超わかりやすい鮮魚の計数管理シリーズ第2回目です。
数字の話はある程度会社なりお店なりで知る機会はあると思いますが、わかったようでわからないということが多いです。
指導者の人も時間限られているせいかパパッと話して終わりって感じなんですよね。
ここでできるだけ言葉を噛み砕いてわかりやすく解説したいと思います。
もともと魚屋さんは昔から紙に書いた数字が苦手という人が多いのでこの機会に完全でなくていいので少しはわかるようになるようにしておいてください。
今回は構成比という言葉を説明します。
ポイントは何を意味する数字かということです。
この意味がわかると現場でも使いやすくなると思います。
鮮魚の構成比とは
構成比というのは読んで字のごとく全体に占める割合を%で表したものです。
そこでいう全体はいろいろ変わります。
例えば、店全体の売上高になる場合もあれば鮮魚部門の売上高になる場合もあります。その他で使う場合もあります。
具体的な例を出します。
パターン1
例えば、鮮魚部門、精肉部門、青果部門、その他の売上の割合を見るときは店全体からその割合を出します。
店全体売上高 300万円
鮮魚売上高 30万円
精肉売上高 42万円
青果売上高 36万円
その他売上高 192万円
1日の売上高が上記のような場合に
鮮魚 10.0%
精肉 14.0%
青果 12.0%
他省略
という構成比になります。これを部門売上構成比と言います。※リアルではなく大体の数字です
パターン2
同じように鮮魚部門での構成比を見ます。
鮮魚売上高 30万円
刺身売上高 7.5万円
切身売上高 4.2万円
生魚売上高 9万円
その他売上高 9.3万円
1日の売上高が上記のような場合、
刺身 25.0%
切身 14.0%
生魚 30.0%
他省略
という構成比になります。これを分類別売上構成比ないしはカテゴリ別売上構成比と言います。会社によって名称は変わると思いますが部門の中の構成比です。※リアルではなく大体の数字です
いずれも売上高を見れば売った金額が多いか少ないかわかりますよね。
ではなぜ構成比を見るのでしょう?
なぜ構成比を見るのでしょうか?
なぜ構成比を見るのかというと、
元になる金額が毎日変わるからです。
例えば、パターン1であげた店全体の売上高は300万円としましたが、次の日は320万円になるかもしれません。その次の日は280万円かもしれません。
それにともなって部門の売上高も変わります。
そうすると部門の売上高や分類の売上高でみても毎日違っていてわけわからなります。
それでは困るのでそれをならしてみるために構成比という割合を使うのです。
みなさんは毎日売上日報を見ると思います。名前はいろいろあるかもしれませんが毎日の売り上げをつけた帳票のことです。
一般的なスーパーマーケットだったりするとこの構成比が出ていると思います。
そこで構成比を確認できるのです。
それは売上高が毎日違うとしても一定の割合として部門の売上(業績)がでているわけです。
毎朝、売上日報を見るときに構成比を見て昨日の業績が他よりもよかったのか悪かったのか見て反省分析してその当日の作戦に生かすのです。PDCAサイクル
朝のちょっとした時間で判断します。これが大事なのです。
構成比の基準の把握が必要
毎日見ていると自分の部門の構成比がわかるようになってきます。
水産部門だとどのくらいの構成比が必要なのでしょうか?
大体9.0〜10.0%が平均といったところでしょうか。
ただ正直これでは物足りないです。
これについては以前に記事を書いていますのでこちらも参考にしてください。
また、構成比は曜日別での把握も必要です。
曜日によって指数が変わって当然ですから。
週末は鮮魚は下がりますよね。魚の入荷がないですし、グロッサリーが大きな売り込みかけるから平日より下がるという傾向があるのはしょうがないところです。ただ、週末の構成比は指標としてありますのでその指標からいい悪いは判断できます。
週末は生魚の売上が減り、刺身が増えるというのもわかりますね。
構成比の本当の意味
で、数字の把握としては以上ですが、私はこの構成比の意味を次のように考えています。
鮮魚部門が頑張ったかどうかの指標となるものです。
よくあるのが昨日は雨が降ったので魚が売れなかったとか競合店が大きなチラシを入れてあったのでダメだったとかいういって自分たちで納得している場合があります。
さも売れなかったのが他に原因があったようなことを思っているわけです。
いやいやそうではないんですよ!実際に構成比を見ればしっかり頑張っていたかわかるんですよ ということです。
本当に店全体で他の影響を受けたなら構成比は変わらないはずですから。
そのようにしてこの構成比を見るのです。
日曜日の平均構成比が9.0%ならそれ以上なら頑張っていたと言えますし、それ以下なら何やっていたのということになります。
構成比11.0%もあったらよく頑張ったな!と褒めてあげてください。
逆に売上高がよくても構成比が低かったら何をしてるのと注意喚起が必要です。
こうやって構成比を使うのです。
売上高の増減に惑わされない指標なのです。
鮮魚構成比のベースを上げるには?
先ほど鮮魚の構成比のあるべき数値はという話をしました。
ではベースとなる構成比を上げるにはどうしたらいいでしょうか?
これは店全体の生鮮強化対策につなが流という意味に非常に戦略的に重要なところです。
生鮮強化型店舗といった場合鮮魚(塩干含む)、精肉、青果の売上高あわせて52.0%以上必要ではないでしょうか?
その中の鮮魚の構成比を上げる手法はもう既に確立しています。
これについても既に記事にしてあるので次の記事を参考にしてください。
一言では言い切れませんがヒントをあげるとしたら「鮮度の信頼をあげる」というのに尽きるのではないでしょうか。
まとめ
この構成比は簡単にいうと客観的な事情に左右されない部門の頑張り具合を見る指標の一つです。
例え夕方激しく雨が降っきて来店が減ったとしてもこの構成比が上がっていればその部門は他の部門より頑張ったと言うことです。
単純で簡単に見れる割に結構日々使える指標の一つです。
でも意外とないがしろにされているようにも思えます。
意味や使い方がわからないからでしょうか?
この記事をご覧になられた方はここでその意義や使い方をマスターしていただけるとありがたいです。
これはどんな商売にも使える指標ですのでいろいろ使ってみてください。
難しい言葉を使って知ったようなことを言うくらいならこのような基礎的な言葉の意味をしっかり理解して使っていったほうが何倍も役に立つと思います。
わかりにくい点、不明な点ありましたらメールまたはSNS に連絡ください。
また現在有料のコンサルティングはしておりませんがアドバイス程度の相談は受け付けておりますので石川県外で店舗運営や水産経営でお悩みの方はお気軽にご一報ください。
<終わり>
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