
いよいよ、北陸・山陰地方にカニの季節がやってきます。
みんなが待ち遠しいカニ漁解禁です。
11月7日初売りとありますが、解禁出漁日は6日になります。
資源保護のため一年の半分くらいは禁漁になっています。
ということで、解禁日当日はもちろんのこと年内いっぱいはかにで北陸・山陰地方は盛り上がるわけです。おいしい蟹が食べられるお待ちかねの季節なのです。
年明けもずわいがに漁はありますが、やっぱり年内の盛り上がり方は違いますね。
かにについてはみなさんの方がよくご存じだったりするので、
今回はサーっとずわいがにのことみていきましょう。
チェック漏れがないか確認してもらえばいいですね。
目次
ずわいがにの基本情報
分類 | 十脚目ケセンガニ科ズワイガニ属 |
名称 | ずわいがに |
別名・地方名 | 松葉がに(山陰地方)、越前がに(福井)、加能がに(石川) |
英語名 | Snow crab |
学名 | Chionoecetes opilo(O.Fabricius,1788) |
分布 | 水深200〜600mの海底にに生息。0℃〜−3℃の冷たい水温を好む。 |
主な漁法 | 底曳漁、カゴ漁 |
備考 | ・漁期は3月20日まで。 ・実は2系統ある。 |
どんなカニ?
実はずわいがには2系統あることご存じでしょうか?
バルダイ種とオピリオ種です。
口のあたりの形で区別できますが体型もどことなく違っています。
バルダイはずんぐりムックリで脚の突起があったりします。北海道方面に多いです。
脚の突起が大きめでトゲトゲした感じです。
オピリオが脚がスッと長くて表面がツルッとしたずわいがにです。北陸で獲れるかになどはこれです。
魚屋をやってると北海道のカニと北陸のカニどことなく違うなっていうことは感覚として持っていると思いますが、やっぱり種類が違っていたんですね。
また山陰地方の松葉がにとズワイガニを区別する見方もあります。もしかしたらこのバルダイとオピリオの違いのことを言ってるのに近いかもしれません。
禁漁期間・解禁日
新潟以北は10月1日解禁〜翌年5月31日。※オスメス同じ
富山以西は11月6日解禁〜翌年3月20日。※メスの香箱がには翌年1月10日(一部12月末)まで。
となっています。
いずれも資源保護のためとなっています。
ずわいがにの主要産地とタグの色
ずわいがにのプランド化のためにタグの色で産地を区別します。
- 加能がに 石川県 ・・・ 水色
- 越前がに 福井県 ・・・ 黄色
- 松葉がに 京都府(間人漁港) ・・・ 緑
- 松葉がに 兵庫(津居山漁港) ・・・ 青
- 松葉がに 兵庫(柴山漁港) ・・・ ピンク
- 松葉がに 兵庫(浜坂漁港) ・・・ 白
- 松葉がに 島根(隠岐諸島) ・・・ 青
- 松葉がに 鳥取 ・・・ 白+赤文字
甲羅の黒いツブツブの正体は?

ずわいがにの甲羅を見ると黒いツブツブが付いていることがあります。
これがついているカニが美味しいという言い方をよくします。
なぜでしょう?
これはこの黒いツブツブは最後の脱皮を終えて成長が進んで大人になったにつくものなのでカニとしてもしっかりしたものになっているということなのです。
脱皮中の若いかにはフニャフニャして味も落ちます。
これがついている方が大人のカニになってる証拠ということでおいしいというわけです。
ちなみに黒いツブツブはカニビルの卵です。カニビルというとちょっと引いてしまいそうですが甲羅についているミミズみたいなものがそれです。
別に噛んだり刺したりしません。急に動いたりするものでもありません。かにに害を与えるものでもないので取り除いて取ってしまえば問題なので気にしないでおきましょう!
おいしい食べ方は?
塩茹でが最高でしょう。
焼きがに、かにしゃぶ、かに鍋、刺身、寿司、酢の物、茶碗蒸し、炊き込みご飯などいろいろありますね。

個人的には茹でて食べるのが一番おいしいと思ってます。
要注意!茹でる温度が低い場合

このように真ん中部分黒くなっていますが、これは茹でる時の温度が低かった場合にこのようなことが起こります。
カニを入れすぎた場合や家庭用の火力の弱いコンロで茹でた場合が考えられます。
参考までに。
どうやって買う?
・解禁初日はどこのお店でもかに一色になるのでどこでも買えると思います。
・地元のスーパーや魚屋さんでいいと思います。市場風店舗は種類がありますが値段は高めです。
・問題はお値段ですがやはり初日は高くなりがちなのでその次の週末がいいかもしれません。意外とおすすめは休市開けの木曜日は狙い目です。2日分のカニがたまっているので数が多くなり比較的相場下がりやすいような気がします。
・最初の方は贈り物用の大きなサイズが中心に並びますが必ず小さめの安いかにが出てきます。ご自宅用はそう言ったカニを選ぶのがお得です。
どうやって売る?
・近年解禁初日にかにが少なかったりするので大手スーパーなどはあまり大々的に仕掛けたりしなくなったような気がします。
・やはりこの時ばかりは長年やっている魚屋さん、地元のスーパーマーケットの方が強いです。
・仕入れで難しいのは1パイ、2ハイの注文があったとき、小分けしてくれるところがなければ諦める方が良いでしょう。
・通常箱単位で買わないといけないと思いますが箱の中に必ず悪いかにが混じることがあります。仕入れる際はよくみて買いましょう。
・自分で選べない時は取引先を信頼するしかないですがそれでも細かいところまで見てはいないと思うのでそれなりの覚悟は必要です。
・香箱がにならともかくずわいがにはカットした時点でロス確定です。利益を取れることはありません。それなら丸のまま安く売ってなくしましょう。
・ずわいがには非常にリスクが大きいので自信がなければ初日以外は触らないことです。
・かにを発送をして喜んで貰えばそのあとずっと買いに来てくれます。念には念を入れてキチンと対応しましょう。
・発送の際トロ箱を使って食中毒を起こす店が結構あります。トロ箱の洗い方不十分だったりするためです。無料の箱でするなら基本的にサバやアジの入ったトロ箱(穴の空いてない発泡スチロール)を使わずに塩干品が入った発泡スチロールの箱を使った方が良いでしょう。
・カニの顧客リストはその店その人の財産です。電話して買ってくれるお客さんがどれだけ持っているかが大事です。そういうのが上手なおばちゃんが必ずいるものです。
・カニが売れる店にするためには毎年毎年信頼を積み重ねていくしかありません。長期的な視野を持って丁寧に対応することを心がけましょう。
最後に
ずわいがにはみなさんもお好きなので情報もしっかりとお持ちのことと思います。
ここに書いてあることだけでは物足りないかもしれません。
これからもずわいがにに関する記事増やしていきますね。
<終わり>
おそらく日本人のほとんどの人が大好きなずわいがに!