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魚捌きの基本【初歩の初歩】最初にマスターするならこの魚!

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魚捌きの初心者が魚をさばく練習をしたいとき、どの魚でやるのかいいのでしょうか?

奥さんや彼女の前でササっと魚を捌けたらカッコいいですね。

どうやったら魚捌き上手になるのでしょうか?

魚捌きの全体を網羅しましたので最後までご覧ください。

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魚を捌く手順

ウマヅラカワハギの頭とり 包丁を入れているところ

まず魚をどういうふうに捌いたらいいかをみてみてみましょう。

基本的に魚を捌くときは、

  1. お腹出し
  2. 頭とり
  3. 二枚おろし
  4. 三枚おろし
  5. (刺身用)皮むき

の5種類になると思います。

※開き、切身もありますが今回は初歩の初歩ということなのでこれらは次に回しましょう。

あと、おろし方(二枚、三枚)としては大名おろしと腹背にスジを入れてから尾の方からおろす丁寧おろし(造語)の2種類があります。これについても途中で解説いれますね。

では、それぞれ見ていきましょう。

1.お腹出し

調理済みのあからばちめ

まず基本中の基本はお腹出しです。

頭をつけたままエラをとって、お腹に包丁で切れ目を入れて内臓を抜き出します。

これは魚を塩焼き煮付けにするときにします。

頭をつけて料理したいときにこのやり方をします。

いわゆるお頭付きですね。

縁起を担ぎたいときや魚を豪華に見せたいときはこのやり方がおすすめです。

難点は、

魚の腹に包丁を入れにくく、腹の中を出すのが少し面倒くさいことです。

ただ、魚の胃袋さえ出してしまえばあとは食べれるのでそんなに神経質になって腹の中をきれいにしなくていいものです。

ただエラはしっかりとらないといけません。

取れないようなら手で書き出すこともあります。

これはそんなに練習しなくてもできると思います。

お店では素早さ・スピードが要求されるので見ずにできるようにしてください。

2.頭とり

これは頭をとってしまうので一番楽な捌き方です。

時間がない時などおすすめです。

エラ抜きもしなくていいので本当に楽です。

難点はいわゆるお頭付きにならないので、

めでたい席では控えたほうがいいでしょう。

鍋が小さいときやグリルに入らないときにしたりする人が多いです。

食べるのも面倒くさくないのでお子様が食べるときなどもこのやり方がおすすめです。

ただ、魚の種類や頭の取り方によっては食べるところが少なくなるのでちょっと残念に感じる人も多いです。

メバル(はちめ)やカサゴなどの頭でっかちな魚を頭とりすると小さくなってもったいなく思う時があります。

また、頭をガバッととってしまうと、人間で言うと後頭部のところの肉が一緒に落とされたりしてもったいないような感じになります。

これも特に練習は特に必要ありません。

すぐできると思います。

ただ下手な人だと切り口がガタガタになって見栄えが悪いです。

3.二枚おろし

生真ほっけの二枚下ろし
カマなしですが一応二枚おろしです

魚のカマの部分を残してお腹を包丁で割って内臓出したのちに、骨の上の上身を外す方法です。

骨のない身と骨のついた身の2つに分かれます。

魚の部位が2つになるので二枚おろしと言います。

二枚おろしの場合はほとんど大名おろしでやります。※大名おろしについては後で詳しく解説します。

これは骨をつけたまま料理することでできるだけ魚の身を小さくしたくない時にこのやり方をします。

実は魚は骨を外して火にかけると身が縮んで小さくなります。

結構小さくなるんですね。

これを防ぐためにわざわざ骨を残しておきます。

サバなどでよくされるおろし方というのを覚えておいてください。

これについては少し練習が必要になります。

ただ、あまり気にしなければもう片方の骨のついた方に身が多くなるということでしかないので別に問題にならないと思います。

4.三枚おろし

生ほっけの三枚おろし

三枚おろしは魚の両方の身を骨から外すやり方です。

身2枚と骨1つの計3つの部位に分かれるので三枚おろしという言い方をします。

骨を外すということなのでおろし方の上手い下手が一番でるおろし方だと思います。

このおろし方には大名おろしと丁寧おろしの2種類があります。

大名おろし

大名おろしは頭の方から包丁を入れるやり方です。

骨に身がつきやすいので大雑把な雑なおろし方になります。

大名といえばいいとろしか食べないということで雑でもいいということ言いたいのだと思います。ちょっと説明しにくいですが身をきれいに残さなくてもいいおろし方と言えます。

