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スーパーの魚切身 〜刺身用と加熱用なにが違う?生で食べれるの?

スーパーで並んでいる切身を見るとたまに鮮度よさそうに見えるものがあります。

しかし、加熱用と表示されていたりします。

新鮮な切身ならそれを自分で刺身にして食べることができるのでしょうか?

そもそも刺身用と加熱用はなにが違うのでしょうか?

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刺身で食べれそうな加熱用切身

実際、鮮魚対面に立っていると切身のパックを持ってきて、

「これ加熱用になってるけど刺身で食べれるんじゃない?」

とお尋ねになる方がたまにいます。

また、

「このパック煮付け用と表示されてますが刺身で食べられますか?」

と言う方もいらっしゃいます。

リッキー

一般の方でも鮮度を見分けられる人からすると確かにそう思うのもわかります。

先日炎上してyoutubeをやめることになったへずまりゅうも動画でムシャムシャ食べていたのは切身用のブリだったように記憶しています。

原田被告は2020年5月、愛知県岡崎市内のスーパーで会計前の魚の切り身を食べた窃盗、大阪市内の衣料品店に対する威力業務妨害など、3つの罪に問われている。

FNNプライムオンライン

切身用のぶりを生で食べる点についてはあまり触れられていませんでしたがちょっとビックリしました。

一般的にも切身でも鮮度の良いものは刺身で食べられるんだ的な又は実は大丈夫なんだ的なちょっと強者の主婦がいるのも事実です。

実際のところ切身コーナーに売っている魚は刺身()で食べられるのでしょうか?

結論を先にいうと、

刺身で食べられるものもありますがやめた方がいい

です。

意外ですか?

なぜでしょうか?

これには鮮度だけではない裏事情があるのです。

魚屋の裏の世界を知り尽くしたリッキーがこの疑問をわかりやすく解説したいと思います。

魚を刺身(生食)できる条件

しめ鯖

まず、どんな状態の魚が刺身にできるかですね。

以前魚が刺身になる条件について記事を書いています。

>>刺身を食べれる条件は鮮度だけではない!〜さかなのさ

結論からいうと魚を刺身で食べるときは次の5つ条件を満たしていることが必要です。

刺身にできる5つの条件
  • 毒がないこと
  • 鮮度がいいこと(菌の問題がないこと)
  • まずくないこと
  • 寄生虫の心配がないこと
  • アレルギーの問題がないこと

この条件を満たせば刺身、生食できるわけです。

表示が切身になっているのには意味がある

ただ、今回のように切身と表示されている場合は別です。

切身と表示されている場合はそもそもこの基準の判断対象からは外れるのです。

切身は加熱して食べることを前提としているからです。

切身にした人がそもそも刺身では食べられないですよと言っているのと同じだからです。

リッキー

やっぱり切身と書いてあれば加熱用と考えないといけないです。

もし切身のパックに加熱用と表示してないとしても、一般的には切身コーナーにある切身は加熱することを前提としていると考えるようにしてください。

一般の方は加熱用と表示されてなくても切身とあればそう思うようにしてください。

と、ここまでは一般論の話です。

とはいえ、自分は鮮度の見極めには自信があるから大丈夫と思っている人がまだいるはずです。

そんな方々へさらに話を深掘りしてしてみたいと思います。

切身コーナーの切身の鮮度はどんなものか?

まず切身コーナーの切身の鮮度は落ちている場合があるかという点については、本当です。

そういう場合はよくあります。

もちろん鮮度のいい魚を切身でバンバン切っていく店もありますが割合でいうと少ないです。

むしろ刺身にできないから切身にしようということは魚屋ではよくあることです。

また、

刺身にできないことはないけど脂がのってないから切身にしようということもよくあります。

例えばブリなどは入荷した時点でもうすでに鮮度が悪い時があります。

浜どめといって休市やシケの関係で港や他の場所で在庫することがあります。

市場仲買さんの冷蔵庫で留める場合もあります。

それらが巡り巡ってお店に納品されるのです。

魚仕入れの常態としてよくあることなのでそれ自体問題にはなりません。

なければないで困る人がいるからです。

むしろ仕入担当者の目利きの問題になるだけです。

そういう鮮度落ちたブリも仕入れた以上、お金に変えないといけないので切身として売られることになります。

鮮度落ちたと言ってもよほどひどいものでない限り加熱するので食中毒事故にはなりにくいです。

特にブリは色ですぐわかるのでひどすぎるものは売場にでないし、出てもすぐにわかるので避けられると思います。

多少色変わっていた程度では加熱して食べれば問題は起こりにくいものです。

もちろん生で食べるとお腹を壊したり食中毒になったりします。

リッキー

鮮度の問題は菌の増殖と密接不可分の関係にあります。

なのでまずここで切身を生で食べるのはやめた方がよいということになります。

切身の雑菌の検査はしたりするのか?

