スーパーに並ぶ二枚貝【まとめ】それぞれの特徴を押さえて売上UP!

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みなさん、こんにちは。

お魚売れていますか?

その中でも貝類の動きはどうでしょうか?

貝といえば春先が一番入荷量も多いですし、需要も高くなります。

そしてGW終わった頃は品質をしっかり注意しながら販売していかないといけない時期になります。

GW後半あたりはアサリでいえば貝毒が発生しやすい時期だったり、ノロウィルスが猛威も振るう時期でもあります。

そんな二枚貝も小売りする立場からいうと売上も大きく非常に大事商品になります。

なので、二枚貝の売り方について少し解説してみたいと思います。

目次
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二枚貝の特徴と分類

二枚貝はその用途によって加熱用、生食用、その両方兼ねているもの3種類に分けて考えるのがまずわかりやすいかと思います。

二枚貝の用途による分け方

◇加熱用

代表的なものはアサリ、シジミ、ハマグリ貝などです。

他にはスダレガイ、アオサなどもあります。

◇生食用

代表的なものはアカガイ、トリガイ、ホッキガイ、ホッキガイ、平貝などです。

他には

◇加熱・生食兼用

代表的なものはホタテ、カキ貝などです。アオヤギ、月日貝もこの範疇に入ります。

二枚貝の危険性

二枚貝で取り扱い難しいのはノロウィルスを保有している可能性があるということです。

水はじきなど特に加熱する二枚貝は注意が必要です。

>>刺身を作る上で特に気をつけなければならない3つの食中毒【魚屋編】

二枚貝の攻略法

基本的な料理はお汁、酒蒸し、イタリアンになります。

お汁に使うことが一番多いです。

最近ではパスタイタリアンので利用も多いです。

冬場は鍋の需要が高まりますし、春は佃煮の需要が多くなります。

二枚貝の代表的な3種類について、

売上順は次のようになります。

アサリ > シジミ > ハマグリになります。

生命力の強さでいうと

ハマグリ > シジミ > アサリになります。

それぞれ見ていきましょう。

加熱用の二枚貝

対面に並ぶいろんな貝類

加熱用というと鮮度が悪いイメージを持ちがちですがそんなことはありません。

ただ用途が加熱するというだけです。

>>いつ加熱するとおいしいかについてはこちら

そもそも鮮魚で販売するとき二枚貝は活きているというのが前提です。

完璧にとまではいいませんが鮮度悪いようなら売場に出さない仕組みづくりが必須です。

アサリ

小さい貝で表面がざらざらしています。

アサリは2022年に産地偽装問題が大きな社会問題化し取り扱いが極端に減っているところです。

特に国産のアサリは非常に少なくスーパーでもその確保に四苦八苦しています。

またアサリは売れるけれど品質管理がむずかしくクレームが多い貝ということです。

苦情・お申し出の件数は圧倒的に多いのがアサリです。

対応の仕方については下の記事をご参照ください。

>>繁盛鮮魚店のつくり方!第2弾〜顧客に替わるクレーム対応法 

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シジミ

シジミ

シジミは安定して売れますが、売場に出す前に最低30分は砂抜きをしないと売りが伸び悩むでしょう。

その時にサッと洗うと思いますがこんな現象も起こったりします。

下の記事でご確認ください。

>>しじみの砂抜きの後洗ったら黒いカスが浮いてきたのはなに?

