの入荷で相場高い時など無理して仕入れたりしますが結局売れません。
ハタハタはやっぱり大衆魚で安いから売れるというのは現場で痛感します。
最近箱一万円超えることもあるので無理しないのが無難です。
ブリコ ハタハタの卵
春になるとハタハタの卵を持って子持ちハタハタになります。
時期によってはこの卵だけが海岸に打ち寄せられたりします。
ハタハタの卵はブリコとも呼ばれます。
ぶりっ子ではありません。
ブリコです。
ただこの卵成熟すると粒が固くなってピンポン玉と呼ばれたりします。
かなり固くなります。
このハタハタの卵を珍重するとこととあまり重視しないところがあります。
単に地域性なのですが秋田、新潟方面ではこの卵をとてもありたがります。
子持ちが価値あるといいます。
それに対してそれより以西ではどちらかというと身の方を重視して卵をあまり気かけなかったりします。
もちろんあったらいいと思いますがなくてもそんなに残念に思わない人が多いようです。
ちなみに干物はほとんど子持ちのハタハタは使われません。
たまたまネットでハタハタの卵で美味しそうな商品を見つけたので掲載しておきます。
これはちょっと食べてみたいですね。
ハタハタの卵の神秘
ハタハタの卵はたまに変わった表情を見せてくれます。
以前も紹介した画像ですがぜひ皆さんに見ていただきたいのでここで改めて紹介させていただきます。
同じ箱に入っていたハタハタの卵を集めたものです。
着色も画像処理も一切していない自然の色です。
こういった奇跡的な生命の神秘に出会えるもの魚屋冥利に尽きるといってもいいと思います。
写真で紹介!
ハタハタを開いてみました。
塩をして食べたら美味しいでしょうね。
独特の脂が美味しいです。
調理は頭とりをしますが基本的に中身は全部出して捨ててしまいます。
金沢ではあまり卵も食べる習慣が少ないようです。
ただ、大きなサイズのハタハタは卵をこんな感じで残すようにしています。
最後に
底曳漁が始まったら必ずハタハタを置くようにしてください。
それよりなにより魚惣菜を強化したいというお店はこのハタハタをうまく使うと最高のパフォーマンスを発揮してくれます。逆にいうとハタハタを使わずに魚惣菜するのは非常に困難だとさえいえると思います。
この意味をもう少し理解したい方は直接メールかSN Sに連絡ください。
何かお役に立てると思います。
参考サイト ぼうずコンニャク市場魚貝類図鑑
<終わり>
脂ののったハタハタって本当に美味しいですね。