鮭の切身

ところでスーパーは切身の鮮度の検査チェックをしているのでしょうか?

刺身のような一般生菌検査はされるのでしょうか?

科学的なチェックされることがあるかということですね。

結論を言えば切身の場合はそこまで厳しい検査はやってないはずです。

刺身などの生食用だと事故が起こったときの健康被害も大きいので一般生菌の数の基準も厳しく検査もしているところがあります。

リッキー

一般生菌っていわゆる大腸菌などの雑菌のことですね。

しかしながら加熱用の場合はそこまで厳しくないようです。

検査に費用がかかるという事情もあります。

通常は血合いなどの色が悪くなるので気づくと思います。

ただサーモンやカジキの切身などは色が変わりにくいので鮮度劣化が外見からわからない時があります。

鮮度悪いカジキを食べてヒスタミンの食中毒の被害を受けてしまう事例は結構聞きます。

いずれにしても切身コーナーにあるものはやはり加熱して食べるというのが原則になります。

切身は刺身で絶対食べることはできないのか?

ぶりの切身

これまでみてきたように切身コーナーに置いてあるものは基本的に加熱用だと思ってください。

それを前提に裏話的な話をします。

実は切身でも刺身にできるものがあるということです。

リッキー

お店では必ず加熱してくださいというはずですが。

ちょっと持って回った言い方になりましたがちょっと消極的なニュアンスをお感じ取りください。

売れているお店なんかでは確かに切身でも鮮度いいものを使ったりすることがあります。

そういうお店ではブリの切身でも刺身になったりします。

簡単にいうと「できます」です。

例えばブリでいうと仕入れるときは刺身用、切身用と区別していません。

養殖のぶりでも天然ぶりでも基本刺身できるものを切身にします。

なので一応切身になったものでも鮮度だけを見れば刺身で食べることはできるでしょう。

しかしながら別の問題があるのです。

ここからが核心です。

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鮮度はよくても別の問題が!

カジキの切身

では刺身になる鮮度なのになんで切身とつくと刺身で食べられないのでしょうか?

それは、

切身は切身用のまな板で切られているから

です。

つまり汚いまた板の上で切られてるのです。

リッキー

魚屋さんとしては問題があるわけではありません。

汚いというのは語弊がありますが、直前に魚の内臓や胆汁などの残を処理したまな板で切っているということです。

別に汚物や不廃物があるとかというわけではありません。

とはいえ加熱用のまな板で切られたものだったら刺身用のまな板に比べ衛生的ではないということですね。

いくら切る時にブラシでまな板を擦ってキレイにしていると言われても菌等は除去されません。

衛生的でないまな板を使って切身にするから刺身で食べられないのです。

最近のちゃんとした魚屋さんは加熱用のまな板と生食用のまな板きっちり分けて管理しています。

衛生的な状況下でされたものでなく、刺身専用のまな板を使ってない

から切身を刺身で食べるのはやめた方がいいということになるわけです。

では鮮度のいい切身を洗えば食べられるか?

シイラの切身

次に考えることは汚いまな板で切ったものだったとしても刺身を洗えば生で食べたられるんじゃないということですね。

みなさんそう考える人いますね。

それも想定内です。

まあ、こんな執念燃やす前に刺身用のものを買ったら早いのにと思いますがどうしても割安に買いたいでしょうね。

リッキー

確かに安く買えるに越したことはないですね。

その気持ちはわからないでもないのであえて答えます。

洗えば刺身で食べられないこともない

ということです。

これで勘弁してください。

あとはどんな状態か個別に見て判断するしかありません。

寄生虫が入っている場合もあるので無理しないでください。

(無害)がいたりして切身に回したりすることもあり得ます。寄生虫多い時は廃棄になりますがわずかの場合であれば加熱用の切身にまわすと考えることがありえます。

切身となっているものはやはり加熱用として使ってほしいです。

一般生菌の検査チェックもされていないので怖いですね。

もしどうしても生食したいならまずはよく洗ってしっかり身を確認してください。

そのときは自己責任です。

迷ったらやめるべきです。

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まとめ

魚に詳しい人で鮮度を見極めて切身を刺身で食べている人もそこそこいるんだろうなと思います。

でも切身を刺身で食べられるか?という問いに答えるなら、

食べられないこともないですがやめた方がいいです。

おうむ返しになりますがこういう答えになるでしょう。

最後の寄生虫(無害)がいる場合が嫌ですね。

そこまでリスクを冒してやるほどのものかと思います。

ここは素直に表示に従って刺身で食べるなら刺身用と表示されているものをお使いください。

そのほうが安心してお刺身楽しめます。

<終わり>

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