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売れる鮮魚売場にするための9つの条件【売上UP】ヒントはここ!

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魚や刺身、寿司、塩干加工品が売れないと悩んでいませんか。

他の部門はそれなりなのになんで魚屋だけ売上が悪いんだろう?

そう悩んでいる経営者幹部の方々は非常に多いと思います。

担当本人もなんで自分の売場は売上がだんだん悪くなるんだろうと心配になったりします。

おそらく売れない理由はいろいろあると思います。

一番のポイントは魚の鮮度自体に問題があるからだと思っていますがそう単純なものでもありません。

そもそも魚自体を売ってなければ話になりませんが、売れる鮮魚店、鮮魚部門には売れるための条件みたいなものがあります。

私は数々の鮮魚不振店をV字回復させてきた経験から、不振店に共通な項目があるということに気づきました。

今回はその大きなところをズバリ9項目の条件として紹介提示してみたいと思います。

鮮魚の本質に近いところに気づいて今の苦境を克服していただくことを目的にこの記事を公開することにしました。

ぜひ最後までご覧いただて解決の糸口を見つけていただけたら幸いです。

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魅力ある売場でないと売上も利益もあがらない

最近売れる鮮魚売場を作るためにはどうしたらいいのというお問合せを本当に多くいただきます。

もちろん地域的な環境があるにしてもみなさん魚屋で一生懸命仕事をするわけですから報われないと悲しいですね。

鮮魚店やスーパーを経営する人達もやっぱり売上はもちろん最終的な利益もほしいわけです。

となると、売れているお店でなければならず、そのためには魅力な売場になっていなければならないわけです。

お客さんに買いたいと思ってもらえる売場ができてないと結局売上も上がらないわけですし、利益も残せないわけです。

そう考えた時、魅力ある鮮魚売場にするためにはどんな条件が必要になるのでしょうか?

売れる鮮魚売場にするための9つの条件

一般論として売れる鮮魚売場の条件を挙げたいと思います。

魅力ある鮮魚売場の条件
  1. 魚自体が新鮮であること ・・・ 素材の鮮度 
  2. 魚の種類が豊富であること ・・・ 選べる楽しさ、安心感
  3. 毎日変化があること ・・・ 魚が都度変わること 季節感、目新しさ
  4. 魚の値段が買いやすいこと ・・・ 他の店より安ければいいという意味
  5. 売場がわかりやすいこと ・・・ 売場のレイアウト、POPの表示位置
  6. 売場に清潔感があること ・・・ 新しいければいいというわけでない
  7. 売場に鮮度感があること ・・・ 魚がキラキラ輝いて見えること その場で感じる
  8. 売場に活気があること ・・・ 人の動き、商品の売れ方
  9. スタッフが親しみやすいこと ・・・ 結局雰囲気で決まること多い

これにすべて当てはまれば基本繁盛店になるといっていいでしょう。

言い方を変えると当てはまらない項目を改善すればいいということです。

\ そもそもがダメな場合もあります /

9つの条件を具体的にみてみましょう!

