「本マグロ(クロマグロ)」の売り方【スーパー編】攻める鮮魚の教科書

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本マグロはスーパーにおいても冷凍、生いずれも扱います。

ただ高価なものなので扱いが非常に難しいものです。

さらに養殖物と天然物も存在するのでますます扱いが難しくなります。

リッキー

同じ本マグロでも養殖と天然では味はもちろん扱い方など随分違うものです。

ということでここでは、本マグロのおいしさをより理解するために特に天然と養殖の違いに着目しながら詳しくみていきたいと思います。

この記事を読むことでみなさんがおいしい本マグロのマグロの知識が増えて仕事がやりやすくなれば本望です!

それでは本マグロのことについてみていきましょう。

目次
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本マグロの基本情報

本マグロ魚体
分類 スズキ目サバ科マグロ属クロマグロ           
名称メジマグロ
別名・地方名本マグロ、クロマグロ
英語名Pacific bluefin tuna
学名Thunnes orientalis(Temminck and Schlegel,1844)
分布海水魚
主な漁法延縄漁(釣り)、巻網漁
備考・寿命は20年以上
・生、冷凍どちらも普通に流通しています。
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本マグロはどんな魚?

生本マグロ

言わずと知れた食用魚の王様。マグロの王様でもあります。

魚体もかなり大きくなります。

天然の大きなものはゆうに400kgを超える個体も存在します。

世界レベルで見ると700kg近くにもなるものもいるともいわれています。

養殖のマグロはある程度の大きさになると出荷するので極端に大きい個体は少ないと言えるかもしれません。

スーパーなんかでいうと100kgくらいあれば結構大きいといえます。

本マグロは刺身でも寿司でも最高峰のお値段と美味しさです。

なんやかんやいって本マグロ食べたくなります。

今回は天然と養殖の違いを中心にその味や扱い方をわかっていただきたいと思います。

それがわかるだけでその楽しみ方も変わってくるはずだからです。

本マグロの天然と養殖の違い

まず、市場に出回る本マグロには天然物と養殖物があります。

天然はイメージしやすいですね。

ちょっとややこしいのが養殖物です。

というのはマグロの場合養殖という言葉は使わず蓄養という言い方をすることがあるからです。

要は卵から育てたかどうかです。

卵から育てたものを養殖、海から採ってきて育てたものを蓄養という言い方をします。

なので本マグロなどは蓄養といったりします。

どちらも生簀などでエサをやって育てる点はおなじですね。

さらに詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。

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本マグロの養殖と天然味の違いは?

なんといっても刺身、寿司がおいしいですね。

わさび醤油との相性抜群です!

ただここもみなさんの方がよくお分かりなところでしょうし、ネット情報も豊富にあるところなのでここではあえて深入りしませんね。

ただ、天然と養殖の味の違いは歴然としています。

みなさんが一般的にスーパーや回転寿司で食べられているのはおそらく養殖の本マグロです。

それだけ普及しているということですが味の方も非常においしいと思います。

また養殖の本マグロは色も明るいキレイな色をして脂ののりも非常によいので食べてもおいしいですね。

それに対して天然の本マグロはどちらかというとドス黒いよく言えば深い赤色をして野性味あふれた味をしています。色変わりも早いです。

リッキー

初夏に日本海側に天然の本マグロが上がって市場にも並んだりします。

普通の魚でいうと天然物の方が高いのですがこの本マグロは天然の方が安いことが多いです。

もちろん、特別ブランドの天然本マグロは別ですが、初夏に日本海でよくあがる天然の本マグロについては思うほど高くはないです。

ただ本マグロについては養殖物の評価が非常に高いと思います。

マグロ解体ショーで使われる本マグロ

いろんなところでイベントで使われるマグロ解体ショーのマグロはほぼほぼ養殖物です。

天然物の時もないことはないでしょうが、解体ショーは金額も高く事前に計画されて行われるものなので確実に入荷あるものでなければなりません。

その点天然物は水揚げあるかすら直前にならないとわかりません。

なので通常養殖物が使われます。

外国産とは限らないようです。

国産の場合もよくあります。

本マグロの養殖と天然でトロの脂は違う?

マグロといえば大トロが味、値段ともに最高レベルになります。

お寿司やさんや割烹、日本料理店では重宝されるのがこの大トロでしょう。

ただし養殖のマグロの大トロはちょっと脂がきついかもしれません。

さすがに大トロは天然マグロの方が一般の人は食べやすいと思います。

※これも個体差があるので一概には言えないところです。

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本マグロは背の方が使いやすい

そもそもスーパーでは本鮪の大トロは非常に扱いにくいものです。

リッキーは腹の方を避けて背の方をもらうようにしています。

なぜなら、

  • 歩留り悪く単価も高くなりやすい
  • 処理が面倒くさい
  • スーパーでそこまで高いマグロ求める人は少ない
  • 数売れるものでもない。

からです。

売上の構成比でいっても中トロがいつも一番多いです。

解体ショーをするときでもそうですね。

大トロは言ってみれば見せ筋ですね。一部のマニア用といっても過言ではありません。

なので関東とかいって本鮪の大トロとかバンバン売れているのを見るとすごいなと思ったりします。

生本マグロは養殖と天然で持ちが違う?どのくらいもつ?

先ほども言ったように天然の本マグロはあまり日持ちしません。

イメージでいうと入荷した翌日には使い切りたいです。

それに対して養殖の本マグロはブロックの状態で5、6日は持ちます。

2、3日はキレイなままで保管できるイメージです。

その代わり空気を抜いた袋に入れて氷を隠れるくらいにカチッと入れておかないといけません。

空気に触れないようにするのがうまく持たせるコツです。

氷は隠れるほどたっぷりです。直接あててはいけませんよ。必ずぬれないよう袋に入れてください。

サクにしてしまった場合は翌日くらいは大丈夫です。

鮮度の見方は身の色で区別がつきます。

それと生マグロの断面に汚れの首輪と言われる色変わりの輪ができはじめるとソロソロ限界が来ているということです。

サクにするために包丁を入れると外側はキレイでも中が黒ずんでいたりいることがあります。

いずれにせよできるだけ空気に触れさせないようにするのがポイントです。

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最後に

昔、海外で本マグロを食べられずに捨てられていたと聞いたことがあります。

それを商社なんかが買い付けルートを作ったりして今に至っているという話を聞いたことがあります。

マグロ好きは日本人だけなのでしょうか?

最近では周辺諸国でも食べられるようになって本マグロの水揚げが随分減ったと聞いています

少なくとも本マグロについては資源が枯渇しないように配慮していかないといけないと思います。

この辺の話は改めてやりたと思います。

本マグロのこともっともっとお伝えしていきたいです。

この記事も都度都度更新していきますのでたまにご覧にくださいね。

今回この辺でおわりにしたいと思います。

参考サイト ぼうずコンニャク市場魚貝類図鑑

<終わり>

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この記事を書いた人

鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー
30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。
なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。
一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。
すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。
有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属

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