慣れれば簡単ですが、最初のうちは逆にやりにくいかもしれません。

白身魚は基本大名おろしです。

骨に引っかかり

丁寧おろし

これはリッキーの造語です。

要は尾の方から背と腹に包丁を入れた後、尾を持って包丁を入れ骨を外すやり方です。

フクラギやサバ、アジなどで身をしっかり残したいときにこのやり方をします。

キレイにおろしたいときにするやり方です。

初心者はこのやり方でまずやった方が身がグチャグチャにならずいいと思います。

難点は骨を外すとき骨の太い魚では包丁が引っかかる点です。

なので白身魚などはこのやり方でなく大名おろしに近いおろし方をします。

両者の使い分けは魚によって判断しますが、最初は丁寧おろしを覚えてください。

おそらく魚をおろすのが上手い下手を言うときはこの三枚おろしのことを言うのだと思います。

なので、魚のおろし方を練習するときもこの三枚おろしをしっかりやることになります。

5.皮むき

サンマの刺身用皮むき三枚おろし

刺身になる魚はこの三枚おろしした後に皮を剥くことになります。

皮の剥き方には、

  1. 手で剥くやり方
  2. 包丁で剥くやり方
  3. 包丁の背を使って剥くやり方

の3種類があります。

それぞれ簡単に説明します。

1.手で剥くやり方

手で皮を剥いた方が剥きやすい魚があります。

例えば、イワシなんかは手で剥いた方がきれいになります。

しめ鯖も手で皮を剥きます。

他の魚でも手で剥けるのもあります。

難点としては手が汚れるのとやはり菌が身につく可能性が増えるので手袋をするか衛生環境を整えるかする必要があります。

2.包丁で剥くやり方

普通の魚はこれが多いです。

基本尾をしっかり持って包丁の刃をうまく使ってやります。

外引きと内引きがあります。

ここは以前記事を書いているのでこちらをご覧ください。

>>魚の皮の引き方どのやり方がいい? 外引きと内引きのメリット・デメリット

また通常はしっかり包丁をまな板に押し付け皮目が残すように皮を剥きます。

ただ、中には皮目を残さず、包丁を少し浮かせておろさないといけない魚というのもあります。

ここは中級レベルになったら確認してください。

ちなみに包丁を浮かせて皮目をつけない方がいい魚としては、車鯛、カワハギなどがあります。

もう一つシマアジ、カンバチ、ブリの腹身の方はしっかり銀色を残さないと価値が半減します。

一応知識として入れておいてください。

3.包丁の背を使って剥くやり方

包丁の背で皮を剥く方法も覚えていた方がいいでしょう。

サヨリ、サンマはこのこのやり方で皮を剥きます。

いわゆる「背ごし」です。

サヨリ、サンマについては尾の方に少し切れ目を入れて、その切れ目に包丁の背を当てて一気にしごくように包丁の背を滑らせればきれいに皮が引けます。

ポイントはまな板にこすりつけるようにしっかり包丁の背をまな板に押し付ける点です。

アジも通常包丁でおろしますが、銀色をしっかり残したいときは包丁の背を使って頭の方から途中まで背ごしします。

ただゼイゴ(鱗が硬くなったギザギザ)があるのでその手前で止めて、そのあとは手で剥がします。

この背ごしは皮引きを途中で失敗したときに頭から向き直すことがありますがそのときその背ごしでやるとうまくいきます。

ここはわかる人はわかる秘技です。

このようにいろいろ捌き方があります。

>>あじの皮引き3つのやり方!プロが詳しく解説 【刺身作る人必見!】

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魚屋が仕事として練習するのはこの魚!

マサバ

ちなみに魚を捌くことを仕事でしている魚屋さんの場合はどんな魚で練習しているのでしょうか?

一番多いのがサバだと思います。

新人君が一通り講義を受けてまずやってみろと与えられるのがサバということが多いと思います。

アジもいいでしょうが、アジの場合はゼイゴとという尾の付け根に硬くなったギザギザがあるのでまた特殊なものなのでちょっと別に教えられると思います。

なぜサバかというとサバのおろし方はどんな魚でも共通にできるおろし方だからです。

サバさえ出来るようになれば他の魚も基本同じなので出来るようになると言えます。

あとは大きさの問題という感じです。

なので魚屋の新人教育でもサバが使われることが多いです。

個人が捌きの練習をするのに最適な魚はアジ

マアジ

しかしながら自宅で練習するなら、

やっぱりアジがオススメだと思います

今ほどアジにはゼイゴがあってちょっと違いますよと言いましたが、違うのはそこだけです。

ゼイゴの処理さえすればあとは他の魚と同じです。

しかもアジの場合は刺身にもできるので皮むきという作業も発生します。

この練習も兼ねることができるのはメリットになると思います。

サバはあまり刺身にしないので皮むきという工程はあまりありません。

あってもしめ鯖でてで皮を剥く形になので普通の皮むきと少し違うといった感じです。

また、サバだと値段もそれなりにするので数がこなせません。

その点アジであれば1尾あたり安いので数がこなせるのでオススメです。

小さめならそこそこ数が買えるのでたくさん練習するにはいいと思います。

時期になると更に安くなるのでその点でもおすすめです。

また、万が一たくさん三枚おろしができても冷凍で保管しておけば、解凍してソテーやフライでおいしく食べられるので無駄はないし、場所も取らないのでいいと思います。

そんなことで自宅で魚捌きの練習する際はぜひ、

アジ

でしてみてください。

ちなみにゼイゴ(ギザギザ)は上でとりますか?下にして取りますか?

ゼイゴに包丁を入れるときは下の身の方からとるのが正解です。

初心者は上のギザギザを包丁でギコギコとりますが、危ないのでプロは下のをスッととります。

慣れないと身がガバッととれますが、やってみると安全だというのがわかると思います。

ぜひ、やってみてください。

ここは本当は動画で案内したいところですね。

アジがおろせるようになれば、フクラギもおろせますし、10kgの天然ブリもおろせるということになります。

おろし方一緒ですからね!

>>RIZAP(ライザップ)料理教室 〜普通の主婦にオススメか?【捌きのプロの視点から】

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まとめ

魚を食べることは好きでも捌いたりするのは苦手という人も多いと思います。

それはそれでしょうがないですが、自分料理できると作る楽しさというのがわかってきます。

更にそれを食べてくれた人が美味しいって言ってくれればなお嬉しいものですね。

そんな楽しみもあるのでぜひ、魚捌き挑戦してみてください。

>>魚の中骨は骨抜きで抜いた方がいい?包丁で切りとる方がいい?

<終わり>

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リッキー
鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー 30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。 なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。 一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。 すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。 有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属