各条件をもう少し詳しくみてみましょう。

それによって自店の問題点を洗い出せたらいいのかなと思います。

No.1 魚自体が新鮮であること

これは素材自体の鮮度がよくないといけないということです。

これはあえていうまでもないことなのかもしれません。

しかしながら深く考えるといろいろ問題が見えてきます。

ここは一番重要なところなので詳しく解説します。

仕入の問題

魚の鮮度はここが一丁目一番地といえます。

仕入次第で魚の鮮度も変わります。

ここでいう仕入は市場での仕入のこと。

毎日市場や漁港に行って実際自分の目で見て買ってくださいということです。

バイヤーが買う形でもいいので毎日セリに参加したり、仲買から買い付けたり市場との関係を密にしてくださいということです。

一番重要なところです。

勤怠の問題や人手がいないと言っていけないというのであれば即刻魚屋やめた方がいいくらいです。

魅力ある鮮魚売場を作るのは無理だからです。

ここのコストをケチると逆に大きな利益を失うことになります。

これがわからない経営者も多いのが現状です。

場外取引などはここでの立ち位置がしっかり確立できてからの話になります。

労務環境が許さないのであれば市場専任のバイヤーを置くくらいの意気込みが必要です。

とにかく市場や港にいってしっかりと鮮度チェックをすることです。

>>鮮魚の仕入れは人で買え!【買付の極意】中途半端な品定めでは損をする! 〜さかなのさ

鮮度いいというのはいつまでか

そもそも鮮度がいいとはいつまでですか?ということです。

ここの認識が共有できてなかったりします。

私はお客さんが料理を作って食べる時点までの鮮度を保証しないといけないと思っています。

お客さんが家に持って帰って調理したり、食べたりするときまでの鮮度の良さが必要

と考えます。

しかしほとんどの担当者はお客さんが売場で商品を手にとるときまで鮮度良さそうに見えればいいと考えるはずです。

売っている時さえキレイに見えていればなんとなると思うのです。

ただ手にとってから家に帰って料理するまでかなりの時間かかったりします。

お客さんが料理するまでの間も鮮度がいい状態であるべきと考えます。

それだけの鮮度いいの商品を売るべきです。

鮮度が悪いブリの切身の販売をイメージすればわかりやすいと思います。

ブリの切身が売場に出してすぐは色は良いがしばらく置いておくと色が変わるということがあります。

お客さんが家に着く頃や料理する頃には相当色が変わっていたりする場合があります。

これではダメなのです。

要は入荷した日に出しきれず在庫してブリの鮮度を落としていたりします。

店で数日在庫したりするのです。

要は仕入か在庫管理方法に問題があるのです。

そんなものを売っている時点でもう終わりなのです。

腰を据えて仕入の問題を解決する必要があるということです。

ここをしっかり考えていかなと鮮度の悪い商品がずっと出続けます。

話は細かくなりましたが鮮度いいとはいつまでかをしっかり定義づけて全員の認識を同じにしていくことがまず必要ということです。

そして鮮度悪いものが出回らないような体制を作っていかなければなりません。

当日入荷した魚が鮮度いいとは限らない

市場から来た魚が当然鮮度がいいと思うのは大間違いです。

というのも仕入れ時点で鮮度が悪いことがあるからです。

現場の人はよくわかってますね。

よくあるのは仲買に任せっきりの場合です。

仲買が古い魚を混ぜる

バイヤーが市場にいかない、いっても市場の事務所にこもりっきりというときにこのようなことが起こります。

要は仲買も古い在庫を消化しないといけないわけです。

その時にどうするかというと同じ箱の魚があればその中に古いものを混ぜるわけです。

いわゆる大手のスーパーなどでアルアルです。

>>【悲報】大手スーパーの鮮魚売場で入荷した魚がすぐに値引きされる理由 〜さかなのさ

仲買や荷受がどんなセリをしているのかとかどんな動きをしているかチャンとチェックしていないとこういうことがおこります。

ちゃんとした仲買もいるのでそういうところと付き合うようにしましょう。

産地、船主によって魚の鮮度の持ちが違う

もう一つは港や船で魚の扱い方が違っていてそれを見抜けなくて悪い魚が入ってくるということがあります。

魚は網でとってから箱に立てるまでの間の扱いで鮮度がかなり変わります、

扱いが悪い船主の魚を安いからと言って経験の浅いバイヤーが買ったりするのです。

そういう扱いの悪い産地や船の魚を選ぶと魚の鮮度がすぐに落ちたりするのです。

こういうことはよくあります。

例えば、若狭くじ(甘鯛)が評価高いのはその獲れてからの魚の扱いがいいからです。

能登の某港の甘鯛は扱いが雑なのですぐに鮮度が悪くなったりします。

魚が取れてからすぐに氷を当てるとかその辺をしっかりするところとしないところの差が結構激しいのです。

なので、雑な扱いをする港や船番の魚は安かったりするのですが、値段しか見ない経験の浅いバイヤーなどはこういう魚を選ぶのです。

店に行く頃にはすでに鮮度が悪くなっていたりということがよくあります。

これもバイヤーがしっかりとチェックすれば回避できるところです。

店で長く在庫する

店で鮮度を落とす場合もあります。

せっかく新しい魚を仕入れても店が魚を出さずに冷蔵庫に何日も置いておいたりすることがあります。

魚をとめるという言い方をしますがたくさん店に出すと残った時大変とかいって少しだけ出して冷蔵庫にしまったりするのです。

一箱の半分しか出さずに冷蔵庫にしまうというのも同じです。

そして翌日の発注の時にバイヤーに在庫あるからいらないといったりして次の日はいらないようにしたりするのです。

これについてはやる人は決まっているのでそういう人のいる店は在庫をしっかりチェックしないといけないのです。

以上のところをチェックして鮮度の悪いものがお客さんに渡らないようにしないといけません。

主に仕入れの問題になります。

No.2 魚の種類が豊富であること

お客さんはやっぱりたくさんの中から選びたいものです。

ただ、これについては地域性もあるかと思います。そもそも市場に魚がたくさん入らないというところはどうしようもないです。

普通に魚が入るというところであれば、基本となるベーシックな魚と嗜好性の高い魚というものに分けて嗜好性の高い魚を変化させていくというのがよいでしょう。

嗜好性の高い魚とは高級魚をはじめ季節性の強い魚なども含まれます。

また仕入れる人の力量にも左右されるところです。

あと他の土地で人気だけど自分の土地では馴染みがないというものを大事にするべきです。

市場に入いるようならできるだけ仕入れるようにしましょう。

他の土地で支持されているので味の一定の評価はあるはずなので狙い目です。

例えば北陸で馴染みのないホヤ、イサキ、ホタテ稚貝を粘り強く売っていったら売れるようになりました。

