冷凍鮭のウロコはとっているか?【切身の基本】魚捌きのプロが解説!

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みなさん、こんにちは。

今日は冷凍鮭の切身をする際にウロコはとった方いいのかについて検証してみます。

主に水産担当者向けの内容になります。

一般の方はスルーして構いません。

ただ、魚屋さんがどういう考え方をしているか参考になると思いますので興味ある方はご覧ください。

結論から先にいうと、

最近はウロコをとってから切身にしています。

こういうと至極当然で何が問題なの?って感じですが実は深い問題があるのです。

その辺も踏まえて果たしてこの問題についてどう考えたらよいかみていきましょう。

目次
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昔は鮭のウロコをつけたまま焼いていた。

今までの魚屋さんは鮭のウロコはあまりとっていませんでした。

なんでかというと魚がたくさん獲れて入荷するのでそんなことしてられない!というのが本音だと思います。

また、鮭のウロコはそんなに硬いものでもないということもあって、食べてもそんなに気にならなかったのかもしれません。

実際に塩鮭の代表選手、新巻鮭とかはウロコついたままですね。

逆塩という言い方があるくらいですから前提としてウロコがついているということですね。

逆塩とは白鮭(秋鮭)の尾の方から軍手などを使って頭の方へ塩をすり込むやり方です。

鱗の間に塩を入れてしっかり塩が身にまわるようにするのです。

昔はその新巻鮭がメインでした。

それをそのまま切って焼いて食べてたわけですから当然ウロコがついていたということになります。

焼くときにウロコが焦げおちたり、パリパリに香ばしくなったりして少しは食べやすくなったりもしていたんだと思います。

もちろんウロコを食べるのが嫌で皮を残すという人も多かったと思います。

ですが、大半の人はウロコごと皮も一緒に食べていたのです。

昔は魚もたくさん取れたのでウロコを落とす手間も大変だったのでしょう。

その辺は暗黙の了解というか焼き魚についてはウロコがついていてもとりあえずみんなそれを前提に料理していたわけです。

今の時代はウロコを非常に嫌う

当たり前と言えば当たり前なのでしょうが、今の時代はウロコがついているとダメなんですね。

みなさんも食べる時ウロコない方がいいですよね。

なので鮮魚で扱う冷凍の鮭(無塩)などはできるだけウロコをとるように指導されるようになってきています。

担当者は丁寧にウロコ取りや専用の繊維タワシを使って取ります。

もちろん今でも塩さけはウロコがついたまま残ってることが多いです。

特売の甘塩銀鮭の切身や先ほどの新巻鮭の切身などは今でもウロコとってないと思います。

昔から塩干加工品はできるだけ手をかけないで作るという考えが残っていんだと思います。

ただ時代の流れとして特に鮮魚の鮭の切身などはウロコをしっかりとったりすることが多いようです。

みなさんは冷凍鮭のウロコとっていますか?

まだ半々くらいに分かれるのかもしれませんね。

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ブリのウロコは取りますか?

となると、ブリのウロコはどうしているのでしょう?

これもかつてはほとんどウロコを取らなかったはずです。

切身もそのまま切っていましたね。

しかしながらぶりも細かいウロコがついているものです。

最近ではこのぶりのウロコもとるように指導されることが多いようです。

そもそもぶりの切身を切る際ウロコがついていると滑って切りにくいものです。

そういうこともあって最近ではぶりのウロコもとってから切身にされることが多くなりました。

ベテランというか年配の担当者なんかがまだウロコつけたまま切ったりする感じです。

まあ、ウロコを引くのもそれなりに手間と力がいるのでめんどくさいんでしょう。

若い担当者とこの辺で感覚が違うこともあるのかもしれません。

ただ今の流れとしてはぶりのウロコもとる時代なのかと思います。

ウロコを取りきれない魚もいます。

リッキー対面入っていてまあ、ほとんどの魚のウロコをとっていますが、ウロコをとるのが非常に大変な魚がいます。

それはスズキです。体の方はウロコ引きで普通に取れるのですが、頭やカマなどは細かいウロコが取りにくくてあまり好きではありません。

好き嫌い言ってはイケなのですが、スズキを調理してアラが欲しいと言われてもやめた方がいいですよと止めるようにうながしています。

全くこちらの都合ですみませんがスズキのアラのウロコをとるのは実質お断りさせていただいています。

実際湯に通しても取りきれないので食べるとき困るでしょう。

ただ、潮汁美味しいんですよね。

舌でペッペッ吐き出しながら食べることになると思いますが。

あと金八(チカメキントキ)のアラのウロコも細かくて硬いので最悪です。

リッキーこれの煮付けを作ったことがあるんですがもう2度と食べるものかと思ったくらいウロコが嫌でした。

どうやってもとれないですから。

あとは食べたければ皮を剥ぐしかないという感じです。

刺身にする魚はあえてウロコを取らなかったりします。

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恐ろしくウロコが硬くて大きい魚もいます。

興味のある方は見てみてください。

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まとめ

基本魚のウロコはとるものでしょうが、実際ウロコを取らないものもあるということが今回わかりましたね。

すべてウロコをキレイにとればいいんでしょうが手間とウロコの状態と相談してということのようです。

漁師さんは魚が大量にあっていちいちそんなことしてられないというなので、お店がそこで手をかけれるようなら手をかけますということですね。

結局工場で作るものと違って自然の中でとれる魚は現代の人食べるのに完璧な状態とは限らないということです。

その辺は割り切って受け入れたほうが選択の範囲が広くなっていいのだと思います。

完璧なことを強調しすぎるとその選択肢が狭まるか値段が高くなるということです。

今回はウロコを通じて魚に関わる人たちの考え方がみなさんに見えればいいのかな。

おいしい鮭やぶり食べたくなってきました!

<終わり>

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この記事を書いた人

鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー
30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。
なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。
一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。
すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。
有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属

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