貝は水から入れるといい出汁でるの?それともお湯から入れる?

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春先、鮮魚対面に立っているとよく質問されるのが、

「貝は水から茹でるの?それとも沸騰したお湯の中に入れる方がいいの?」

ということです。

貝のお味噌汁を作る時など確かに迷うことがありますね。

果たしてどちらが正解なのでしょうか?

この点について私達が鮮魚対面で答える時は、

「貝の種類によって変えたらいいですよ」

と答えるようにしています。

なぜそのような答えになるのでしょうか?

詳しく見ていきましょう。

目次
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諸説乱立

実際本やネットでいろいろ調べてみると諸説あって正直混乱します。

水から茹でる派はじっくり旨味を出したいと言います。

お湯から茹でる派はフワッと煮た方がおいしいといいます。

確かに長く火にかけると身が縮んで硬くなりそうです。

そのほかいろんな説明の仕方があったりして実際どれが正解なのかわかりにく状況です。

結論がほしいですね。

それぞれの考え方見ていきましょう。

火を通しすぎると雑味が出る

まず考えてほしいのがいずれにしても煮過ぎてははダメだということです。

それは、火を通しすぎると嫌な味が出る場合があるからです。

苦味や貝特有の臭みみたいなもの。

いわゆる雑味です。

特に水から茹でるときは茹ですぎになりやすいので要注意です。

長く火にかけない方が良さそうです。

とすると貝は沸騰した中に入れた方がいいという流れにいきそうです。

次見てみましょう。

冷凍の貝の場合

冷凍の貝の場合はどうでしょう?

貝を冷凍かけるとうまみ成分が増えるということと長く保存できる(家庭用では2〜3週間ほど)ということで売場でも冷凍の貝が人気です。

冷凍の貝については沸騰した湯に入れた方がいいです。

解凍すると鮮度も落ちやすいのでパッといれて一気に火を通したいものです。

低温だと口の開きが悪かったりします。(経験上)

凍って冷たく入れると湯の温度もすぐ下がるので強火で短時間で仕上げたいところです。

ここは異論がないところだと思います。

ここもサッと茹で流に軍配があがりそうです。

身を優先するか出汁を優先にするかで違う

思うに身をおいしく食べたいのか出汁をおいしくしたいのかが一つのポイントになるように思います。

身を食べる時はお湯になってから茹でてフワッとさせた方がいいということになりそうです。

それに対して出汁をしっかりとりたいときは水からじっくり煮出すのがいいということになりそうです。

身を優先するか出汁を優先するかの違いです。

なるほど、いずれ考え方も成り立ちそうです。

味付けによっても違う

さらにおすましにするか味噌汁にするかで違うという考え方もあると思います。

おすましの場合は汁が繊細さが重要だから水からじっくり煮る。

味噌汁の場合はフワッとさせたいので湯から一気に茹でる。

この考え方も成り立ちそうです。

そう言われるとそうだし、そうでないと言うほどでもないって感じですね。

ただまだ決め手にかけるような気もします。

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貝の殻の厚さによって違う

殻の厚さで変えるという考え方はどうでしょう。

アサリとかシジミは殻が薄いので沸騰してから茹でる。

ハマグリは殻が厚いので水から茹でる。

貝の種類によってやり方を変えるという考え方。

なるほど、一番核心にせまっているようにも思います。

理にもかなってそうです。

アサリやシジミは殻が薄いから沸騰した湯の中に入れて短時間でフワッと火を通したほうがいいということですね。

身も小さいので茹ですぎ厳禁ということですか。

ハマグリはおすましにもよくするので水から茹でていい出汁をとりたいということですね。

身も大きいので多少煮過ぎてもそこまで小さくなりにくそうです。

なんかこの考え方が一番しっくりするような気がします。

結論はコレ!

いずれにしても結論を出さないといけません。

結局のところ貝の種類で変えるのが一番理解しやすいと思いました。

つまり、

アサリやシジミはお湯から茹るのに対しハマグリは水から茹でる

ということです。

基準としてもわかりやすいですし、身と出汁両方ともいかすことができるので貝の種類を分けて考えるのがいいと思いました。

諸説乱立するときはそれぞれ言い分に一長一短あるということなので一番わかりやすい説明を選ぶといいです。

私たちもお客さんにすぐに分かるように説明しないといけませんからわかりやすさを優先しました。

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まとめ

常にどうやったらおいしく料理できるかを考えることが大切です。

そして理屈も大事ですがまず実践が大事だと思います。

やはりやって食べてみるとすぐにわかるものです。

食べておいしいのが正解です。

で、実際自分でやってみたら今ほどの答えになったということです。

ただこれは私の体験でしかありません。

答えが統一されず諸説あるものについては自分の経験を信じるしかありません。

そのときは実際やってみて食べてみることです。

みなさんも一度、確認してみてくださいね。

<終わり>

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この記事を書いた人

鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー
30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。
なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。
一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。
すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。
有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属

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