他が扱ってないので魚種が多いという評価にもつながったと思います。

特種ものや貝類などを組み合わせるとそこそこ変化出せるはずです。

ただ、残念なことに種類が多いとロスが出るといって魚種を絞ったり減らしたりするバイヤー担当者も多いです。

いわゆるジリ貧売場問題です。

大手スーパーや食品上がりの幹部の声がでかい企業に多く、要はロス出すなとしか言わない会社に特徴的です。

一見利益が出るように錯覚しますが鮮魚でそれをすると結局売りが落ちるので結果的に利益が減るパターンです。

ここはお客さんにとって非常にメリット大きいところなので可能な限り種類を増やす方向で考えましょう。

No.3 毎日変化があること

これも魚種の少ないところでは無理でしょうが、そこそこある地域だと少しずつメインとなる魚をずらして変化させるといいでしょう。

相場を見ながら今日はアジで次の日はスルメイカという感じでメインを変えるというのは非常に効果的です。

誤解してほしくないのは魚を置く場所を頻繁に変えてはいけないということです。

お客さんにとっては探す手間が増え買いにくくなってしまいます。

場所はできるだけ変えずに種類やメインを変えるという意味です。

No.4 魚の値段が買いやすいこと

これは安売りをしないといけないということではありません。

他の競合店より安い値段をつければいいだけです。

そのためにも市場に行くことが大事です。

バイヤーなり、買い付け担当が実際に市場に足を運べば必ず他よりも安くしてくれるはずです。

店の発注をそのまま仲買に送るだけというのでは仕入値も安くならないので価格メリットを出すことは難しいです。

その意味でも市場に行くようにしてください。

魚の場合青果と違ってたくさん売れば安くなるというわけでありません。

むしろ僅かだから安くしておくよということがよくあります。

あまりたくさんだと仲買の損も大きくなるからです。

ここも仕入れの問題が大きいです。

No.5 売場がわかりやすいこと

売場のレイアウトが単純でわかりやすいことが非常に大事です。

そもそもPOPやプライスカードがわかりやすい位置にチャンと付いているかということも大事です。

そのためにも売り手が売場のことを熟知している必要があります。

また、いつも置く位置を同じくするというのも大事です。

例え鮮魚といえどもその都度コロコロ置く位置を変えるというのは非常にわかりにくくなるものです。

不要なものを置かないということも意識しないといけないでしょう。

関連陳列でお酒を置いたりするときも注意が必要です。

メーカーのプロパーが我田引水のボードをところかまわずおいたりします。基本そういった掲示物は禁止とすべきです。

No.6 売場に清潔感があること

これは店の問題で非常に大事なところです。

新店とかだとそもそも新しいので清潔感もあるように見えます。

ただ、古い店でもこまめな清掃を心がけることによって、清潔感を出すことはできます。

陳列の前には必ず棚板をカウンタークロスで拭くとか、棚上の清掃を曜日を決めてやるとかすることで清潔感を出せます。

絶えず、こまめに清掃するという意識を持つことが大事です。

No.7 売場に鮮度感があること

先ほどの素材自体の状態、鮮度とは意味あいが異なります。

鮮度感という場合、人が作り出すものということです。

>>鮮度と鮮度感の違い【売上UP】これを意識するだけで鮮魚売場が激変! 〜さかなのさ

人為的なものでセンスや技術が介入するところです。

魚の鮮度がいいという前提で売場の陳列方法、照明、商品造り、人の動きなど総合的に見て新鮮に見えるかということです。

そしてそれらは売場を作る人が演出するものなのです。

ここは非常に大事なところですよ!

この鮮度感を出せるかどうかが人の力量といえます。

色々経験をつみながら鮮度感をどうやって出すかについて考えてみてください。

もう一ついうとそこには売場に立つ人の鮮度も関係すると言えます。

活気があってフレッシュな人だと売場全体の鮮度感UPにもつながるのです。

No.8 売場に活気があること

鮮度感の前提となるものとしてこの売場に活気があることが重要になってきます。

ザワザワとした雰囲気。人の動きもあり複数の人の存在があるという状態。

せめて人がいる間は可能な限り、売場に出でお客さんとコミュニケーションをとってください。

特に昼から人気がなくなる大手スーパーの魚売場を見るとなんか悲しくさえなります。

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No.9 スタッフが親しみやすいこと

最後の決め手はなんといっても人でしょう。

おもてなしの心を持つというのは非常にいいことだと思います。

しかし何もプラスになることばかりやれというわけではないです。

せめて気持ちよく精算をして帰れる程度の愛想があれば十分です。

少なくともお客さんを憤慨させるような言動がないというだけでもいいと思います。

欲を言えば、あんたがいるからきたんだよ!くらいのことを言われるようなら最高です。

ただときに作業量の改善も必要な場合があります。

というのも忙しすぎて接客が悪くなるというのもよくあるからです。

\ 道具で改善される場合もあります! /

売れる鮮魚売場にするためのヒントになる過去記事集

この「さかなのさブログ」では他にも売れる鮮魚売場にするための記事を書いています。

より深い内容となっています。

お時間のあるときにご覧ください。

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最後に

おそらく今繁盛しているお店はこれらの条件のほとんどを満たしているんだと思います。

魚が売れないと思う人はこれらの条件をチェックしてみてください。

なんらかの解決の糸口が見えてくるはずです。

これでみなさんのお店の悩みが少しでも解決されるといいな思います。

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リッキー
鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー 30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。 なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。 一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。 すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。 有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属