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ハマグリ

ハマグリはひな祭りの時はそれなりに売れますがそれ以外の品揃えはどうでしょう。

あった方がいいですが国産は高いので中国産が売れるようなら置くという感じなると思います。

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スダレガイ

水の中で水管を出しているすだれ貝
スダレガイ

赤い舌足が特徴の貝です。

生命力が強い方で味噌汁などに使います。

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ムール貝

ムール貝

イガイの一種で柿の養殖の副産物でとれます。

なので産地も広島産などが多いです。

パスタやパエリアなどの地中海料理に使われます。

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その他の加熱用貝

いつもアサリとシジミだけでは飽きてしまいますのでたまに変わった貝を置くというのもいいでしょう。

置くポイントはその土地ではあまり置いてないが他の土地でよく売れている貝は狙い目です。

リッキーもたまたま市場で見つけて販売したスダレガイという貝は金沢ではあまり馴染みなですが非常においしいと評判でした。リピーターがついてくれているようです。

食わず嫌いではなく他の土地でおいしく食べられている貝はどんどんチャレンジしたらいいと思います。

マンネリが一番こわいですから。

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生食用にする二枚貝

二枚貝の中にも刺身で利用するものがあります。

やはり貝の刺身のおいしさは格別です。

春先、そして夏になるとまたおいしく感じられるものです。

夏に向かって最需要期を迎えます。

くれぐれも食中毒のリスク管理だけはしっかりしていきましょう。

>>魚屋刺身で注意したい食中毒菌はこの3つ 〜最低これだけは覚えよう!食中毒予防の三原則記載 〜さかなのさ

アカガイ

赤貝

アカガイは身もおいしいですがヒモのとてもおいしくそれだけで流通していたりします。

韓国産の身抜きされたものが市場に出回るのでそれを使うことが多いと思います。鮮度いいものを見極めて売りたいと思います。

殻付きも韓国産が多いですがそれはそれでたまに対面などに置いておくと業者の人が買っていってくれるので取り組みたいものです。

なお、赤貝の身はメンコのようにまな板に叩きつけてから刺身にすると鮮度感でて売りやすくなると思います。

>>赤貝の刺身を美味しくする方法「秘技メンコ打ち」 7月の魚介類

トリガイ

とり貝

能登では5月の中旬にトリガイの解禁日をむかえます。

このトリガイも身抜きにされて流通することが多いです。

まあ、生のものはやはりおいしいですが最近はなかなか出回らないので解凍された身抜きを使うことがあります。

殻付きは近年不漁です。

ホッキガイ

ほっき貝

地域は限られますがホッキガイもお刺身おいしいものです。

生の状態は紫色が入るので少し不気味な感じです。

ただ少し湯に潜らせると赤みを帯びて美味しそうに見えるのでオススメです。

>>ホッキガイ(北寄貝) 〜貝刺しでこれ以上旨いのはないだろう!〜さかなのさ

平貝(タイラギ)

平貝

巨大な貝殻を持つ平貝はホタテの代用品で使われてきましたが、売場的には全く使い方が違います。

対面に置くと目立つので少しは置いてみたいものです。

貝の中にカニが数匹寄生しています。特に害はないです。

子供達に見せると喜びます。

イベント性のある刺身二枚貝といえます。

>>タイラギ(平貝)殻付き【完全解説】刺身にしてみたらヤバい生物が出てきた!〜さかなのさ

アカニシガイ

アカニシガイ

能登七尾でとれる貝です。

殻を破るのが大変で臭気が強い貝です。

天皇陛下も食べたられたと言い伝えられています。

ミルガイ(ミルクイ)

ミルガイ(ミルクイ)

一般的にいうミルガイ(ミルクイ)です。

なかなか扱う機会がないところでは処理が大変です。

ヒントは「身を湯にくぐらせる」です。

加熱・生食両方する二枚貝

貝柱や身を刺身で食べますがバター焼きやフライで使われたりしておいしい貝達です

ホタテガイ

やはり、このホタテガイは人気おいしさともに実力No.1でしょう。

身抜きは独立した加工商品になるので鮮魚のここでは割愛させていただきます。

殻付きホタテは定期的に取り扱いたいものです。

鮮魚対面コーナーでバラ売りというのが理想です。

もしパックするなら片貝を外して、少しヒモの裏の汚れなどを洗ってキレイにしてから盛り付けると売りやすいと思います。バターをつけてもいいとおもいます。

2,3月にホタテの稚貝が流通しますがこれはお汁や酒蒸しで加熱用と考えた方がいいでしょう。

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カキガイ

冬はマガキで鍋やバター焼きなどにしますが、夏は岩ガキを生食用で利用されます。

リッキー個人的には夏の岩ガキを食べたいですが、会社的には生のカキ食べてはいけないことになっています。

マンジュウガイ

マンジュウガイ

焼き物にもしますし、刺身というか酢の物にもします。

北海道のどちらかというと夏旬貝です。

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まとめ

二枚貝としては年間通して圧倒的に売上あるのはアサリだと思います。

>>アサリとハマグリの見分け方【超簡単】小さいサイズはまぎらわしい 〜さかなのさ

冬場のカキも需要は多いですが期間は限られています。

いずれも対面皿盛りが一番売れる手段であるのは頭に入れておきたいです。

あとパックをするときはパックに穴を開けておかないと貝はすぐ死んでしまいます。ご注意ください。

今回はお店小売りの立場で二枚貝を見てきました。

まだまだ、種類はありますのでどんどんチャレンジしていただきたいと思います。

<終わり>

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この記事を書いた人

鮮魚アドバイザー・刺身インストラクター・現役水産バイヤー
30年間培った鮮魚の販売、加工、管理技術を初心者に向けてわかりやすく解説。
なかなか教えてくれない秘技裏技も惜しげもなく公開。
一般向けにはみんなが笑顔になるお刺身の作り方ご案内。
すべてが魚食好きの人のために!日夜リアル、WEBで奮闘しています。
有限会社西村研究室(水産コンサルタント事務所)所属

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