昨今では輸入のエビがなくては魚屋は成り立ちません。
スーパーでもいろんなエビを扱っていますがそのほとんどが外国産です。
ただイマイチ外国のエビの種類わからないという人も多いです。
せめて販売する立場の人は扱うエビの種類を把握しておきたいところです。
そこで今回はスーパーや鮮魚店で売られている外国輸入のエビについて販売者目線で解説したいと思います。
外国から輸入されるエビの種類

外国から輸入されるエビは基本冷凍状態で流通します。
それをそのまま冷凍ケースで販売したり、解凍してチルドケースで販売したりすると思います。
有名なところで次のようなエビがあります。
ブラックタイガー、バナメイエビ、アカエビ、ホッカイシマエビ、シータイガー、オマールエビ
みなさんにも馴染み深いものばかりです。
ただその素性というかどんなものかまではよくわからなかったりします。
そこまで詳しく記述してある文献、資料がないんですね。
少なくとも現場レベルではちょっと詳しい先輩に聞くしかないわけです。
そしてその先輩の知識もイマイチ不明確だったりします。
そんな状況もあると思うのでここでは少し踏み込んでこれら外国産のエビについて解説してみたいと思います。
輸入される理由・必要性
まずは時系列で見ていくのがわかりやすいです。
もともと日本ではクルマエビが獲れていてそれをメインで使っていました。
それが獲れている間は問題なかったわけです。
しかし次第に獲れなくなっていってそれに代わるエビを海外に代替を求めたのです。
そこでクルマエビの代わりになるようなエビを海外に求めていったというわけです。
クルマエビ → ブラックタイガー → バナメイエビ
最初はブラックタイガーがその代替であり、その後バナメイエビにシフトしていきました。
このような感じでなんとかエビを確保していったのです。
外国産のエビの味
外国産のエビは冷凍をされているので味は生より落ちるのは否めません。
味も薄いのもあったりします。
ただ、そこまで味にばらつきがあるわけではないので通常の料理に使用する分には問題ないということです。
外国産のエビの料理の仕方
基本的には加熱用で使います。
ボイルが一般的で揚げたり、焼いたりします。
アヒージョのように煮込んだりもします。
中にはアルゼンチンアカエビのように刺身になるエビもいます。
外国産のエビの扱い上の注意点
海外輸入のエビはほぼ冷凍で流通します。
なので料理する前には解凍という作業が発生します。
この解凍の仕方が重要でやり方によっては品物が悪くなったりもします。
なので正しい解凍方法を紹介しますのでしっかり自分のやり方が正しいか確認しておいてください。
解凍方法
まずエビの解凍方法について流水でするのが基本です。
お湯で解凍するのはオススメしません。
お湯で解凍したほうが早いかもしれませんが、タイミングを間違えるといつの間にか温度が上がって品質不良を起こしたりするのです。
温水器のお湯を出しっぱなして忘れたりするんですね。
場合によっては食中毒事故を起こすこともあります。
なので解凍はくれぐれも流水で解凍するように心がけてください。
もしお湯で解凍する場合はつきっきりでいないといけません。
臭い
外国産のエビはたまに臭いがする場合があります。
現地での処理がうまくない場合や長期間冷凍保管するような場合です。
独特のイヤな臭いがする場合があります。
その場合はすぐに使用を停止することをオススメします。
事故を起こす原因になる可能性があります。
色
外国産のエビは色目もさまざまだったりします。
尾が黒いようならそれは既に鮮度が劣化しています。
またエビの種類によっては赤味を帯びたものや色の薄いものがあったりします。
自然の色であればやむを得ませんが鮮度劣化による色の変化もありうるので注意が必要です。
大体臭いもあるので気づくと思います。
黒点
黒点が見られる個体があります。
これは養殖場での病気の可能性があります。
違和感のある黒点のあるものは極力避けるようにしましょう。
外国産輸入エビの個別解説
それでは外国産輸入エビの種類について見てきましょう。
ブラックタイガー
輸入エビで一番人気はこのブラックタイガーです。
加熱すると赤色が際立つキレイなエビです。
味もよくいろんな料理に使われていましたが高くなって最近はめっきり取り扱いが減りました。
シータイガー
ブラックタイガーの天然物がシータイガーです。
大きな個体になるので特大エビとして使われます。
詳しくはこちらの記事で

バナメイエビ
東南アジアで盛んに養殖されているエビです。
最近よく使われ、知名度も上がってきました。
冷凍ブロックの形で流通することが多い。
小型ですが最近では寿司ネタにも使われたり幅広く利用されています。
スーパーで特売されることも多いエビといえます。
難点は味に深みがない点です。
どちらかというと価格訴求用のエビです
サイズは31−40、41−50がよく使われます。
アルゼンチンアカエビ
天然物なので刺身にすることができます。
刺身にもなるエビとして近年脚光を浴びています。
中型のエビなので塩焼きで使われることも多いです。
IQFといって個体バラで凍結されることが多いです。
ホッコクシマエビ
いわゆるアマエビのことです。
カナダやグリーンランドなど寒い海域で獲られます。
日本で獲れるアマエビの不安定さを補う形で利用されます。
殻を既にとった刺身用商品も広く流通しています。
オマールエビ
手がハンマー型になっているエビです。
高級な料理に使われることが多いです。
塩茹でなどにもされます。
まとめ
外国のエビがここまで広く使われるようになったのはやはり日本人がエビを相当好きなんだと思います。
今となっては外国産のエビに頼らなければ満足な料理ができないとさえ言えるでしょう。
外国産のエビの扱いもここでしっかりマスターしておきたいものです。

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